第六章 「希望の光り」 -12-
爆風が収まった後、視界に見えたのは、倒れて微動だにしない父と、それを見つめるアルベルだった。
「・・・勝った、のか?」
「多分・・・。」
「んじゃあ、もう・・・。」
「戦わなくて、いいんだね。」
「もう、終わったんだ!」
5人が安堵の表情を浮かべる。
「はぁ・・・。」
と、突然ナミが腰を落とす。
「ナミ!!」
「大丈夫、ちょっと疲れちゃっただけだよ。」
「まあ、仕方がないよな。ボクも疲れたよ。」
次第に他の4人も腰を下ろした。
「あれ、アル?どうしたの。」
アルベルはというと、未だに父をじっと見ていた。
「・・・・・・・。」
両手に大火傷を負ったアルベルは振り返り、そして・・・・倒れた。
「アル!!」
真っ先に桃が駆け出し、アルベルを抱き起こした。
「・・・・・ははっ・・・・・力出しすぎて、もう限界だ・・・・。」
アルベルの肌からは、あの赤い紋章が、消えていった。
「うん、アルも頑張ってくれたもんね!お疲れ様!!」
「おっ、アツイねえ。うらやましいな~。」
「・・・・・うるさい・・・。」
「さて・・・・・どうするんだ?」
しばしの休憩の後、すなぉが口を開いた。
「もしできるのなら、パパもママも、生き返らせてあげたい。」
「でも、今蘇らせたとしても、大丈夫とは言えないじゃない!」
「分かってるよ・・・・でも、私はパパとママと、昔と同じように生活したいの!!」
ナミの瞳には、涙が溜まっていた。
「・・・・方法はある。」
壁に寄りかかり座っていたアルベルが話し出した。
「原因を消し去ってしまえばいい。」
「おいおい、そんな事言ったって、原因ってボクらは知らないぞ。」
「・・・この船を壊しさえすれば、あのような闇は消える。
この船は、全てがあの黒い水晶で出来上がっている。
おそらく、水晶はここから無限に生産されるだろう。
だから、これさえ壊せば、闇が無くなり、あの2人も開放されるだろう。」
「だけど、本当に壊れるのか?アルの自爆でもびくともしなかったんだよ?」
「ありったけのメルをつぎ込めばいい。火力さえ上げれば何とかなるさ。」
「でも、誰がそれをやる? メルプロは至近距離じゃねえと失敗するし、
第一メルプロが使えるのは俺と・・・・・おい、まさか!!」
すなぉがそう言うと、アルベルは少し笑った。
「・・・そういうことだ。・・・頼むぜ、お前たち。」
すると、シーブスで呼び寄せたアルベルの分身が、ナミ達の父母を抱き上げ、外へと運び出す。
「おい、アルベル!馬鹿な考えはやめろ!!」
「案ずる事は無い。俺がそれをしなくとも、俺は死ぬんだ。」
「ママに頼めば、もっと生きれるかもしれないじゃない!!」
「『生きろよ』って言ったのは、紛れもなくアルベルだろうが!!」
「・・・悪いな。」
「ダメッ!!」
すなぉ、ナミ、らわん、ライが分身によって外へ出される中、桃はぎゅっと彼の手をつかんでいた。
「あたしも、一緒に行く!!」
「ダメだ、桃。」
「嫌だ!!アルだけを犠牲にはしたくない!!
