ラ・シャッスLA CHASSE 2010年10月28日
東京都港区六本木3-5-7
TEL 03-3505-6144
営業時間 18:00~24:00(L.O.23:00)
夜10時以降入店可
定休日 日曜・祝日
ジビエ好きには憧れの名店「ラ・シャッス」
ナミュもずっと気になっていて
お祝い事があり、連れて行っていただきました
重厚な木の扉・・・。わくわくします
きゃ~ 憧れの初訪問です
店内は田舎の民家のような、洞窟のような・・・
照明はかなり落としていて、薄暗い中にロウソクの炎がゆれていて
野性味を感じさせるワイルドなインテリアの中に、シェフの繊細なお料理を
想像させます。 どきどきしてきましたー
選ぶのは、本当に迷いました!!!(一回では無理ですね)
ずっとずっと気になっていた、ラ・シャッスのヒグマ
こちらをはずすわけにはいきません
ポーションは一品を2人で分けるくらいの量で
2人だと前菜2品、メイン2品を選んでいただくのがいいそう。
はっきり言って、ナミュは全てのお料理をいただいてみたいとまで
思ったことはないですが、こちらのお料理は全て食べてみたい!!
でも、そういうわけにもいかないので、選びました
(前菜)
1.鴨肉とフォアグラの田舎風パテと
下田で仕留めた仔イノシシのリエットのブーダンテリーヌ仕立て
まず、仔イノシシのブーダンテリーヌは全く臭みが感じられないどころか
むしろ滑らかでさえある舌触りに驚いた。
仔なので繊維も細かいし、血もフレッシュな印象でジューシーにさえ思えた。
過去に食べた豚肉のブーダンノワールのほうがむしろ荒々しいと感じるくらい。
なぜこんなに違うのかと後ほど伺うと、
鴨肉とフォアグラの田舎風パテはごろごろと大きめにざっくり切ったものが
ぎゅっと詰めてあって、フランスで食べた時のことを思い出した。
ダイナミックさと繊細さが共存しているお料理なんだなあと
最初の一皿から印象づけられました。
(白ワイン)
2008 Chateau La Liquiere Cistus (Faugeres)
シャトー・ラ・リキエール システュス
品種:ルーサンヌ 50%、グレナッシュ・ブラン 40%、ヴェルメンティーノ 10%
ブルターニュの海藻入りバター、プロヴァンスのオリーブオイル、
今年、伊豆でとれた日本みつばちのはちみつ
2.キジ肉と天然キノコ・フォアグラ・秋トリュフの香る
温かいコンソメロワイヤル
(富士山で採ってきたナラ茸、ホウキ茸、アカモミ茸、一本シメジ
松茸、香茸)
洋風茶碗蒸しのイメージ
あつあつのフランの中から、香りが広がる秋トリュフと天然キノコたち。
それぞれがどの茸かの認識を得られず食べることになったが
しゃくしゃくとした太めの繊維のものや、網状に袋状になっているもの
秋の味覚を存分に楽しめました。
キジ肉はわりとあっさりとした淡白な味わいでジビエの強烈な味わいが苦手な方も
食べやすいのではないかしら。
(赤ワイン)
1999 Cuvee Dame Honneur de Chateau Lagrezette (Cahors)
キュヴェ・ダム・オヌール・デュ・シャトー・ラグルゼット
フランス南西地方/カオール/
品種:オーセロワ(マルベック)91%、メルロ9%
このキュヴェは、コース(フランス南西部)にある3段目の段丘用地に育つ、ラグルゼットのワイ
ナリー最古のブドウ果樹から生産されています。生産量は25-30hl/haに保ち、年間生産量はおよそ
1万本。オーセロワ(マルベック)91%とメルロー9%のブレンドからは、力強さとまろやかさのあ
るワインが生まれます。2品種とも別々に24ヵ月間オーク樽で熟成され、瓶詰め行程の直前にブレ
ンドされます。まさにヴァン・ド・ギャルド (「熟成しておいしくなるワイン」という意味)で
、25年以上の熟成に期待が持てるワインです。4日間のコールドマセラシオンの後、30度で発酵を
行い、28度設定の長期マセラシオンを経て、新しいオーク樽でマロラクティック発酵を行います。
