山家集 上 春 第85、86 | 徒然名夢子

徒然名夢子

日々此々と過ごしけるに
東に音楽の美しきを聴けば、其処何処に赴き
西に優れたる書物のあると聞けば、其処何処に赴き
其処においても何処においても
心楽しからむことのみを願い生きることは
我の本心にほかならず

山家集 上 春 第85
 
7086 裾野(すその)やく けぶりぞ春は よしの山
   花をへだつる 霞なりける
 
体言止めの三句切れ。
 
歌意
 裾野の野焼きの煙が、春の吉野山に立ちこめている。それが花の景色を隔てる霞になっているようだ

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山家集 上 春 第86
 
7087 今(いま)よりは 花みん人に 傳(つた)へおかん
   世を逃(のが)れつつ 山に住まへと
 
三句切れ。
 
歌意
 今からは、花を見る人に伝えておきましょう。世を捨てて山に住むべきだと。
 
それほどまでに、世を捨て山に住むことほうが、花を愛でるには良い事なのだ。