本当に個人的な関心から気づいたことをメモメモ。
最近頑張ってコンプリートした「王宮の夜鬼」のお話の続きです。
終盤、ヒョンビン演じるイ・チョン王子のセリフでいくつか気になるものが。
「己の身は自ら救え。自ら国を建て直し、自ら王を立てろ」
ほうほう。。。さらに。。。
「王ありてこその民だと?いいや違う、民ありてこそ王もあるのだ」
ん?なんとなく何かを思い起こさせる。
この映画が作られたのっていつだっけ。2017年8月にクランクインということは、まあ数か月前には脚本をファイナライズしているわけで。
時代背景を考えたら、5月9日に、前大統領の弾劾による罷免を受けての大統領選挙でしたね。
考え過ぎかなと思ったのですが、こちらの記事に監督のこういう発言がありましたよ。
この映画で描かれている無能な国王の姿は、朴槿恵大統領を風刺しているとのKorea Times記者のレビューに続き、キム・ソンフン監督の記者会見での発言。
「観客を楽しませる手段」として時々風刺的な要素を使用し、観客を笑わせようとすることもあります。」
「私が映画の制作中に頭に置いているイメージは、今自分が生きている時代から切り離すことはできません。しかし、こうしたことは楽しみを提供する要素として使うのであって、何かメッセージを伝えるために書いたものじゃないんです。」
「観客の皆様には私の映画を、くつろぎながら楽しんでほしいですね。」
なるほどね。現実政治をある程度意識しつつも、政治的メッセージを持たせるとかではなく、あくまでもエンターテインメントを提供することに徹するという姿勢。
と、この記事を読んで思い出したことが。
同じキム・ソンフン監督による「共助/コンフィデンシャル」の番宣でヒョンビンが語っていたこと。
ユ・ヘジンさん 「では最後に観客の皆様に一言お願いします。」
ヒョンビンさん 「ご承知のように、韓国人として最近多くの(大変な)ことを経験したじゃないですか。大きなストレスと怒りを感じている人が多いと思います。この映画が、少しの間でもそういう方たちのストレスや怒りを忘れさせ、2時間ただ笑顔にできればと願っています。この映画を楽しんで観てくださって、ホッとした気持ちで家に帰ってくだされば。」
二人とも番宣じゃないみたいな真面目なお顔に。
キム・ソンフン監督と同じスタンスですよね。
このプロモ動画が撮られたのは、大統領の弾劾を求めてろうそくデモが激しかった時期ですね。
日本よりも韓国のエンタメ界は(政治的な)時代背景を反映するのかなあとか思って観察しておりました。