折角帰ってきてくれたのに、永遠の別れなんて、したくないの!!」
「桃・・・・・。」
ぽろぽろと涙を落とす桃の顔を、アルベルは空いた手ですっと上げ、
「!!」
互いの唇を塞いだ。
「・・・・・ゴメン、桃。俺は今でも、桃が大好きだがら・・・・。」
突然のことに、固まってしまった桃は、彼の分身によって、外へと運ばれた。
桃が、船から外へ出たと同時に、船は空へと昇り始めた。
「ふう・・・・・・、これでいいか。」
船内にはいたるところに大量のメルが敷かれていた。
船の操縦は、分身に任せ、船内の窓からこちらを見つめる5人を見た。
「・・・・・こうするしかなかったんだよ。皆に迷惑、掛けたくなかったからな。」
その彼の肌には、次第に赤い紋章が浮かび上がっていた。
「ライ・・・お前に言っていた、命の期限とやら・・・あれは嘘だ。
本当は・・・・・・俺が俺でなくなるのさ・・・・。」
船が雲の近くまで昇った頃、彼は気孔を練り、2つの弾を船外に飛ばした。
「師匠・・・・奥さん・・・・・どうぞお幸せに・・・・・。」
赤い紋章は、首の辺りまで広がり、次第に彼の意識は薄れ始めた。
「もう・・・・・時間か・・・・・・。」
アルベルは仰向けに船室に倒れ、残しておいた全てのメルを、上に乗せた。
「・・・未・・・来・・・・・に・・・・・幸・・・・あ・・・・・れ・・・。」
彼は最後の力で片手を上げ、指を鳴らした。
一筋の閃光が、空に走った。
彼の名を呼ぶ、5人の叫びも空しく、船は塵となり、姿を消した。
「・・・・・くそっ!!」
「こんな終わり方・・・・・ありかよ・・・・。」
「・・・・アルベル・・・・・。」
その時、空から2つの弾が、ナミ達の父母に注がれた。
「・・・・・・んんっ・・・・。」
「・・・・・ここは・・・・。」
「ママ!! パパ!!」
「ナミ・・・・・。」
「ママーッ!!」
ナミは、母を力いっぱい抱きしめた。
「・・・・・桃・・・・・・・・まさか・・・・・・。」
「・・・・・・ううっ。」
そして桃は、涙が枯れるまでずっと、父の胸で、泣いていた。
第六章「希望の光り」 ~完~
by albel
第六章 「希望の光り」 -11-
アルベルと父は、一瞬も互いから目を離さなかった。
「あ・・・・あれが・・・・。」
先ほど倒れたはずの桃が、すなぉの後ろからアルベルの姿をぽかんと見つめていた。
「うん・・・・あの時のアルベルと同じ、だよ。」
ナミが桃の傍に寄り、らわん、ライもすなぉの横で、2人を見ていた。
「今は・・・アルベルに任せるしかないのか?」
「どうだろうな。隙あらば、叩き込んでも良いんじゃないのか?」
「それは危険すぎるだろう。とにかく、今は待つしかないな・・・・。」
「アルベルか・・・・・その姿、赤い力を解放したのだな?」
「・・・・・ああ。」
「何故、わざわざその力を使う・・・・・もう戻れぬかもしれないのだぞ?」
「承知の上だ。全ては・・・・約束を果たすため!!」
チラニュムを持つ両手に力がこもる。
「行くぜっ!!」
アルベルは瞬時に父の前に寄ると、攻撃を始めた。
縦横無尽に斬り、突きを繰り出す。
父も纏っている闇を使い、攻撃を防ぐ。
互角の力を持つ2人の戦いは、10分、20分と経っていった。
闇の力を持つ、父のほうが有利と見えるのだが、次第に父を纏う闇が揺らぎ始めた。
アルベルの攻撃が、時間が経つにつれ、速く、重くなっているのだ。
父が少しずつ後ろへと動き始める。
その父の顔にはほんの少し、焦りの色が見え始める。
「チッ。」
父の闇が瞬時にアルベルの前へと収束される。
「・・・喰らえ。」
「させるか!!サベッジスタブ!!アサルター!!」
がら空きとなった背に、すなぉが斬りかかる。
「シャドーパートナー!! アヴェンジャー!!」
背後に桃の影のような分身を召還し、大型の手裏剣を投げる。
「メディテーション!! マジックコンポジション!!」
瞬時に瞑想し魔力を最大限に引き上げ、氷と雷の合成魔法を放つ。
「ソウルアロー・・・・・ストレイフ!! アローレイン!!」
らわん自身の魂から矢を作り出し、多数の矢を前と上空に放つ。
「俺だって・・・・・・サンダースピア!!」
ライ自身の魔力を最大限に使用し作り出した、雷の槍を投げつける。
5人の攻撃は先を争うかのように一斉に無防備な父へと襲い掛かった。
「ぐっ・・・・。」
父は膝を突いた。
纏った闇が消えた。
「・・・1人に気をとられていたとは、私もまだまだということか。」
だが、すぐに何事も無かったかのように立ち上がった。
闇も、また父を纏い始める。
「ばかな!!俺達の攻撃をもろに受けたはず!!」
