本来であれば、この夏はオリンピック・パラリンピックが東京で行われていたはず。世界の王者を決定する闘いが身近で行われる熱い夏が幻になってしまいました。

 

そんなことを考えて寂しい気持ちになっていたところ、ふと思ったのです。

 

どのヒョンビンさんが最強のファイターなのだろうか?

 

ということで、わたくしが観た作品のなかから6人を選びまして、最強のファイターを決定していきましょう。

 

一応公開年代順にファイターをご紹介いたします。

 

 

1. ハン・ドンス  『チング』

 

いきなりなのですが、直感的には、素手ならドンスが最強じゃないかと思うのです。『チング』は結構リアルな演出なので、後述の作品みたいに、主人公がスーパーマン的な立ち回りはしません。わりとリアルに撮っているのですが、ドンスは異常に強いです。さすがボクシング全国大会優勝者だと思います。まず素手で闘う港での喧嘩の場面が異常にかっこいいです。その後も悪党が船に現れるたびに朝飯前といった感じで片づけていきます。

さらには、船長を襲ったサンゴンの部下達を複数、たった1人で病院送りにします。刑務所でも大人数の悪党相手にかなりの健闘。

その殴り方というかやつけ方が、他のファイターよりもずっとリアルで且つ迫力があるんですよね。思わず見入ってしまう喧嘩シーンが多かったです。

武器は金属バットとか鉄パイプといったところで、銃器は使っていないと思われます。

そして、ドンスの場合、この鋭い格闘家のような目線で、手を出さずとも数人はバッタバッタと倒れそうな勢いがあります。

 

 

 

 

2.正祖王  『王の涙』

 

こちらの王様、まず超能力者並みに、数キロ離れたところにいる敵を感じ取ることができます。それは他のファイターにはないかなりの強みです。さらに、動体視力もすごくて、全体的に歩くGPS搭載レーダーといったところ。そのうえ、弓の腕前は、近衛兵の100倍くらいを誇ります。長刀遣いも、挑戦一の殺し屋を手こずらせるほど。レーダーが搭載されているので、敵の矢や銃弾もかなりの確率で避けることができると思われます。

逆説的ではありますが、近衛兵があまりに弱かったことが王様をあそこまでストイックな生活に追い込んだのでしょう。無駄に尚冊との筋トレを楽しんでブロマンスごっこをしていたわけではないのです。

 

 

 

 

3. イム・チョルリョン   『共助/コンフィデンシャル』

 

この方の他のファイターにない特徴は、跳躍力です。どんなに高い所から跳んでも足首を痛めず、的確に着地します。さらには、ジャンプからの正確に窓から突っ込む技も持っています。

また、身近な日用品をなんでも武器にしてしまう知恵は主婦発明家もビックリであります。何故濡れたトイレットペーパーが最強の武器になるのか、いまだに理解できないわたくしは理科の成績が悪かったからでしょうか。北朝鮮人ということで、ロシア発祥の格闘技の技を使っている素手での闘いにも強いですが、銃の腕前もかなりのもの。バンバン撃ちまくり、冷静に数えてみたら王様と同じくらい、大人数を殺めていました。

 

 

 

 

4. イ・チョン王子     『王宮の夜鬼』

 

このファイターの特徴としては、ノブレス・オブリージュがあげられると思います。兄の妃と一緒にさっさと清に逃げることもできたのに、最も地位の高い王子が王宮に残って闘う。なかなか出来ることではありません。焼き討ち作戦など結構頭も使っています。そして、チャン・ドンゴン氏との長刀での闘いなどかなりの見どころがあったはずなのですが、ゾンビが怖すぎて、半分くらい目を瞑ってしまっていたようであまり記憶にないのです。ごめんなさい。

 

 

 

5. ユ・ジヌ   『アルハンブラ宮殿の思い出』

 

この方の特徴は、努力型というところです。ユ・ジヌ氏、工学か何かの分野で博士号をお持ちです。大学院というところはかなりの魔窟です。夜鬼がうじゃうじゃいる王宮と、博士課程の院生がうじゃうじゃいる大学院棟のどちらが魔窟かといったら後者かもしれません。入るときは見目麗しかった若者たちが、数年後に出てくる時には、目は窪み、なのに身体には肉がつき、肌の艶は消え、髪は薄くなっている・・・。そんな怖い所なのです(一部の天才を除く)。

そんな魔窟で20代を過ごしたユ・ジヌ氏、もちろん生来のファイターではありません。レベル1の時のへっぴり腰といったらないのです。しかし、ヒョンソクから逃れるために、努力に努力を重ね、最強のレベル100ファイターとなって帰ってくるのです。

