メイプル リレー小説 -2ページ目

第一章 「迷探偵達の晩餐」 -3-

「・・・まあ、言いたくないならいいさ。」


小さくため息をつくと、すなぉはテレビをつけた。


『臨時ニュースです。先日からビクトリア全域において、服が無くなるという怪事件が起きております。』


一晩中に、ナミたちのような被害にあった人が全域に広まっていたのだ。

すなぉは次々とテレビのチャンネルを変えていく。


『こちら、ルディブリアムの船着場に来ております。こちらでも、人々の服が消えております』

『きゃっ、や、やめてください!!』


リポーターもやはり、裸であった。


『この事態の原因はなんだと思われますか?』

『メイプル警察は、特別捜査本部を設立いたしました。』

『オルビスチャンネル~ 今日は生放送でお送りしているよんw』

『いわゆる変態達が暴れださなきゃいいんですがね・・・・・』


「「・・・・あれ?」」


すなぉとナミは同時に声を出した。

1つだけ、雰囲気が違うチャンネルが存在している。


「オルビスチャンネル・・・・生放送って言ったよな。」

「うん・・・・。」


もう一度、そのチャンネルに変えてみる。


『さあ、今日はダンス界で人気急上昇のあの方、黒鰤アルベルさんにお越しいただいてます。

おはようございます!!  「おはようございます・・・。」

少々眠そうですねえ、アルベルさん。「緊張して、昨晩はあまり寝られなくて・・・。」』


「あ・・・・アルベルだ!!どこに行ってたのかと思ったら!!」


ナミはアルベルがテレビに出ていることに興奮していた。


「何故オルビスだけ・・・・・無事なんだ?」


ナミに対して、すなぉは冷静に異変を察知した。

そのテレビに映っているリポーター、アルベル、そして観客であろう人々は、普通に服を着ていたのだ。

いたって普通に、テレビの向こうでは時が流れていた。


『それでは、準備はいいですか?

「ええ。」 では、ミュージック、スタート!!』


ナミは、テレビにかじりつくように、アルベルのダンスに見入っていた。

その後ろで、すなぉはじっと、みぃを見ていた。




(何を知っているんだ、みぃ・・・・・)






by albel

第一章 「迷探偵達の晩餐」 -2-

ふわりと黒い影が降ってきた。


一人の人間とひとつの影の登場になみは口をあんぐりあけた。


「・・・ぁ!みぃちゃん!!どうしたの?元気にしてた?何年ぶりだっけ~」


ナミは自分のおかれている状況をわすれてはしゃいでしまった。


「ナミ、服」


みぃは特に動じない。


「ぁ、」
顔をりんご色にしながら手でどうにか隠そうとがんばる。


「ばか兄貴は?」


相変わらずナミの裸には興味なさそうに言った。


「ぁ、、うん。待って待って、さっきすなぉ『俺が考えても分からんから寝る』とかいって

寝ちゃったのよー。すなぉーみぃちゃんきてるよぉ」


すなぉは眠い目をこすりながら眩しそうに目をあける。


「んぁ~あれ・・・みぃじゃんか。んー寝ぼけてるのかなぁ二人に見えるぞーあは

はは」


ヒュッ 細長いクナイが雷のような線を描いてすなぉに飛んできた。


「あぶな!!!!兄貴にむかってそんなことするか普通。」


そんな風に言いながらもすなぉはクナイを枕ではじいた。


「よかった、こんなので死んでもらったらこの状況生きていけないよ。」


「・・・それってどういう意味だよ、お前なにか知ってるのか?」


意味深長にいったみぃの発言に完全に目が覚めた。


「いや、いま言っても理解できない・・・どうしようもないんだ。これは、思った

ほど単純な・・・」最後まで言わずにに首を振る。


「みぃちゃんどういうこと?わたしたちにも教えてくれないの?」


ナミはまだ赤みを残した顔だが真剣な目をしている。


(言わないほうがいいんだ・・・混乱を招いてもいい結果にならない。)


