奄美大島滞在中は、いつもお世話になっている元祖ナイトツアーさんを利用して、夜の森で活動する生き物を観察しに行きました。




ナイトツアーでは、アマミノクロウサギの他、アマミヤマシギやケナガネズミなども見ることができました。

特にアマミヤマシギは、今の時期が繁殖期とのことでかなりの数を観察できました。

残念ながら訪問した時期が寒く、今回は爬虫類系は見られませんでした。

アマミノクロウサギは10匹見ることができました。


世界自然遺産に登録されてから、ナイトツアーの規制も厳しくなり、時間ごとに森に入る台数が制限されるようになりました。

ロードキルを防ぐためにもとても大切なことです。





暗くて分かりにくいですが、ナイトツアーの順路にも道路から確認できる位置にノネコ捕獲の罠が設置されていました。


これでは、アマミノクロウサギをはじめとする在来種が、誤捕獲されているのも無理がないかなと感じる設置です。





ナイトツアーに行かなくても、奄美大島の森を体感できる場所、自然遺産センターも昨年開館しました。









龍郷町在住の画家であり、絵本作家のミロコマチコさんの描いた絵が出迎えてくれます。







展示内容は予想通り、野生生物保護センターと変わりない感じでした。



環境省は昨年末、奄美大島と徳之島に生息するアマミノクロウサギの2021年時点の生息数を推定3万9162〜1万1549匹とする調査結果発表しました。

因みに、2003年当時発表された数は、奄美大島で2000〜4800匹、徳之島で100〜200匹でした。



数が増えるて必ず出てくるのが、農作物の食害で、今回お話を伺ったたんかん農家の方も、大和村の方では対策をしても被害が減らず困っているということでした。

行政も侵入防止柵の補助金を出すなど対策をしていますが、柵の下から穴を掘って入ってくるためいたちごっこのようです。


自然と人間の生活域が近いところでは、共存の工夫が必要ということが分かります。









また、世界自然遺産の緩衝地帯である嘉徳浜では、人工浜の工事が始められつつあります。

人の手が入っていない自然な浜として、大変貴重な場所であるため、工事反対を訴えて現在も戦っている人たちがいます。

詳しくはいつかまた書きたいと思います。


つづく。。。