そして、このファイターのもっともすごいところは、そのメンタルです。いつ何時現れるかわからない敵のために、24時間緊張を強いられる、そんな生活をして、なお正気を保っているのです。尊敬せずにはいられないお方です。

 

 

 

 

6. リ・ジョンヒョク   『愛の不時着』

 

まず、忘れていただきたくないのが、この方は元々天才的ピアニストだという点です。確かに現職は特殊部隊の中隊長かもしれませんが、それはあくまで嫌々家業を継いだだけの話。本職はピアニストであります。ピアニストは指が命!芸能人の歯よりもよっぽど商売道具なのです。

なのに・・・なんで素手であんなに強いのか。7年前に入隊してから初めて実戦訓練した人とは思えません。実はかなりのヤンキーだったのでしょうか・・・。北朝鮮でヤンキーでピアニストで母胎ソロ。なかなか難しい組み合わせです。

とにかくですね、まず鉄パイプを持った30人くらいの中に、丸腰で突っ込んでいくこの無謀さ。武器で人を殴るというのが美学として許せないのでしょう。そして必ずロングコート。あれは、敵からの攻撃をよける効力はあると思うのですが、自分もかなり動きにくくないでしょうか?戦い方から装いに至るまで、ヤンキー上がりだとしても育ちの良さが勝っているファイターです。

さらにですよ、皆様お気づきだと思いますが、チョルガンを殺したのは誰ですか?そう、リジョンヒョク氏ではなく、国家情報院!つまり、「自分の手を汚さない」。これが真の選ばれしお坊ちゃまファイターなのです。王様さえも、全く使えない近衛兵の代わりに何人もあの世送りにしているというのに・・・。リジョンヒョク氏の高貴さはやはり群を抜いていました。

え?ここぞという時(ユン・セリが撃たれた直後)にチョルガンを撃とうとして外していたって?ですから!「人を殺めてはいけない」というプログラミングがなされている方なのですよ。ここで外しても誰かが仕留めてくれる、そういう運命を持ったお方なのです。

 

 

 

 

結果発表

 

選手紹介だけでだいぶ疲れてきました。そもそも誰が最強か、考えていなかったのですから大変です。

消去法で考えていきましょう。

まず、ユ・ジヌ氏。確かにかなりの努力で最強ファイターに近づきましたが、やはりARゲームの世界の中だけ。絵に描いたような井の中の蛙です。コンタクトレンズを入れている間に、ドンスのパンチでのびてしまうと思われます。

次に、イ・チョン王子。王子は確かにかなり強いと思うのですが、倒した相手は概ねというかみんなゾンビです。そしてゾンビは夜にしか出ません。「夜のゾンビ」相手にしか実績を残していないところは弱みと言えるでしょう。油断していた昼間に、チョルリョン氏の的確な銃撃で倒されてしまうでしょう。

 

さて、ここからは精鋭揃いです。

が、やはりリジョンヒョク氏には、「直接手を下せない」という最大の弱点があった。軍事部長をやったのも所詮パパなのです。ここぞというところでは残酷になれず、ついついパパに頼ってしまう。その迷いを秒で察したイ・サン国王の矢を避けることはできないでしょう。

 

ついに上位3人の熾烈な闘いです。

哀しいことに、最初に倒れるのはドンスだと思われまず。なぜなら、ドンスは鉄パイプでの喧嘩ではだれにも負けませんが、銃器や矢には慣れていません。国王とチョルリョンの攻撃に耐えることはできないでしょう。

 

さあ、国王とチョルリョンの一騎打ち!

物理的に言うと、銃弾のスピードのほうが弓矢のスピードより速いのは間違いないのですが、チョルリョン氏、銃弾を切らすこともありますからね。一方で冷静なレーダー搭載の国王にぬかりはなさそうなので、どちらも一歩も引かない互角の戦いとなりそうです。

ところでこの2人、結構気が合いそうですよね。正義感は強いし物静かだし意志が強い。むしろ、カプス亡き後、新たに尚冊としてチョルリョン氏を登用するっていうのはどうでしょう?

闘いの最中に国王が銃弾の雨あられをものともせず、「おぬし、なかなかやるな・・・。わしに仕えてくれぬか」と尋ねれば、チョルリョン氏は銃を下ろし「偽札を作る共和国には戻りたくないと思っておりました。わたくしでよろしければ!」と応える。雇用契約成立です!

 

ということで、超適当なオチをつけましたところで、順位の整理です。

 

1,2位 イ・サン国王とチョルリョン(同点)

 

3位 ハン・ドンス

 

4位 リ・ジョンヒョク

 

5位  イ・チョン王子

 

6位 ユ・ジヌ

 

 

 

まあ、大前提として、ヒョンビンさん同士で闘う姿は哀しくて見られませんけどね。。。