皆様、ごきげんよう。

以前、皆様に伺った時に挙げて頂いたドラマ、『トキメキ☆成均館スキャンダル』を観ましたよ!

大変面白かったので、簡単に感想を書きますね。10年以上前のドラマので、ご覧になっている方も多いですね。

 

【ストーリー】(TBSのサイトからほぼ拝借)

 幼い頃、父を亡くし母と病気の弟の面倒をみるため、男装して科挙試験の代筆でお金を稼ごうと決心するキム・ユニ(パク・ミニョン)。試験当日、ユニは代筆の依頼人と間違え、イ・ソンジュン(ユチョン)に声をかけてしまう。紆余曲折あり、弟ユンシクの名前で科挙試験を受けることになったユニ。正祖(チョ・ソンハ)は、ユニの答案用紙に目が留まると答案の理由を問う。ユニは、代理試験の件を告白すると、正祖は代筆を頼んだ相手を聞く。するとソンジュンが立ち上がり、聡明なユニ(ユンシク)の頭を使わないのはこの国の損失だと考えこの場に呼んだと正祖に言う。自分を試したのかと激怒する正祖だが、成均館に入学し、寄宿舎生活をしろという処罰が2人に下されることに・・・。
そうして、女ということがバレたら厳罰に処されることを覚悟し、男として生活を始めるユニ。ユニとソンジュンは、ルームメイトのムン・ジェシン(ユ・アイン)、そして、先輩のク・ヨンハ(ソン・ジュンギ)、ハ・インス(チョン・テス)たちと出会い、様々な試練を乗り越えていく。そんな中、ユニとソンジュンは初めは嫌っているが、徐々に理解し合い、お互いの魅力に引き寄せられていくのだが・・・。

 

面白かった点。

 

【ほんのすこ~しネタバレ的な記述があります】

 

1,とにかく全てが少女漫画的展開!

 以前、『雲が描いた月明かり』を観たのですが、プロットがかなりそっくりでした。というか、成均館を若干パクっている疑惑・・・?まあ、とにかくですね。女子が学問を禁じられていた時代に、男装して男子校的な学問所に入り、女子ということが周囲にはバレないのだけれど、一部で気づいた男子と恋も展開し始める、という、日本でいえば『オルフェウスの窓』的展開。え?あり得ないって?いいんです!それが少女漫画の素晴らしさなんだから!韓国ドラマにリアルを求めないなもんさんにはこれくらいの設定がちょうど良いのです!

 

2.女子の学問に対する熱意も描いている

 主人公のユニを演じているのが、キム秘書だったんですね~。途中まで気づきませんでした!パク・ミニョンさんて、お化粧映えする顔なので、正直男装しているとめちゃ地味・・・。『雲が描いた』の女の子が男装していても超絶キラキラしているのと比べてしまうと地味なんですよ。まあ、それは脇に置いておいて、そのユニが、年端もいかないうちから、学問の面白さに目覚めているんですが、その機会が与えられないんですね。でも実は、学者のお父様はその才能に気づいていて・・・という展開は感動いたしました。

 女性も自由に何でも学べる時代・国に生まれただけでも本当に恵まれていることなんだな、としみじみと実感致しましたよ。それでも、女性の医学部受験生への不当な扱いなどいまだにあるというのが恐ろしい。というか、医学部だけでも大学だけでもないですからね。就職関連でもよく聞く話。闇は深いですわ~。

 話は大分飛びましたが、このドラマは時代劇の体を取りながら、なにせ少女漫画的なので、王様を含めて登場人物の価値観がやたら進歩的という(笑)。理想を描いたということで、これは良いのではないでしょうか。途中、男女差別、貧富の格差是正みたいな話も出てきて、天主教(カトリック)の影響という描かれ方もしていました。脚本家がカトリックの方・・・(笑)?良いんです!ドラマなんだから!細かい時代考証とか言わない!

 

3.BL的要素もあり!?

 このドラマ、3パターンの恋愛模様がありまして。

①ソンジュン(男)から、男だと思っているユニ(女)への恋

②ジェシン(男)から、女と気づいたユニ(女)への恋

③ヨンハ(男)からジェシン(男)への、友情と見せかけた恋?