「フフ・・・・これで気づいたろう・・・。無駄なのだよ、全てが・・。」
「そんな!?」
「フッ。」
アルベルは父の首元を狙い、切りかかった。
父が身に着けていたネックレスの黒い水晶にチラニュムが刺さる。
「全ては、この水晶だろう?」
「・・・・フフフ。」
すると、ナイフが刺さったところから、闇が外へと溢れ出した。
その闇は、アルベルを纏い、飲み込んだ。
「・・・・気づいたところで、たとえアルベルでさえ、壊せはしないのだ。」
「・・・。」
「さあ、闇と共に・・・・この世から消えろ・・・・。」
「そんな!!アルベル!!」
仲間の声も空しく、アルベルを飲み込んだ闇は、次第に消えてゆく。
「フフフ・・・・・ハハハ・・・・。」
父の笑い声が船内に響いた。
―させるかよ・・・・・―
闇が消え去る寸での所で、大きな爆発が起こった。
爆風が、船内を吹き荒れる。
5人の視界が元に戻ったとき、前には肩で息をしているアルベルの姿があった。
服が所々焦げ、むき出しとなった彼の肌には赤い紋章と、火傷。
メルエクスプロージョンでの自爆、この大それた事を成したのだ。
「ぐほっ・・・」
そして何故か、桃の父を纏っていた闇は無くなっており、父自身が、胸を押さえ、苦しんでいた。
「ばかな・・・・一瞬で・・・・“貫いた”、だと!?」
「・・・・・・っ・・・・。」
父を纏う闇の根源の、あのネックレスは砕け落ちていた。
アルベルは爆風の勢いを借りて、父の胸元へと突っ込んだのであった。
「・・・・・悪い・・・・・ちょっと時間を稼いでくれ・・・・。」
アルベルが後ろを振り向き、苦しそうな表情を浮かべながら、そう言った。
「わ、分かった!」
ナミたちは、もう一度武器を握る手に力を込めた。
闇がなくなった今、ここから始まるのは実力勝負。
しかし、後ろには期待できる彼。
もう、負ける気はしなかった。
5対1でも、父の実力は本物であった。
ほぼ互角だったのだ。
「・・・・・アリノママノカンジョウヲ・・・・バクハツセン・・・・・」
アルベルが何かを唱えたかと思うと、次第に6人それぞれの思いが、頭から体全体へと広がってゆく。
思いが、力へと変換されていった。
「すなぉ!!」
「分かってる!!」
「「シーブス!サベッジスタブ!アサルター!!」
アルベルが一気に父親の背後に走りこみ、すなぉと挟むような形で攻撃を始める。
「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
桃がラッキーセブンを一瞬の間もなく連発する。
「うぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
らわんも負けじとストレイフを連発する。
怒涛の攻撃に、父は遂に防ぎきることができなかった
「ぐっ・・・・・・。」
「ママ・・・・お願い!!」
「・・・・・喰らえっ!!」
「アイスストライク!!」「サンダースピア!!」
父の空いた体に、ナミとライ2人のありったけの魔力を込めた魔法が襲った。
「ぐあああああああああああああっ!!」
そして、止めを刺すかのようにアルベルはメル袋を両手に持ち、
「・・・・・さらばっ!!」
そのまま父に突っ込んだ。
全てを覆いこむ様な大爆音が響いた。
by albel
第六章 「希望の光り」 -10-
「・・・・くっ・・・・。」
闇を抜けた4人を待っていたものは、闇を纏ったナミ達の父と、
血溜まりの上に立っている傷だらけの桃であった。
「・・・愚かな娘だ。力量も知らずに、私に挑むからだ・・・。」
「・・ナミ・・・皆・・・ごめん・・・・ね・・・。」
力尽きて倒れる桃を、うまくライが支えた。
「・・・どうする?」
「くそっ・・・・・アルが来るまで、4人で行くぞ!!」
まず、すなぉが一気に父に詰め寄り、斬りかかった。
「なっ!!」
しかし、纏っていた闇に阻まれ、そして弾き飛ばされた。
「ストレイフ!!」
「コールドビーム!!」
「マジックコンポジション!!」
3人の攻撃が一斉に父を狙う。
「フッ・・・。」
父は、片手を突き出すと、3人の攻撃が視界から消えた。
「何だと!!・・・・ぐああああっ!!」
そして、らわんの背後から、先ほど3人が放ったはずの攻撃が襲った。
2つの魔法、そして自分自身の全力の攻撃を受け、らわんは地に伏した。
「そんな・・・・。」
「その程度か・・・・。今度はこちらから行かせてもらう。」
すると、纏っていた闇が大蛇を形どり、ライに襲い掛かってきた。
ライは寸での所で避けた。
しかし、父は一瞬のうちにライの背後へと移っていた。
・・・・逃げられない!
