42歳。おんな。
まぁ、歳もトシなので一応色々な経験はしてきた方だと思う。
派遣先はカンボジア。
私のカンボジア国のイメージは、
栄養失調だけど膨れたお腹の子供
地雷
とにかく貧乏
多分、めちゃくちゃ古いだろう情報と分かりながらも
私の頭の中を、不安と当てにならない情報が一緒にグルグルと駆け巡っていた。
カンボジアの事をジックリと考えた事も無かったので、
行くまでは、場所ですら何処にあるか知らなかった(苦笑)
でも、仕事なんだし場所を聞いて「出来ません!」なんて言うのは
子供じゃあるまいし、ナンセンスよね。
どんな事もどうにかなるもの!!!! 出来ない事なんてない。
心配ないさ~♪ と、書いてみたらライオンキングみたいになっちゃったけど、
あの頃は「雪の女王アナ」のような強い意思と、前向きな自分に酔っていた。
ラーララー♪ Let's Go!!!
しかし、カンボジアに降り立ち感じた事
「出来ない事もあるのかも知れない・・・」
途方に暮れた数週間。
部屋に入ってくるヤモリはもちろんのこと、
食べるもの、見るものも受け入れられず、
すれ違う人や犬や猫まで信じられなくなっていた。
終いには、日々吸っている空気や音まで嫌に(泣笑)
ありとあらゆるモノが全て受け入れられず泣いて暮らした。
砂埃の中、息をするのも嫌で 移動中はエラ呼吸を試みていた。
もちろん出来る訳はない。
そんな自分が可哀想で、夜はベッドでうつ伏せになり
「おぅおぅ」と、声を上げてマジで泣いた。
しかし、私が「おぅおぅ」と泣くたびに、
壁にいるヤモリがビビっと動く。
そんなヤモリに私も「ビクッ」と反応。
『何で部屋ヤモリがいるんだよぉ。。。』と
投げ台詞を言い放ちながら布団をかぶり、
息を殺して静かにまた泣きなおす。
こんな感じの日々がしばらく続いた。
もぅ全てが嫌でいやで、泣いてばかりの私に
まさかカンボジアで出会いが訪れるとは。。。。
この頃は夢にも思わなかったし、
正直、1mmたりとも望んですらいなかった