エルプラット (オキサリプラチン)投与の副作用である手足の痺れが完治していない状況で、3回目の化学療法が開始となる。

だいぶ緩和されてきているが、リリカとトアラセットが切れると、痺れが増す。

最もひどかった昨年の夏は“痺れ”というよりも“麻痺”に近く、何枚も手袋を重ねて装着している様な感覚だったので、今とは大違いだった。

その頃は目視しないとボタンがはめられなく、ポロシャツのボタンを鏡を見ながらはめていた。

紙コップを潰さずに持てずに落としてしまった。

今では最もひどい時でも、ピリピリする感じが出る程度なので、多少の痺れは慣れてしまった。

ここまで長期化したのは、累積する事が判っていた(エルプラット )オキサリプラチンの副作用を甘く見ていて、8クール目の違和感を無視して9クール目を強行したのが原因だった。

耐え切れずに10クール目を中止したが、後の祭りだった。

オキサリプラチンの投与を中止した直後に、肺への転移が見つかり、バタバタと検査して、2ヶ月後に胸部内視鏡で切除したので、痺れの事など吹き飛んでしまっていた。

2回目のIRIS(イリノテカン+TS-1)では、便秘と下痢以外は副作用を感じなかったが、来週から開始となる化学療法ではIRISに加えてアバスチン(ベバシズマブ)も投与となる。

アバスチンは新生血管の生成阻害によりがん細胞を兵糧攻めにする分子標的薬だが、血行障害も要因の一つと推察される手足の痺れに良いとは思えない。

リリカの服用で疼痛が緩和されるという事は神経性の痺れだと考えられるが、入浴時にも緩和されるので血行促進で緩和されているのも事実である。

脱毛や皮膚障害が出ていないので、周囲からは
「本当に抗がん剤で治療しているのですか?」
と聞かれるほど元気そうに見える様だが、しっかりと副作用は出ているのである。