「滅せよ・・・。」
父の手に貯められた闇のエネルギーを直に受けたライは、音も無く、崩れた。
「フフフ・・・お前たち2人にとっておきの相手をご用意しよう。」
そういうと、纏っていた闇の一部分が、人を模る。
その闇の人形は、どこかで見たことのある人へと変化していく。
「いけ・・・・・“アルベル”。」
「!!」
闇の人形は、2人に向かって走り出した。
「ナミ、後ろに来い!!」
すなぉがナミをかばうようにして、ナイフを構えた。
「「サベッジスタブ!!」」
人形とすなぉの攻撃がほぼ同時に繰り出された。
しかし、かなり精密にコピーされているのか、人形のほうが早かった。
すなぉは人形の攻撃を防ぐのに精一杯であった。
人形が声を出す。やはり本物と同じ声だった。
「シーブス!」
数え切れないほどの分身が、すなぉを襲う。
流石に防ぎきれず、一撃、また一撃とダメージを負い始める。
「甘い。」
「何っ!?」
知らぬ間に、召還された分身は消え、人形はすなぉの背後に移動していた。
おそらくは、一瞬の隙をついてのアサルター。
すなぉは自分の腹部を触った。その傷らしきものはなかった。
だが、それは最悪な結果を予期するのに十分であった。
バタリ・・・・・誰かが倒れた。
「・・・・うそだろ・・・・?」
人形の本当の狙い、それはすなぉの後ろにいた、ナミであった。
すなぉがかばっていたはずであったナミは、微動だにしない。
「・・・雑魚が。」
人形はすでに、すなぉの腹部をナイフで貫いていた。
・・・・力が入らない。
「分からぬか・・・貴様らでは、私は倒せぬ。諦めろ。」
「くそっ・・・これまで・・・・か・・・・。」
意識が遠のいてくる。
― 待たせたな ―
突然、頭に声が響いてきた。
あの人形と、同じ声。
背中から、何かが注がれたような感覚がする。
痛みがなくなり、傷も見えなくなった。
力がみなぎってくる。
「来たか・・・・・。」
父も、もう1人の存在に感づいていた。
「シーブス!!」
意識がはっきりと戻ったすなぉは、人形に向かい、分身を走らせた。
「フン。」
だが、その分身の全てが人形によって切り刻まれ、消えていく。
しかし、それは承知の上であった。
「・・・・がぁぁっ!!」
人形は大きく仰け反った。そして、一瞬のうちに蜂の巣のように人形の全身が穴だらけになる。
闇の人形は、消滅した。
そして、人形のいくらか離れた後ろには、紛れもなく、本物の彼の姿があった。
by albel
第六章 「希望の光り」 -9-
「チッ・・・・ヤツの力、甘く見すぎていたか・・・・。」
立ち上がったアルは、下を向いて、誰にも聞こえないように独り言をつぶやいていた。
「・・・・アレを使うしかないのか。」
「アル、大丈夫か!!」
先ほどまで倒れていたライが、アルに駆け寄ってきた。
「ライ。」
「何?」
「・・・後は頼んだ。」
「!! ま、まさか・・・アレを使うのか!?」
アルは、ライに背を向けたまま、先ほどまで持っていたナイフと盾を地に置くと、
扱いがかなり難しいと噂されるチュラニムという短剣を2本、両手に持った。
「できるだけ俺に近づけさせるな。」
そういうとアルは目を閉じ、力を貯め始めた。
すると、次第にアルの回りに風が渦巻いてゆく。
「お、おい・・・・何をするつもりだ、アルは?」
見たことのない光景に、ナミ、すなぉ、らわんは動揺を隠せなかった。
