紆余曲折を経て、無事に脱北し、ユン・セリと韓国で幸せな結婚生活を送るリジョンヒョク氏。その家庭をちょっと覗いてみましょう。

 


(カーテンの隙間から入り込む柔らかい朝の光を、まだ眠っているユンセリのために、半身を起こして大平洋肩で遮るリ・ジョンヒョク氏。愛おしそうに、妻の寝顔を見つめている。おもむろに瞼を開けるユン・セリ。まだ少し眠そうだ。)

 

ジョンヒョク: 昨日遅かったんだから、疲れているだろう。もう少し眠るといい。

セリ: そうね。でも、なんだかあなたの顔を見たら、目が覚めてしまったわ。ずっと見ていたくて、眠るのがもったいないもの。

 

(愛らしい妻の言葉に、思わずおでこに柔らかいキスをするジョンヒョク。セリも瞳を閉じてかすかに微笑む。今度は唇にキスをしようとするジョンヒョク。が、突然ガバッと起き上がる。)

 

セリ: ど、どうしたの?まさか北朝鮮から追っ手が?!

 

ジョンヒョク: いや、ティファニーがお目覚めだ!

 

セリ: もう!ナーサリー(ベイビー達の部屋)はここから100メートルも離れてるのよ。聴こえるわけないでしょう。だいいち、どうしてティファニーの声とわかるの?ステファニーかもしれないのに。

 

ジョンヒョク: 僕が1キロ先の音でも聞き分けられるのは知っているだろう。それに、ティファニーはいつも「ラ」の音で泣くんだ。ステファニーは「レ」だよ。前にも言ったろう。

 

セリ:いくらあなたに絶対音感があるからって。。。信じられないわ。でもいつも当たっているのよね。とにかく、私たちのお姫様達には、24時間、二人のナニーがついているのだから、心配ないわ。夜の11時から朝の7時までは、夫婦の時間って決めたでしょう?まだ6時半よ。

 

 

(ユン・セリの財力で購入した邸宅のイメージ。夫婦の寝室とナーサリー(赤ちゃん部屋)は大分遠い。)

 

ジョンヒョク: それはそうだが、心配で。。。

 

セリ: リジョンヒョク氏、この前、夜中にナーサリーに様子を見に行ったでしょう?ナニーが、夜中に廊下で物音がしたから、泥棒かと思いました、って言ってたわよ。

それに、ナニーがベイビー達にあげようとした哺乳瓶を触って、「まだ41度だ、40度まで冷やしなさい」って注意したでしょう?「旦那様の手には温度計がついているんですか」って、怖がっていたわ。

 

ジョンヒョク: 彼女達の任務の領域を侵してしまったのなら、申し訳ないな(と落ち込む)。

 

セリ: (ため息をつきながら)良いのよ。本当のこと言うとね、あなたがナーサリーに行くと、ナニー達が仕事に身が入らないのよ。あの子達が話しているのを聴いちゃったんだけど、「旦那様のお姿を見るとドキドキして何も手につかない」って。

ナニーだけじゃないわ、この前なんて、メイドがあなたのクローゼットを開けて服を愛おしそうに撫でていたんだから!その前のメイドは貴方のピアノの練習姿を盗撮していたし・・・。もう、何人クビにしたことか・・・。宦官でも見つけないことにはあなたのお世話はさせられないわ。

言ったでしょう、あなたみたいな顔天才にとって、自由恋愛の国、韓国は怖いところだって。家の中だからって誰が狙ってるかわからないんだから、気を抜かないで!

 

ジョンヒョク: 僕は別にそんなつもりでは。。。(と、口を尖らせて反論しようとする)

 

セリ: まあいいわ。この話は終わりよ。私、今日は朝食会があるの。だから、もう着替えて出掛けるわ。

 

ジョンヒョク: 昨日、そう言ってたから、さっき、簡単な朝食を弁当箱に詰めておいたよ。今夜も夕食会だろ、三食も外食は身体によくないから。

 

 

(妻のために朝4時に起きて栄養満点のお弁当を作るリ・ジョンヒョク氏のイメージ)

 

セリ: あなたったら!なんて優しいの!さっきは怒ってごめんなさいね!

あ、そうだわ、あなたも今日は、来月のコンサートツアーの打ち合わせでしょう?

いくらコンサートが近いからって、1日に8時間以上はピアノを弾かない約束よ。練習しすぎで手首に負担がかかっているってお医者様に言われているんだから。それにゲームももちろん禁止よ!

 

ジョンヒョク: わかっているよ。どのみち、コンピューターには君がロックをかけただろう?

おっと、もう7時だ。ナニーたちがお姫様達を連れてくる時間だ。離乳食のお粥を作らなきゃ。

 

セリ: 毎日同じことを言って悪いけど、あの子達が産まれることになって、セリズチョイスで、オーガニックの高級離乳食を開発したでしょう?妊娠中に頑張ったんだから、使ってちょうだいよ。

 

ジョンヒョク: もちろん君の開発した商品は素晴らしいし、お出掛けの時は僕も活用しているよ。でも、家にいるときは、最低でも、昆布と鰹と炒り子の三種で出汁をとらないと。。。

 

セリ: とらないと、なんなの?

 

ジョンヒョク: と、とらないと後々の成長に影響すると、た、確か朝鮮時代の医学書に書いてあった。。。はずだ。

 

セリ: わかったわ、ダーリン、思う存分やってちょうだい。私は貴方がつかれないかと心配なだけなの。

じゃあわたしは出掛けるわ。ピアノは8時間以内、ゲームは禁止、打ち合わせに行くのもうちの運転手を使ってね。

最近、脱北者の天才ピアニストとかいって全国的に注目されているんだから。また週刊誌に写真を撮られたらダメよ。あなたの肖像権はセリズチョイスが独占しているの。資本主義世界のビジネスのこともそろそろ理解して頂戴ね。

あ、打ち合わせにかこつけてスポンサー企業から食事に行こうと誘われても断るのよ。家の外ではお酒を飲まない約束、覚えているわよね?特に女性同席の場合!

 

ジョンヒョク: わかっているよ。君こそ気をつけて行っておいで。何かあったらすぐに連絡するんだぞ。

 

セリ: 何もなくても2時間毎にメールを送ってくるのは誰かしら?

 

ジョンヒョク: 返事はしなくていいんだよ。ただ僕の気持ちを書いているだけだから。

 

セリ: わかってる。じゃあナーサリーに寄ってベイビー達に会ってから出掛けるわね。行ってきます!

 

 

(甘いgood-byeキスをする二人。ユン・セリが部屋を出ると、リ・ジョンヒョクはいそいそとエプロンをしてお粥のための出汁をとるのだった。。。)

 

「今日はなにで出汁をとろうかな♪」

 

 

 

悪漢から命懸けで愛する女性を守る男らしいリ・ジョンヒョク氏が安定した家庭生活を送ると、こんなマイホームパパになってしまうのではないかと思わなくもありません(笑)。

 

が、専業主夫になっているわけではなく、奇跡的に復活したピアニストとして活躍中ですよ。フジコ・ヘミングさんの位置づけで、バックグラウンドストーリーと共にうまい具合にユン・セリがマーケティング戦略を展開した結果、顔天才とあいまって世界的な人気を獲得いたしました。「でも、今は双子の子育てが優先」とはご本人の弁。

 

こんな旦那様が欲しいというわたくしのすべての欲望を詰め込んでみました!

リ・ジョンヒョク氏ファンの皆様、お許しを!!!