従来の抗がん剤の効果は、100人中 大凡30人の再発を23〜24人にまで下げる事が出来るというのが一般的に説明されている。
平たく言うと効果があるのは10人中3人以下で、8人近くには効果が無く、副作用だけが出てしまう…という事である。
これまでの経緯と抗がん剤の効果について考察した
あくまでも私の場合である事をご理解されたい…
②末梢神経障害が急激に強まり、9クールで終了してCT検査を行った際、肺転移が見つかった。
肝転移せずに肝臓を飛ばしての肺転移であった。
手術時に行ったCTは消化器官のみで、肺の検査を行なっていなかったので、手術時に既に肺に転移していたかどうかは藪の中である。
③9月に肺の腫瘍を部分切除して、補助療法としてIRISを3ヶ月間行った。
④IRIS終了後にCT検査を行い、1ヶ月後に大腸カメラと胃カメラを行った。
⑤3ヶ月後に再度CT検査を行ったが、この検査で2回目の肺メタが見つかった。
この経緯に於いて、②の時点でXELOXは私の大腸がんの転移には効果が無かったと判断し、他の抗がん剤を使用する事としたが、補助療法としてFOLFIRIとIRISしか選択肢が残されていなかったので、ポートの埋込を避けてIRISを選択した。
XELOXの後遺症としては、手足の痺れが強く、9ヶ月が経過した今でも軽度の痺れが残っている。
次に選択したIRISは投与中に大きな副作用は無かったが、“悪性腫瘍の芽” が有るかどうか判らない状況での補助療法の場合、抗がん剤を3ヶ月以上継続しても効果は変わらないという見解から3ヶ月で終了した。
結果として終了後3ヶ月で腫瘍が見つかった。
転移がんからの転移は無いと考えられるので、今回見つかった肺メタも、大腸がん切除前である450日以上前に肺に血行性転移したと推察されるが、微小転移した大腸がんが転移巣を形成しているのであろう。
ここまでの考察をまとめると
①XELOXは残念ながら効果無しで痺れだけ残った
②IRISは効果があったかどうか判らないが、進行を遅らせる効果はあっても、縮小させる効果は見られない
③悪性腫瘍に対する直接的な治療でなければ保険適用されない分子標的薬ベバシズマブ(アバスチン)やレゴラフェニブ(スチバーガ)などは、まだ投与していないが、今回は使用できる
④抗がん剤化学療法の新たな潮流となりつつあり、政府の方針でも優先審査を進めている免疫チェックポイント阻害薬の一つであるニボルマブ(オプジーボ)も今年2月に大腸がんでも保険適用となったので、使用条件があり可能性は低いが併用療法も選択肢となってくる
小野薬品Webから引用
来週の主治医との抗がん剤選定までに、考えをまとめておく事にする。