「・・・禁断のスキルを使うのさ。」
「禁断のスキルだと?」
「ああ。アルに昨日の晩、聞いたんだ。『レッド・バースト』とかいうスキルだよ。
そのスキルは使用者の戦闘能力を数十、いや、数百倍に強化できるスキルだ。ただ・・・。」
「・・・ただ?」
「使用者の負担も計り知れない。話によると、1分で1年ほどの命を喰うらしい。」
「命を喰う、だと!?」
「わざわざ自分で命を削るなんて、何故なの?」
「分からない・・・・でも何か理由はあるはずだ。」
「・・・・話って何ですか、師匠?」
「アルベルの力を見越して頼みがある。」
「・・・・・・何ですか?」
「・・・・・今まで隠していたが・・・・私と妻は、闇の住人だ・・・。」
「!!」
「・・・私がこうしてお前に教えを説くのも、いつが最後になるのか分らないのだ・・・。」
「・・・。」
「もし、私達が闇に飲まれれば、いつかは桃や、ナミにも手を出すかもしれない・・・・・。
・・・・アルベルよ。私が闇に飲まれたとき、どうか私を倒してくれないか・・・。」
「・・・俺が・・・・ですか・・・?」
「・・・・お前は、シーフに向いている。それも、単なるシーフで終わりそうになさそうだ。
その上、お前は『赤い力』を秘めている。お前に眠る能力は、並大抵なものではない。」
「赤い・・・・力・・・。」
「お前なら、いつかできると信じている。頼む!桃とナミの幸せを守ってくれ!!」
(あの時、俺は誓った・・・桃とナミ、2人の幸せはこの手で守ると・・・
この手で、師匠を倒す・・・・いや、師匠を闇から解放してみせる!!)
アルに纏っていた風がアルの頭上に黒雲を呼び、その黒雲から赤い雷がアルを直撃する。
あまりにもすさまじい衝撃により、大地が震える。
「・・・あ・・・・・ああ・・・。」
突然、ナミは震えだした。
「どうした、なみ?」
「だ、大丈夫・・・・ちょっと、ね・・。」
赤い雷に、ナミは見覚えがあった。
昔、桃とアルが一戦交えていたときであった。
桃が優勢に見えたその戦いは、一瞬のうちに地獄絵図と化した。
赤い雷がアルに直撃し、そして押しつぶされるような感覚がナミに襲ったのだ。
そして、ほんの一瞬のうちに、桃は多量の手裏剣が刺さり、意識不明の重体。
それだけでなく、あの父までもが、両肩に大怪我を負っていた。
そして、赤くなったアルの瞳がナミの目を捉えていた。
例え様のない恐怖と死を感じた、その瞬間であった。
次第に雷もなくなり、静寂が辺りを包み込んだ。
「これが・・・・アル、なのか・・・。」
背後から見るだけでも、腕や首の辺りに赤い模様が刻みこまれていた。
「・・・・すなぉ。」
背中を向けたまま、アルは口を開いた。
「俺がバルを相手している間に、桃の所に急いでくれ。いいな。」
振り向いたアルの赤い瞳がすなぉに何かを感じ取らせた。
(・・・・まさか、この戦いで!!)
一瞬にして、アルは姿を消し、次第にバルの悲鳴が1つ、また1つと聞こえ始めた。
「ナミ、らわん、ライ・・・・・いいな。」
「ああ。」
「分かってるよ。」
「行きましょう!!」
4人は闇へと潜った。
幾重にも重なるバルの、いや、どこか人間にも似た悲鳴が不協和音を成して、頭が狂いそうになる。
しかし、4人はとにかく闇の中を突き進み、そして・・・・・抜けた。
by albel
タイトルしりとり 「フルツ」
みなさんは、フルツと言う言葉をご存知であろうか?
