今日の法語である。


 『 花咲き匂う春八日
   響き渡ったひと声は
   天にも地にも我ひとり
   4月8日“花まつり”
   釈尊御降誕2548周年
  』


中外日報(2005/4/2)の清水谷孝尚師(聖観音宗総本山浅草寺貫首)のコメントを紹介する。
『 四月八日は「花まつり」として知られる「お釈迦さま」のお誕生日で、仏教とにとっての大切な聖日です。

   花咲き匂う春八日
   響き渡ったひと声は
   天にも地にも我ひとり

 子供の頃、この歌を唄いつつ「誕生仏」に甘茶を潅(そそ)いでお徳を讃えたものです。
 ご生涯にわたる経を要約して、「天上天下・唯我独尊」とあらわした偈がこの歌です。人間誰もが覚者(ほとけ)になり得る可能性を持っていることを示し、その基本的な人間性を「仏性」と仏教では申すのです。
 この事を「唯我独尊」と表現し、「人間ひとり・ひとりに絶対的価値」を認めるものです。だが「唯我」を「われのみ」とうぬぼれや自己主張に解しては誤りです。だれもが備えているとする仏教の尊い人間観であり、いやすべてのものが備えていると主張するのです。
 “もとよりも仏と同じ我ながらなにとてかくは迷いぬるらん”
 この龍澤寺(静岡県三島市)第二世東嶺禅師のお歌に心して、「よく調(ととの)えし己こそ、まこと得難きよるべをぞ得ん」(法句経)の訓(おしえ)に努めたいものです。 』


ちなみに今年2005年は仏教暦では2548年になるが、釈尊が生まれた年が0年目なので、今年は生誕2548周年になる。