ユン・ヨジョンさん、見事に米アカデミー賞の助演女優賞を獲得されましたね!

 

 

そのスピーチがあまりに素晴らしく、「今年のオスカーでのベストスピーチ」と大絶賛を受けています!たまたま「Minari Oscar speech」とかで検索したら、こんな感じの記事がバーッと出てきましたよ。韓国の新聞などのお手盛り記事ではなく、英語の媒体です。

 

 個人的にも本当にあっぱれなスピーチだったと感動したので、【】内になもんの感想を入れながら下記の記事から一部を抜粋しますね。

 

 

ユン・ヨジョンは舞台に立ってブラッド・ピットに対して「ついにお会いできた。とても感謝している。私たちの映画を撮る時にはどこにいらっしゃたの」と「本当にお会いできて光栄」と冗談を言った。

【ミナリは、ブラッド・ピットの制作会社が共同制作していて、ブラッドの名前もプロヂューサーとして入っているのに、現場に顔を見せなかったことに対して、チクリと嫌味。あのブラッド・ピットに皮肉を言えるなんて、さすが大女優!怖いものなしで最高です!】

 

続いて「私は韓国から来た。私の名前はユン・ヨジョンだ。欧州の多くの方が私の名前をヨヨン・ユンだったり単純にユジョンと呼ぶけど、今夜はあなた方すべてを許して差し上げる」と言って笑いを誘った。

【アジア人の名前を欧米人が正しく発音できないのは仕方ないんだけど、ブラッド・ピットもミナリの制作陣の一員にもかかわらず、間違って発音していましたよね(笑)。私も韓国人の名前はしばしば間違えるので、他人のことは言えないのですが!ヨジョンさん、ここでもブラッド・ピットへの皮肉を込めたのだと思いますが、後の記者会見では「ブラッド・ピットさんは私の名前をちゃんと発音していて、たくさん練習してくださったんだと思って感動しました」とフォローしていました。】

 

ユン・ヨジョンは一緒にノミネートされた女優たちに言及して「実は競争について信じていない。私がグレン・クローズのような女優との競争に挑戦するだなんてありえない。グレン・クローズさんの素晴らしい演技をたくさん見てきた。5人の候補はすべて異なる映画の異なる役を演じて賞をもらったようなもの。だから私たちは競争できない」と述べた。

【スピーチの中でも、この部分が大変素晴らしく、私も感動したし、下に貼り付けたYoutubeを見ると、全世界の視聴者が感動したようです。「5人の候補はすべて異なる映画の異なる役を演じた」っていうのは、映画や演技というものに対するご本人の強い信念とリスペクトを感じました。ストレートに簡単な英語で表現してくれたからこそ、より心に響きました。】

また「この場に、運が良くて立てているようだ。米国の方の韓国人俳優に対するホスピタリティのようでもあるし…。とても感謝する」と話した。
【多少、アジア系住民へのヘイトの問題も意識された部分かもしれませんね。韓国内の期待があまりに高かったため、発表前には、オリンピックに出るアスリートのような気持ち、とおっしゃっていたヨジョンさん。国を挙げて称賛したり批判したりされる国民性でもあるので、プレッシャーの大きさは半端なものではなかったと思います。プレッシャーから解放されて本当に良かったですね!】


ユン・ヨジョンは最終的に「2人の息子にも感謝する。2人の息子が私に仕事をさせた。愛する息子たち、これが母さんが懸命に働いた結果。そしてキム・ギヨン監督に感謝する。私の最初の監督だった。だから私の最初の映画を一緒に撮ったけど、まだ生きていらっしゃったら私の受賞を喜んでくださったはず」と付け加えた。

【"I'd like to thank my two boys, who made me go out and work... this is the result, because mummy worked so hard."ここも泣きそうになっちゃいましたよ!離婚して韓国に戻られ、シングルマザーとして苦労されたんですよね。2人の息子さんを文字通り食べさせるためでもあり、そして仕事を続けるうえで、息子さん達の存在がモチベーションにもなっていったのでしょうね。人間、努力し続けると、小さなものも含めなにかご褒美が待っていたりするんでしょうね。70代になった時に「これが頑張った結果」と言える何かが残っていると良いな・・・とあくまで願望が頭をよぎりました。】

 

 

ということで、ウィットに富み、アジア人的な謙虚さもあり、俳優業の本質を突き、どんな文化的背景を持つ人でも共有している家族愛で締めたこのスピーチ。世界中のどんな層の人々の心にも届くものだったと思います。そして、別にブラッド・ピットは全然嫌いじゃないというかむしろ好きなんですけど、「ザ・ハリウッド」という感じの白人男性の超スーパースターがアジアのお婆さんの手の上で転がされている感じはちょっと痛快でした。

ヨジョンさんは、アメリカで10数年過ごされたというのもあるのでしょうけれど、韓国人の方、概ねスピーチ上手ですよね。ヒョンビンさんの受賞スピーチなんかもいつも感激してしまいます。韓国の教育の中で、パブリックスピーキングって重視されているんですかね。本当に本当に日本人が弱いところなので、世界で活躍している方は頑張って!と思ってしまう(最近だとゴルファーの松山英樹さん)。欧米だと、「発言しない人=考えがない人」って思われがちなので。。。

 

ヨジョンさん、おめでとうございました!ヒョンビンさんも将来の受賞時に備えて今からスピーチ練習だ~!