フルツ・・・
「はぃはぃ!フルツとは、フルーツの事です。」
・・・・そんな答えをした、そこのあなた・・・
バカでしょう・・・。
フルツとは・・
女盗賊の洋服なのだ。
見た目は、かわいくないのだが・・・とてもいやらしい感じの服なのである。
上からつなぎのワンピース。
しかも、ピッチピチなのだ・・・。
上からジロジロと見てみようではないか。
まず、目につくのは・・胸・・。
あまりなさそうなおっぱいでも、とってもでかく見える最高な服。
そして、後ろを見てみよう。
キュッとしまったウエストに、かっこよく見えるお尻。
フルツ・・
まさしく女にとって、ボンボンキュの良く見える最高の服なのである。
少し、デブに見えるのは・・まっ・・愛嬌と言うことで・・許そうではないか!
そんなフルツを着ておでかけするももみ。
「あっ、鞭忘れた・・・」
フルツに、鞭。
これは、必需品である。
そう、フルツとは・・・
フルツのもう一つの顔・・それは、S嬢になりきれるとこだ。
ビシ、バシ、ベシ
(*´д`*)ハァハァ
今日も、Mを求めて鞭を振り回す。
「ももみさん・・・僕を・・鞭でいじめてください・・」
さっそくお出ましか・・Mクン・・
今日も、フルツ賊のももみの仕事がはじまる。
ビシ、バシ、ベシ・・・・
By みかん@桃姉
タイトルしりとり「ウェアウルフ」
エルナスの谷の近くに、親子3人で暮らしているかわいい女の子が
住んでいました。
ある日、女の子はお母さんから頼まれごとをしました。
「谷の奥に住んでいるおばぁさんが病気なの。食べ物を持っていってあげてw」
「(*^▽^*)ノハーイ」
道中、それはそれは恐ろしいウェアウルフの生息地を通過
しなくてはならない。大丈夫なのか・・・・?
「いざとなったら、コテンパンにしておあげ!」
・・・・寛大な母だった。
バスケットにたくさんの食べ物とミルクを詰めて、女の子は元気に出発した。
エルナスに生息するモンスターとは、小さな頃から遊んでいるので
とても仲がよかった。
途中、ウェンディゴの背中に乗せてもらい、狼の領域まで運んでもらった。
谷の岩陰から、息の荒い1匹のおおかみが・・・!!ウェアウルフだ!!
(うほ、かわいい女だなぁ・・・うまそうだ・・・(*´д`*)ハァハァ)
「さて、この頂上がおばぁさんの家よね!もうすぐだわ~♪」ルンルンw
(ほほ~う、あのばぁさんとこにいくのか・・・よし・・ひひひひ)
ウェアウルフは先回りをして、ばぁさんをクローゼットにしまい、
変装してベットに入った。
そしてあのかわいらしい女の子の到着を待った。
(ひっひっひっひ・・・・うまそうなあの子を食べてやる・・・イシシシシ)
コンコン!! (きたきた・・・(*´д`*)ハァハァ
「おばぁさん、σ(´∀`●)ァタシよ~!食事持ってきたからね。具合はどぉ??」
「ハァハァ・・・・ありがとよ・・・ハァハァ」
「おばぁさん大丈夫?苦しそうだけど・・・」
「平気さ・・・ハァハァ・・・おまえがきてくれて興奮してるのさ・・・ハァハァ」
「おばぁさんの爪・・・すごく伸びてるよ」
「これは簡単に洋服を引き裂くためさ・・・ハァハァ」
「それに・・・口も大きいし、舌が・・・」
「それは・・・おまえをたっぷりなめるためにだよ・・・ぬぉぉぉwがまんできな・・・!!」
がばっ!!
ずん!
「きゃーーーーーー冷凍ビーーーム!!!」 エイッ!エイッ!エイッ!
・・・・・・・
「あ、あれ?やっつけちゃった??」
「も、もう少しだったのにぃ・・・・ぐはっ!」でろ~~ん・・・(
ウェアウルフは、凍りついたままのびてしまった。
(ッチ、おもしろいとこだったのに・・・)
クローゼットの隙間からギラギラした目でばぁさんがのぞいていた・・
by なみ
タイトルしりとり「いちご牛乳」
証言A
「結構年は、いってたと思います。はい、ご年配の方でした。
神殿に行くとモンスターが誰もいなくて・・・異様だと思ったんです。
目を凝らしてよく奥のほうを見てみると一人の女性が奥のほうで
赤牛と青牛に何かを語りかけているような・・・
はい、そのとき赤牛と青牛は、とてもおとなしくていつもとは違ったような気がします。」
証言B
「神殿でババァを見たかって?違うよ、俺が見たのは若い女の子さ。
しかもそっくりな二人の子。なんかさ、わかんねぇーけど今流行りなのかね?
