突然の腹痛からドタバタの挙げ句に緊急入院となり、翌朝を迎えた

朝の引き継ぎで看護師たちは私が舞い戻った事を周知されており、廊下で顔を合わせると皆にこやかに接してくれた

縫い止めた縫合糸が外れ、歯止めが効かなくなって腸液が排出される度に内圧で抜け出て来る様になってしまったドレーンチューブは、ストーマ袋にクリップで固定して出て来れない様に留めていた

午後になって再縫合する予定でIVRの処置室に入りレントゲンで腹の中を検査すると、チューブを押し込んだ影響は殆ど無いという事が確認された


手術台に横になって待っていると、最初のドレーン留置手術から担当してくれたIVR部長がやって来た

どうするかを話している中で、チューブの必要性について主治医とも相談する事になり、主治医も同意する形でチューブを抜いてしまう事になった

局部麻酔の注射をする前だったのだが、気が付かないうちに抜かれていた

「この穴は自然に塞がるのですか?」と尋ねると
「廃液が出ているうちは塞がらないですよ」との回答で経過観察になった

異物が無くなったので腫れは引くだろうし、それこそ腫れ物に触る様にしていたチューブが無くなったのは楽になったのだが、小腸まで繋がった穴から雑菌が侵入して感染症にならないのだろうか?と疑問は残った

しかし、よくよく考えてみると腸管の中は雑菌だらけで、口から肛門までは体内を走るトンネルの様な物で考え方によっては体外である
小腸に癒着している膿疱が破れてしまわない限り、問題ないだろうと理解した

翌日まで経過観察して大きな痛みや高熱が出なければ退院する事になり、IVR室を後にした

病棟に戻り、厚手のガーゼで押さえていた患部に新しいストーマを装着していたら担当のベテラン看護師が心配して様子を見に来た


パンツをずり下ろした半ケツ状態だったので、遠慮して後で状況を教えて欲しいと言って戻って行った
私は別に構わなかったのだが、半ケツの爺いから話を聞くのは見苦しかったのかな?などと苦笑しながらストーマを装着した

ナースステーションでストーマを見せながら、チューブを取ってしまい楽になった事を説明していたら、他の看護師たちも珍しい事例なのか集まって来た
昨夜の可愛らしい副師長も微笑みながらウンウンと頷きながら聞いていた

これで明後日には退院だな...と気楽にベッドで横になったのだが、思わぬ見落としが発覚する事になるのだった......