カミーユ・サン=サーンス ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品22。 1868年作曲
第1楽章冒頭のピアノソロが圧巻の作品。
動画はルービンシュタイン。ロンドン交響楽団。指揮はアンドレ・プレビン
サン=サーンスは1835年パリで生まれ、1921年フランス領アルジェリアで死去
13歳でパリ音楽院に入りオルガンを学ぶ。当時オルガニストの最高峰だったパリのマドレーヌ教会のオルガニストを勤めるなど、希有な才能の持ち主だ。ニデルメイエール音楽大学で教鞭を数年とり、その時の弟子にフォーレがいる。フォーレとは生涯を通じて交流を深め、互いに素晴らしい作品を作り続けた。
サン=サーンスの音楽は一言では言い表せない。まずこの動画のピアノ協奏曲第2番は、古典主義的でもありある面ではロマン派でもある。古典主義音楽の立場で見られていたのは実は過去の話で、サン=サーンスが活躍している時代、懐古主義的な運動があり、新曲を披露する作曲家に対して、あまり良くみられていなかった。そこでサン=サーンスの音楽が古典的で、なおかつフランス独特の風味があるとしてフランス的古典と呼ばれるようになる。本人がまったく意図しないで、そのようなラベリングがなされていたのだが、彼は近代音楽や無調音楽も作っている。その一方でとてもわかりやすい楽しい音楽も作っている。文筆も数多く行い、著作数は多い。
サン=サーンスといえば、おそらく学校の音楽の授業では組曲「動物の謝肉祭」(1886年作曲)を耳にするだろう。
表題音楽として、とてもよく出来ているし、聞いていて面白い。第4曲の亀では、低音部でゆっくりとオッフェンバッハの「天国と地獄」のテーマが流れている。第7曲の水族館は、グラスハーモニカのおかげで何となくハリー・ポッターの映画で使われている様な感じの幽玄さとユーモアに溢れた曲。第9曲のかっこうは、ピアノ協奏曲第3楽章の一部そのまま引っ越ししてきた印象がある。第11曲のピアニストは、下手くそに演奏することに意義がある。痛烈な皮肉だ。第12曲は、フランス民謡をはじめいくつかの他人の楽曲を引用している。第13曲の白鳥はチェロ独奏曲としても有名で、サン=サーンスが生前唯一出版を許された曲だ。第13曲のフィナーレも有名な曲だ。フランス的であり、明るい喧噪がフィナーレに相応しいと、心のそこから思う。
動物の謝肉祭は本来室内楽用だった。要望に応じて規模を大きくし、ピアノ2台という構成まで広げていて、あくまでも実験的(他人のテーマを借りているからか?)ため、白鳥を除いて出版はされなかった。
サン=サーンスのピアノに関しては、とにかく難度が高い。オルガニストとピアニストを兼ねることが出来る作曲家だからこそかもしれない。