頭に変な突起のついた帽子をかぶってさ。武器は持ってなかったようだけど神殿に何しに来たのかね。」
証言C
「変な帽子の女の子・・・?ああぁ、いたよ。あの怖い子達だろう・・・
赤牛と青牛に武器も持たずに、装備も軽めのまま飛び込んでいくんだよ。
でも不思議なことに、牛達は攻撃しないんだ・・・
きっとあの突起が何かの信号を出してるに違いないよ・・・。」
証言D
「そっくりな女の子二人組?ババァ?俺が見たのは、両方だぜ。
三人で何か話してたと思ったら神殿の奥のほうに消えていったな。
俺は猫に用事があったからよくは知らないけどな。」
証言E
「あぁ、あなたが探してる方達・・・見たことありますよ。
不思議な光景でした・・・・三人で赤牛達の近くにいたかと思うと
赤牛から受け取った何かを一斉に口に含みどこかに消えてしまったんです。
あれは、なんだったんでしょうか?」
BY すなぉ
タイトルしりとり「イエティ」
エルナスの奥深くの絶壁。
そこに生息されていると言われる、白くてもこもこした生物。
言わずと知れた、全身毛むくじゃらの魔物『イエティ』である。
とか、頭の中で繰り返している人物こと俺、「林檎」と言うのだが・・・
正直現実逃避にも飽きてきたなと考える。
今俺は、ちょっとした手違いでイエティ達の大群を怒らせてしまったのだ。
普段は温厚なイエティだが、
怒ると衝撃波を地面に伝えて攻撃してくる。
こんなものを喰らった日には、間違いなくお墓が立つ。
まだ自分は、二次転職して間もないからだ。
そんなこんなで、俺はロープに捕まり危機を回避した。
しかし下では「早く降りてこないかな」という顔のイエティが・・・
・・・・ん?
「なんだあれ」
もこもことした毛の下に、何かが見えた。
キラリと光る金属のような・・・・
そう、言ってみれば、ファスナーのように見える。
「・・・・」
ちょっと嫌な予感がした。
それを察したか、イエティは急に動きを止めた。
そしてなんと常に猫背だったイエティがぴんと立ち、自分の背中に手を!!
まてまてまてまて!マジですか!
おもむろにチャックを下ろした中から、一人の男性が。
「だあああああああ!!!???」
思わず俺はロープから落ちて尻餅をついた。
雪のおかげで痛くは無かったが、
雪のせいで尻が冷えた。
「な・・・なな、ななななな!!!」
なんなんだと言おうと頑張ってみたが、
うまく舌が回らない。
一体何がどーなっているのやら。
「やあこんにちわ、私はこの絶壁に住む住人だよ」
「じゅ・・・・・・・住人・・・?????」
突然この男性は何を言い出すのやら・・・
仕方なく、俺は話を聞くことにした。
「実はね、私達の民族は常に二つの勢力に分かれて戦ってきたんだ。ウェンディゴ族と、我々イエティ族。ウェンディゴ族は少しばかり強くて、イエティ族は人数が多い。毎年、自分達の住む場所取りの対決をしていたんだよ」
「はあ・・・」
「それでね、直接対決じゃマズイだろう?だからこうやって着ぐるみに身を包んで、旅人を襲っているんだ」
なんつー無茶苦茶な・・・
「場所取り・・・って、対決する必要あるんですか・・・?」
「ある。絶壁の民族は、偉い者が上に住むと決まっている。だからこうやって、倒した旅人の数を競っているんだ」
「へえ・・・そうですか」
「今回はばれてしまったから、君を倒すことはできないんだ。だから町に返してあげるよ」
「ど・・・どうも・・・」
ってどーして俺が下手に出てるのやら。
信じられない事ばかり聞いていて疲れたのか?