発酵容器は温度設定管理されたステンレスの大樽を用います。濃く深みある輝く赤色。パワフルな
樹木香があり、凝縮した赤い果実、バニラ、チェリー、スパイスの香りが漂います。コクがあり、
複雑で力強い味わいですが、タンニンは既に調和よく溶け込んでいます。
ラグルゼットのオーナー、アラン・ドミニク・ベラン氏は誰も知らない人のいない有名ファッショ
ンブランド【カルティエ】の会長です。 それゆえ、このラグルゼットは《カルティエのワイン》
と呼ばれています。 ヴァランドローを有名ワインの一つとして世に送り出した醸造家、ミッシェ
ル・ロラン氏をコンサルタントに招いてワイン造りを行っています。 このラグルゼットのワイン
はパリ、ブリュッセルなどで開催されたワインフェアー でいくつかの賞をとりました。ブドウ品
種やブドウの収穫された区画によって製造工程を少しかえ、18~24ヶ月の熟成を経た後ブレンドす
る事により、ロバート・パーカー氏からも高い評価をうけています。
(メイン)
3.北海道占冠(しむかっぷ)にて ハンター高橋氏が仕留めたヒグマ(オス3才)
肩ロース肉のロースト
以前、クマ肉では実はあまりいい思いをした経験がなかったが
いつかリベンジしたいと期待をもって選んだ一品。
やはり本当の美味しさがクマ肉にもあったのだ
皆さんが経験(あるいは想像)している、独特の臭みというのはほとんどなく
お肉そのものの味を味わうことができる大変貴重な経験をさせてもらいました。
脂はぷるぷるとしていて、やわらかい甘味があり
肉繊維はキュっとしまっていながら柔らかさと弾力がある。
歯ごたえは、しゃくっしゃくというイメージだが、表現が難しい。
タイムが上に添えられてあったが、料理の腕前、センスが素晴らしいから
これだけ美味しく食べられるのだろうなあとここへきて思い始めた。
仕留め方や処理はもちろんのこと、
シェフがこれまでずっとジビエに関わってきた経験、技術、腕と
総合的なレベルが高いのだろうと脱帽する思いでした。
4.南伊豆のハンター瀧さんが仕留めた仔イノシシ(オス2才半)
スネ肉とバラ肉の煮込み バルサミコ風
富士山で採れたオオモミ茸のグリエ添え
ローストを最初選んだら、ヒグマもローストなのでと煮込みに変更したのだが
これが正解。
バラ肉も入っていたので、脂っぽさやしつこさがないか心配だったが
そのあたりは全く問題ありませんでした。
余分な脂はすっかり抜け落ちて旨味だけが凝縮されている。
仔イノシシのバラ肉は柔らかい味わいで食べやすいが
スネ肉+バルサミコの相性はすごくよくて
選んだ1999カオールの91%オーセロワのエレガントなワインが
このお料理に華やかさと、スパイシーな力強さ、そして
粒子が細かく柔らかくなり始めていたタンニンが深みを与えていて、
素晴らしいマリアージュとなりました。
とっても感激しました!!!!
今日は珍しく食後酒もいただいてしまいました。。。
私はこちらを
綺麗!上品!
ふわあ
今日は久しぶりにしっかり頂きました
ナミュ感激ー
~全体の印象~
ジビエは20代前半くらいから食べ初めて、
最初はとにかく色んな狩猟肉を食べたい一心で
お世話になったお店がありました。
そして、徐々に様々なお店でジビエ料理をいただくようになり
その素材の取り扱い方、美味しいお料理へ展開する時に
ぶつかる難関、といいますが
個性の強い野生肉を扱うのはとても能力のいる仕事なのだなと
感じざろう得ない体験が何度かありました。
そんな中、こちらのジビエ料理をいただいた時の衝撃
仕留めた動物たちを、こんなにも美味しく食べられるところまで
創造できるシェフに感動しました
シェフや一緒にやっていらっしゃる方、
こちらへご一緒してくださった方、こちらをご紹介してくださった方、
そして、同じ地球に生きる生き物にエネルギーを分けていただいて
いつも、同じように大事な生き物をいただいているけれど
なにかそれを改めて教えてもらったような不思議な食後感と
感謝の余韻に包まれた夜でした。
今日も
ご馳走様でした。