皆様、ごきげんよう。
火曜日の、NHKBSプレミアムの番組はご覧になられたでしょうか。
まず、地上波でないにせよ、NHKで他局?制作の『愛の不時着』を取り上げるだけでもすごくないですか?やはり、朝日新聞同様NHKにも、かなりの『愛の不時着』ファンがいるのでは。。。
MCの松嶋菜々子さんも、このドラマにハマったと言ってくださり、一気に好感度爆上がりです!
さて、この番組はご覧になった方も多いと思うので、要約とかではなく、わたくしが印象に残ったところについての感想を記したいと思います。内容については記憶を頼りに書いているので全然正確ではないと思います💦
『愛の不時着』というドラマの特別な素晴らしさと共に、韓国ドラマが何故ヒットするのかという、普遍的な問いにも答えてくれるような番組だったと思います。
1. 丁寧なキャラクターの描き方
われらがヤン·ギョンウォン様のインタビュー内容は、彼の頭の良さと真面目さ、役に取り組む真摯な姿勢が良く出ていましたね~。ピョチスを演じるにあたり、北朝鮮の人であっても、同じ人間なんだ、という観点を大事にしたという趣旨のことをおっしゃっていましたね。「北朝鮮は外に開かれていないので、自分の演技が誤解を与えてはいけない」とも。そんなことまで考えて演技されていたとは・・・。やはり韓国の方の北朝鮮に対する思いは、他の国の人にはわからない、複雑で深いものだなあと思いました。
そして、ソン・イェジンさんが見目麗しいお姿で、人を愛する気持ちは国を超えて伝わると思ったというようなことをおっしゃっていましたね。一般的に、韓国ドラマって本当に一人一人のキャラクターを丁寧に描くことで、視聴者が共感できるように作っていると思います。この番組のなかでも、『愛の不時着』は荒唐無稽なストーリーなんだけど、共感できてしまうと語られていて、これって、キャラクターへの愛着が可能にすることだと思うのです。韓国ドラマお得意の、格差恋愛、記憶喪失、交通事故、出生の秘密、実は昔出会っていた、という内容に、何度お目にかかっても、それなりに面白く観られてしまうのは、キャラクターがどのような人生を送ってきてどういう感情を抱いているのかという心理面が伝わるからだと思います。
この番組でも、パク・ジウン作家の『星から来たあなた』とか『青い海の伝説』の奇妙奇天烈な設定が紹介されていましたが、「北朝鮮の男性と韓国の女性の恋愛」というインパクトの強いプロットだけがあっても、『愛の不時着』でここまで感動することはなかったですよね。「そんなわけあるかい!」で第一話で観るのをやめてしまったかも。やはりパク・ジウン作家の、人物の内面を描く力量が、異なる国や文化を持つ人々の心にも訴えたのだと思いました。作家は違いますが、『賢い医師生活』なんて、これという派手なプロットがないのに、ちょっとした台詞も、「イクジュンが言うから面白い!」というように、それぞれのキャラに視聴者が思い入れを持てるから、評価が高かったのだと思います。
2. 見事なスタジオドラゴンの戦略
ある程度知識としてはありましたが・・・改めてスタジオドラゴンの担当責任者が出て来てその戦略を語っているのを聴くと、「さすが」としか言いようがありませんでした。韓国での視聴率が悪くても気にしない、当初からNetflixでの世界配信が決定しているので、そこで得られる利益を前提として豊富な制作費を確保できる、ということですね。制作会社とはいっても、番組制作だけをするのではなく、全ての著作権を保有してグローバルな販売戦略にまできっちり関わっていくと。そして、Netflixとの関係についても、依存するのではなく対等な立場で良い関係を築いているということでした。Netflixと契約を結べたからそれでOK、ではないのですよね。番組制作についてはしっかり主導権を握っているという点が明確でした。
そして、下記グラフで明確なとおり、国内から海外に販売の重点を移していると。グローバル市場を前提としているからこそ、1.で述べたように、普遍的な人間の感情や機微というものを丁寧に描くことが重要になってきているのだと思います。

3.もう一つのエンディング
これは皆さま驚いていらっしゃいましたよね!当初、パク・ジウン作家が書いていたエンディングは、「スイスでの再会」ではなく、「開城団地をセリとジョンヒョクがそれぞれ南と北から眺めている」というシーンだったとのこと。スイスでの撮影中にパク・ジウン作家が急に再会シナリオを提案したと。ちょっとよくわからなかったのが、そんな急な提案で、当初予定していたスイスロケ期間中に、スイスのホテルでのピアノ発表会のシーンなど撮れたのでしょうか??宴会場を押さえるだけでも、今日明日ってわけにはいかないし、演者も必要だし・・・。財団のスイス側代表みたいな白人男性は、その辺のエキストラをスカウトしたとか!?
その辺はわかりませんが、皆さまは、「開城団地を別方向から眺めている」バージョンのエンディングと、「スイス再会」バージョン、どちらが良かったと思われますか?わたくしはやっぱり、2人の幸せを確実にしてほしかったので、スイス再会で良かったと思いました。が、うちの夫は、「いつか会えるだろうか」という開城団地バージョンの方が物語として美しかったという意見でした。何となくですが、映画だったらそういうエンディングになりそう。韓国ドラマって概ね、はっきりとしたハッピーエンディングですものね。そうでないと、視聴者から苦情が来るというのもどこかで読みました。
4.それにしてもヒョンビンさんはどこに!?
ソン・イェジンさんはバージョンアップした美しさで出演して、大変丁寧にこのドラマに対する思いを語ってくださいましたよね。かけがえのない贈り物ってヒョンビンさんのこと!?と思わなくもありませんでしたが・・・。それにしても、ヒョンビンさんは何故出演してくださらないんでしょうか~~。日本にあまり近づきたくないということがあるのかな、とも思いますし、それはそれで売り出し方の戦略なので構わないんですけど、その割には、同じNHKの『あさイチ』にとても丁寧なお手紙を寄せてくださっていましたからね~。それを考えると、今回も、コメントだけでも寄せてくださったら嬉しかったのですが・・・。あまり『愛の不時着』のイメージにとらわれたくないのですかね。それもそれでわかる。でも、それなら、早く次の作品公開するなり発表するなりして~~~~!と渇望する気持ちが大きくなってしまいました。この番組でも、チラチラとジョンヒョクの姿が映る度に、ひえええ!と改めてそのお姿の美しさに感嘆致しました。
早く新たなヒョンビンさんに会えることを願いつつ、『愛の不時着』も復習しま~す!