今日いつものように学校に行く途中、いつもなら何人か逢うはずの3年生とは一人も逢いませんでした。
3年生がいた場所は、すでに2年生の場所になっていました。
そして、2階の教室にいくと、つい昨日までにぎやかだった教室は、静まり返っていました。
黒板の片隅にメッセージが書かれていました。 「ありがとうございました!」。
文字を見た瞬間に誰の字かわかり、いろいろなことを思い出しました。

主役たちが去っていった教室の窓を吹き抜ける風。 
三年間教室で聴き続けた、「せんせい!」という声は、もう教室で聴くことはありません。
誰もいない教室で味わうすべてのおわり、しかし、それはすべてのはじまりでもあります。

人は、すぐに使えることを伝えても、すぐに忘れられてしまいます。
長く続く縁を生むために、「一生にわたって何かを生む言葉や誰かに伝えたくなる言葉」を伝えることが大切ですし、言葉だけでなく行動でも見せることが大切です。


私自身は未熟きわまりないのですが、一つだけ心に決めていたことは、「教え子さんの前で力の出し惜しみはしない」ということです。
真剣に向き合っている大人の姿を見れば、大人になることに希望を持つことができますからね。
 
縁ある人と共に感謝して支え合いながら同じ時代に生きているということは、本当に奇跡的なことであり、喜びでもあります。


「人は日常の忙しさの中で大切なことから忘れるので、大切な人や大切なことを大切に」

「ありがとうとごめんなさいという言葉を素直に伝えよう」
「自分と相手の良さを生かし合いながら、共に感謝して支えあい、喜びや良い思い出をつくろう」

素敵な人間関係や人生をつくるために、この3つが土台になりますね。

出会ってくれた人に心から感謝します。