「愛の不時着」の沼に嵌っている方の中には、思わず北朝鮮関連のニュース映像でリ・ジョンヒョクを探してしまう人も少なくないようです。インドネシアでは、金正恩の動向を伝える真面目な報道の中で、「間違って」リ・ジョンヒョク氏の写真が使われたほどなのです。なもんも思わず、Youtubeなどで「North Korea soldier」などと検索してしまいましたが、そこにいたのは、「愛の不時着」でかっこよく改変された軍服ではなく、異常に大きなツバのヘンテコ帽子を被った方々だけでした。
しかしいまだに、「リ・ジョンヒョクを求めて北朝鮮行きたい」などというコメントさえ見られます。
また、「リ・ジョンヒョクが好きなのか、ヒョンビンが好きなのか混乱している」という意見も。
その思いは痛いほどわかる!私も「愛の不時着」で初めて地球上にヒョンビンさんという奇跡が存在することを知ったのです。リ・ジョンヒョク氏を見るたびにヒョンビンさんを感じ、ヒョンビンさんを見るたびにリ・ジョンヒョク氏を感じるのです。
そんな思いを抱く数々の女性たちの前に横たわる真実。
リ・ジョンヒョクはいない。いるのはヒョンビンのみ。
そうなのです。悲しいことに、リ・ジョンヒョク氏とヒョンビンさんは別人格なのです。「愛の不時着」後に色々な作品を勉強するうちに、そう納得できるようになったなもんです。
ということで、早速、ヒョンビンとリ・ジョンヒョク氏のシンクロ度を冷静に分析していきましょう。
していきたいのですが、大変残念ながら、なもんはヒョンビン氏とは一度も話したこともあったこともないし、今後もその予定はありません(悲し!)。ですから、以下、1.2.以外は全て想像いや妄想だということを最初にお断りしておきます。
1.自己評価
ヒョンビンさんの評価 シンクロ率60%
最も信頼に足るのは、台本を穴が開くほど丁寧に読み込み、自分の性格もよくわかっている、ヒョンビン本人の評価でしょう。
既報の通り、制作発表会でヒョンビンは、シンクロ率は60%と述べています。似ているところは「口数が多くないということ」とか。
もう少し詳細に語っていたのがこちら。自分とリ・ジョンヒョク氏が似ている点として「仕事をもくもくとこなしながら、ちゃんと他の人の面倒も見るところ」を挙げておりましたね。
あら、結構自信家。
「自分自慢?」と突っ込みを入れずにいられないイェジンさん、最高です!本気で軽くイラっとしているヒョンビンさんの横顔にご注目ください。
2.ソン・イェジンさんによる評価
シンクロ率 100%
最も近くで演じたソン・イェジンさんが、何度もシンクロ率100%と称賛していらっしゃいましたね。「台本を読んだときに、この役を演じられるのはヒョンビンさんしかいないと思った」、「ヒョンビンさんが軍服を着ているだけで、本当にそこにリ・ジョンヒョク氏がいると思え、すぐにドラマの世界観に入ることができて演じやすかった」などなど。もちろん番宣的な意味でのリップサービスもあるのでしょうが(ちなみにヒョンビンさんは、一応プレス発表記者会見では、ソン・イェジンさんとユン・セリのシンクロ率は100%近いと言っていますが、他のインタビューでは70%とか微妙にリアルな評価)、かなり真実も含まれていると思われます。思われますが、「めっちゃリ・ジョンヒョク氏がタイプ!おまけにヒョンビン氏もタイプ!」という女子としての感情も多分に含まれていることも否めませんので、やはり冷静な第三者の評価が必要でしょう(必要ないって!?)。
ということで、ここからなもんによる本格的なウザイ妄想です。
3.全体的な雰囲気、人格
なもんの妄想評価 シンクロ率 100%
細かい性格はともかく、ヒョンビンさんが全体的に醸す雰囲気は100%リ・ジョンヒョク氏といってよいのではないでしょうか。
なもんがいつもヒョンビンを見るたびに感じる高潔な雰囲気、育ちの良さ(お金持ちの家とかそういう意味ではなく)、倫理観がしっかりしていて真面目そうなところ、つまり、立っているだけで「この人ちゃんとしてるわ」と感じさせるヒョンビン氏のオーラは、リ・ジョンヒョク氏そのもののように思えます。この辺りは、どれだけ身体を作ろうが、顔をいじろうが、セリフを練習しようが、生まれ持って備わったものではないと難しいのでは。その意味で、世界広しといえども、リ・ジョンヒョク氏を演じられるのはヒョンビン氏しかいなかったであろうと確信します。
4.仕事観
なもんの妄想評価 シンクロ率 50%
①リ・ジョンヒョク氏