 ①は、外見的には、男性と男性のラブシーンがあったりする・・・。③はわたくしの勝手な解釈かもしれないけれど、ちょっとそれっぽい雰囲気を匂わせておりませんか??

 ③のカップルはこちらのお2人!

 女子校生活14年、自他共に認める腐女子なもんとしては、この辺のBL的雰囲気がムズキュンでございました!リアルなBLはちょっと・・・なんですけれどね。

 

4.新たなスターを発見!

 まずですね、ソン・ジュンギさん。これまで動いているところは拝見したことがなく、「カレの元カノの元夫」的な色眼鏡でしか見たことがありませんでした。ちょっとオレオレ詐欺とかに引っかかりやすいタイプの方なのかな、ぐらいの認識で。ですが!少なくとも10年前のお姿を観たら、ま~~キュートでございました!そりゃあソン・ヘギョさんも食指が動くわな、と。そして、このドラマのク・ヨンハ役にピッタリ!軽妙洒脱を絵に描いたような男で、女性のようにカラフルな衣装に身を包んで舞うように動くヨンハ。しかし心の内には苦悩も抱えており・・・っていう役どころを素敵に演じておられましたね。でも、この方童顔なので、40代以降、どうなのかしら~。と最後は小姑的なコメントを入れておきます。

 次に発掘したのが、ユ・アインさんですよ!この方、ファン・ジョンミンさん目当てで楽しんだ『ベテラン』で最低最悪な財閥三世チンピラを演じていた方ね。同人物とは全く思えませんでした。すごくイケメンという感じでもないのですが、本当にチャーミングなんですよね~。そして、調べてみたら、演じる役柄の幅も広いですね。雰囲気も性格も何もかもヒョンビンさんとは逆な感じ。ヒョンビンさんが寡黙なのに対して、ユ・アインさんは饒舌。ヒョンビンさんがThe正統派貴公子なのに対して、ユ・アインさんは可愛げのある悪童といった雰囲気。つまりヒョンビンさんが武者小路実篤(白樺派)なのに対して、ユ・アインさんは坂口安吾(無頼派)です!より分かりにくいわ💦でも、ユ・アインさんは、インテリ作家や天才ピアニストも演じているんですよね!『ベテラン』のイメージだと、チンピラ専門かと思いましたが、全然違いました。早速ユ・アインさんの『シカゴ・タイプライター』も観てしまいましたよ!

 ユ・アインさん、お顔のタイプも全然違うので(上記の写真の長髪の方です)、ヒョンビンさんと同じ画面に出てもうるさくないと思うんですよね。いかがでしょうか。たとえば、ヒョンビンさんの共演者として、ソン・ジュンギさん、キム・スヒョンさん、イ・ミンホさんのどなたか一人でも同じ画面に出てたら「濃いな~!」、「どっちが主役かはっきりして!」ってなると思うんです。ヒョンビンさんとチャン・ドンゴンさんは濃すぎました。それが興行成績に響いたのかも・・・。同じようなタイプのオーラがビンビン出まくっている役者が多いと疲れちゃいますよ。ヒョンビンさんとユ・ヘジンさん、ヒョンビンさんとファン・ジョンミンさんは違うタイプなのでちょうど良いですね。ヒョンビンさんとダニエル・ヘニーさんは・・・う~ん、まあ間にユ・ヘジンさん入っているから中和されている。超エリート刑事(ヒョンビンさん)と叩き上げ刑事(ユ・アインさん)のバディもの、王様(ヒョンビンさん)と忍者(ユ・アインさん)の時代劇とか思い浮かぶんですけど。(ちなみにユ・アインさんも王様の役も過去に演じられています!)でも、ヒョンビンさんとユ・アインさん、現場で話が合わなさそう・・・・(笑)。知らんけど!

 

 ということで、大変面白く拝見したうえに、新たなスターも発掘でき、有意義なドラマでございました。中高生のお嬢さんが観ても良いかもしれませんね。向学心に火をつけてくれるかもしれません。