農道を歩く。
雑草を踏んだら痛いかなと思って
避けながら歩く。
でも、どうしても踏んづけてしまう。



踏まれても踏まれても、雑草はまた明日になればむくっと起き上がる。


わかってはいるけど、踏まれたら痛いかなぁと思って避けながら歩く。

だったら歩かなきゃいいのにって思うけど
夏の夕暮れ時は歩いてみたくなる。



石ころだって踏まれたら痛いかなと思うけど、歩く。
だったら歩かなきゃいいのにねって、外になんて出なきゃいいのにって思うけど、夕日が見たくて歩く。



散歩すら苦しくて、人間に生まれて来なきゃよかったのにって思う。
それでも今見るこの景色はとても美しくて
人間に生まれて、この景色を見ることができて幸せって思う。