大変難しいのが、リ・ジョンヒョク氏がどんな人かを行動面から評価しようとすると、「ユン・セリ前」「ユン・セリ後」でかなりの乖離が見られることなのです。果たしてどちらで評価すればよいのか迷いつつ、妄想を書き連ねましょう。
「ユン・セリ前」
今回ようやく2巡目を始めて、すっかり忘れていたシーンがありました。第1回目の放送回のリ・ジョンヒョク氏初登場シーンです。
38度線を越えて盗掘していた北朝鮮人をめぐって韓国兵と一触即発になるところです。このシーンのリ・ジョンヒョク氏は有能な軍人そのもの。なんと銃声を聴いただけで、どれくらい距離の所に総勢何人の北朝鮮人と韓国兵がいるかを瞬時に把握してしまうのです。そして、韓国兵と遭遇してからも、部下に適切な指示を出し、全体の状況を冷静に把握し、交渉し、さらに銃をつかんで逃げようとした盗掘者を回し蹴りで制圧。能力と責任感があり、信頼できる上司。まさに仕事ができる男そのものです。
「ユン・セリ後」
しかし、どうでしょう。ユン・セリに出会ってからのリ・ジョンヒョク氏、あくまで仕事面でいうと、すっかりポンコツ化してしまいます。地雷の専門家だったはずが地雷を踏み、南からの侵入者を取り逃し、恋に落ち、38度線の防衛という国家安保の最前線の仕事を投げ出して南にわたってしまうのです。さらに言えば、自分を助けに来た部下たちに「ユン・セリを命懸けで守れ」とすっかり公私混同の命令。そしてスイスへの道筋をつけるため、パパのコネを最大限活用してさっさと除隊し、国立音楽団のピアニストの地位を手に入れるのです。
リ・ジョンヒョク氏は怠慢になってしまったのでしょうか。否、ユン・セリと出会ったことで、芸術家気質が戻ってきてしまったのです。元々がピアニスト。軍人なんて就きたくない仕事ナンバーワン。本来の自分を取り戻したといえるでしょう。ショパンへの愛を思い出すと同時に、ショパンの女好きも思い出してしまったのかもしれません。
ピアニストの地位を手に入れた今は、仕事が生きがいになっていることでしょう。たとえ根底に、「業績を出しておいて、絶対に1年に一度スイスに行く」という下心があったとしても・・・。
②ヒョンビン氏
翻ってヒョンビンさんはどうでしょう。まず客観的にみて、厳しい韓国エンタメ界で15年以上主役を張り、最高視聴率をたたき出している時点で、想像を絶する努力家だということがわかります。芸能界のことはちっともわからないのですが、古くは「シークレットガーデン」の撮影裏話などを語っているのを見ると、最後は5日間ほとんど徹夜だったとか主役というのは壮絶な闘いをしている模様。「愛の不時着」の現場でも体調不良で病院に運ばれたキャストがいるとか。37歳になり体力も落ちてくる中、さらなる努力をされているのではないでしょうか。上に映像を貼っているインタビューの中で、運動をして睡眠を多くとるようにしているとも述べておられます。
こうしたことから、ヒョンビンさんは本当に仕事に対して全力を尽くしており真面目一徹なのではないでしょうか。そもそも、高校で演劇に目覚めてから、反対するお父様に、パンツ一枚の姿でバットで殴られても辞めなかった演劇なのです。能動的に、掴み取った夢=職業なのです。嫌々スイスから連れ戻されて泣く泣くピアノを諦めたリ・ジョンヒョク氏とは違うのです。
またまた推測になるのですが、ヒョンビンさんは元々天才的な役者というタイプではないのかもしれません。「週刊朝日」掲載の、以前のインタビューの中で、作品に挑むときには「まず役柄の外見に自分の身体を近づける」という発言がありました。「シークレットガーデン」の際にも、アクティブな雰囲気を出すために7キロも痩せたとか。「愛の不時着」の時には大分バルクアップしてきましたね。そうやって身体を作る過程で、数か月かけて役柄を理解し、入り込んでいくのではないでしょうか。
海兵隊での兵役に就く前に、「ファンから忘れられるのが怖くありませんか」と聞かれ、「当然忘れられるでしょう。それは怖くありません。怖いのは、除隊後の作品で、ファンの方を失望させることです」と答えたヒョンビンさん。除隊の日のスピーチで「ずっと演技がしたかったです」と言って涙を流したヒョンビンさん。本当に演技に対する真面目な姿勢には感動いたします。
そんな、仕事をまさに天職として、若かりし頃から全力を尽くして邁進してきたヒョンビンさん。天職と呼べる仕事に就くまで時間がかかったリ・ジョンヒョク氏とのシンクロ度は、とりあえす50%です。