手紙 | 中庭の少年

手紙

成績はこう見えてかなり良かったんだ。特に数学は得意だった。勉強しなくても覚えちゃうんだ。勉強してもできないやつには申し訳なかった。友達は多かった。いろんな種類のやつと仲良くなれるタイプだった。よくみんなで市民プールではしゃいだ。女の子ともうまくやっていて、14歳で初めて彼女ができた。一週間で別れたけど。わかんなかったんだよ、どうすればいいのか。でもだんだんわかってきた。女って生き物が。高校になってちょっとわかんなくなった。生きるってことが。だからまず小さな反抗をした。タバコを吸い始めた。友達のタバコ、確かマルメンライト。かなり頭がぐるぐるしたね。こんなもん、なにがうまい。と、けどいつの間にか地上から遥か遠いタバコの海の中に沈んでいた。登校中にタバコを吸うことがかっこいいって思ってた。いま思うと、だせえ。いや、しかし、そんなお前もダサいんだ。変われないの。かっこよくはなかなかなれないもんさ。お前は何もわかっていない。何も知らない。全部嘘。本当の全部嘘。