「今年は勝てそうな気がするんだ。去年は向こうの勝ちだったけど。今回は貰ったな」
そんな男性の勝ち誇った顔を見ながら、
俺は絶壁を下っていった。
ひょっとしたら、ジュニアの方には子供でも入っているのではないだろうか。
町に戻って、俺は行く人々にこの話をした。
当然、誰も信じてはくれなかった。
どこの世界でも、対立は続くらしい。
林檎は、出来事を忘れることに決めた。
byらわん
タイトルしりとり「グレイ」 ー18禁指定ー
なんだ?ここは・・地球防衛本部?
なーんか訳わかんないとこに来ちゃったみたい。
ま、少し探索してみるか・・・
あたしの名前は、「ももみ」 (なんかいやらしいそうな名前だ)
そこ、いやらしそうな名前だ!って思ったでしょ?
そう、あたしはこの名前のおかげでずいぶんイヤな思いしてきたわよ。
小さい頃から、男の子たちに
「やーぃ、おっぱいもみもみぃー」とか
「お前の名前は、ももみじゃなくて、もみもみの間違えなんじゃねーのか?」ってね・・。
ま、でもそのおかげなのか・・あたしのおっぱい・・とってもでかいのよ。
毎日、もみもみーなんて呼ばれるもんだから、なんだか揉まれてる気分になったのね。
今では、この名前に感謝してるわ。
あら・・・なんだか、変な人がこっち見てるわ・・・
「オマエハ、ドコカラワイテキタ?」
「げっ!何この人・・まさか、宇宙人?」
「オマエ・・オイラタチニヤラレニキタノカ?」
「やられに来たって・・・何言ってんの?こいつ・・」
どこを見ても、宇宙人らしき人がいっぱい。
歩いてるやつや、空飛んでるやつ・・
たまに、星をいっぱいちらばせて笑ってるじじぃまで出てくる。
「ア、ゲンロウグレイサマ」
そのじじぃを見るなり、いろんな宇宙人が傍に寄りおじぎをしていた。
どうやら、この「元老グレイ」は、この場所でのボス的存在のようだ。
「オイ・・ココハドウイウバショカシッテッテキタンダロウナ?」
「ココハ、グレイゾクガスンデイル。ココノミンナハ、オンナヲミルノガハジメテダ。
イマカラ、オマエヲシラベル・・・」
「え~~~!!!」
驚く暇もないくらいの速さで、ある場所へ連れて行かれたももみ。
そこには、ダブルベットが一つ。
ワナワナしているグレイがいっぱいいた。
ベットに横にされたももみは、あっという間に生まれたままの姿にされてしまった。
「ぎゃぁぁぁぁ!!!やめてよー!!何すんのよ!あふぉー!!」
必死に抵抗するも、グレイの力は半端じゃない。
紐で縛られ、身動きできない「ももみ」の体をジロジロ見ている。
「ゲンロウサマ・・コノフクラミハ、ボクタチニハアリマセンガ・・コレハイッタイ?」
(何が、ふくらみよ!!なんなのよ、こいつらは!)
「コイツハチキュウジンデ、オンナトイウイキモノダ。 ソノフクラミハ、オッパイトイッテオンナニシカナイノダ」
元老が、えらそうにグレイたちに説明しはじめた。
「イヤッホィ!!」
何故かものすごい喜んでいる若いグレイ族。
そう言うが否や、いきなりベットの上に乗って胸を揉み始めて来た。
「やめてー!!お願い、やめてー!!」
うれしそうなグレイ族は、いっこうにやめる気配はなく、次から次へと順番に揉まれるももみの胸。
ニヤニヤにやけたいやらしい顔が、ももみの胸一点に集中する・・・
「ヨーシ!オマエタチヤメー!」
元老グレイが、叫んだ。
「ムスメ、イイジッケンダイニナッタ。 アリガトウ・・。モウヨウハナイ・・ドッカイッチマエ」
そう言われ、飛ばされたももみ・・・
「いったいなんだったんだ・・さっきは・・」
変な感触だけが残るももみの胸は、また一段と大きくなっていた。
・・・・チャンチャン
By みかん@桃
タイトルしりとり「リボンピグ」
「あのぉ、どうしたら元の姿に戻るの??ねぇ、教えて~!」
わらにもすがる思いで、周りのピグに話しかけたけど、私のことなどおかまいなし・・・