そう考えていたみぃは首を横に振ることしかできなかった。



by.みぃ

第一章 「迷探偵達の晩餐」 -1-

どうやら頭を打ったようだ。

後頭部の痛みで目が覚めた。


「どれくらい眠っていたのかな?」


自分がなぜここにいるのか思い出そうとするが、記憶がはっきりしない。


「ん~、まぁ、いいか」


目の前のまだ少しぼけた視界に青い空と高い崖が写る。


「あそこから、落ちたのか?俺じゃなかったら死んでるな・・・」


ゆっくりと立ち上がり服についた土をはらう。


「あれ、なんか違うような気する。」


同じような生地だが、前までは、上半身まで覆っていた服が
今は下半身を申し訳なさそうに隠している程度しかない。


「いや、そうだ!これだ、このことだった。」


頭の中で知性と理性が記憶とともに起き上がってきた。


「パニックになっているだろうな・・・馬鹿兄貴のことだから・・」


そう呟くと、その場に一瞬風が吹きいくつかの残像が崖を上っていった。


by すなぉ

プロローグ6


「平和だなあ」



ヘネシスの商店街で、かつてナミやすなぉ達と共に戦った弓使いらわんはベンチに腰掛けて、
溶けかけたアイスを美味しそうに舐めていた。


あのバル事件からは、これといった揉め事もなく。


平和な毎日が続いている。

まあ万々歳なのだが、こう、刺激が足りない。


せっかくあれからかなり修行して、すなぉやナミよりも強くなったというのに。

実力の発揮どころが何もなく、ただ空しさが心を満たした。

視界の端で子供が遊んでいる。



元気そうな少年。
活発そうな少女。


楽しそうにボールを蹴りあっていた。


まあこういうのも、いいのかもしれない。


らわんは一人鼻歌を歌って、アイスをまた口に含んだ。


ふわりふわりと風が肌を撫でる。
そしてすぐに、物凄い勢いで走ってくる肌色が目に入った。



・・・・物凄い勢い?



らわんの目の前を、脱兎の如く一人の人物が駆け抜けていった。
風や酸素が持っていかれ、足元の草が一斉に揺れる。


ヘイストをかけているせいで顔も性別もわからなかったが、一つだけわかった。



「裸・・・・だったよな今の」



呆気に取られているらわんの前を、

今度は二つの影がびゅんと通り過ぎる。


走り去った方に髪の毛が引っ張られ、

らわんはそちらを眺めてみた。


武器・防具屋のドアが、破壊されている。


内側に吹っ飛んだようにひしゃげ、

ここからでも店の中が少し見えるくらいに。



「・・・・強盗?」



何がなんなのかよくわからないまま。


らわんは再びアイスを舐めた。


視界の端で子供が遊んでいる。



裸になって泣いている少年。
裸になって泣きながら走っていく少女。



楽しさを残したボールだけが、今まで遊んでいた証拠とも言うようにその場で弾んでいた。



(・・・・・)



先程の自分の呟きを過去形に変え、
らわんは自分の頬をつねって、痛いことがわかるとアイスをまた口に含んだ。




「平和だったなあ」




先程の自分の呟きを過去形に変え、

刺激がありすぎるのも問題だなと過去の平和を思いつつ、
らわんは弓を手にとって、騒ぎの原因だと思われる影を追って店に向かう。


自分の服は、まだ残っていた。
何かを物語るように。


いつ消えるかなんてらわんにはわからなかったが、





アイスを加えたまま、いつものようにため息を悲しげに吐き出した。







プロローグ 完

byらわん

プロローグ5

「お~ぃ!桃ぉ~~いるのかぁ?!

oi みうs おい、誰かおかねください」


ずかずかと勝手に家に上がりこんだのは、アラストルだった。

しかし、いつもと様子が違う。


「アラ!お前も・・・」

最初に声を出したのはすなぉだった。


4人が見たのは、ダークグラスに、モザイク。それも下半身のあの部分にモザイクがかかっていて、後は何も着ていないアラストルの姿だったのだ。


「お、そろいもそろってそんな姿で・・・・とうとうみんなも露出に目覚めたか!!うんうん、関心関心」


「いや、それが・・・桃が風呂から上がると、服とか全部着るものがなくなってて・・・

それで、みんなも今目の前でなくなって・・・」




「もしかして、アラもその格好はいつもの露出じゃなくて、着る物がなくなったからなのっ!!?」


一通り状況を説明した桃は、切羽詰った感じで言った。


「・・・なるほどね。

んあぁ、実は俺も、着る物が全部無くなったんだ。

鎧、ダークコート、タキシード・・・俺が倉庫の整理をしていたら、ゴールドマンと俺の目の前で一瞬で無くなって・・・気付けば、俺はタオル一枚になっていたんだ。うぇwっうぇえうぇ」


「そのタオルはどうしたのよ?」

「ああ、モザイクが下に着けられるようになってて面白いからとった。」

「「「・・・」」」


この状況下であっけらかんとしていられるアラストルの神経に、呆れかえる3人だった。


「あれ、どこにしまったかな・・・タオルタオル・・・」


その時、モザイクの部分に手を突っ込んでゴソゴソやるアラストルを尻目に、悲劇は起きた。


「わあああああああああ!!!!」

突然の3人の叫び声を聞き、アラストルは首をあげた。


「・・・ダメだ、無いなあ・・・って、うおっ!な、何だ何だぁ!?」


アラストルはすぐに視線をあさっての方向へ叛けた。

3人のタオルが、跡形も無く消え去ってしまったからだ。


「もう、なんなのよっ!!」

「どうなってるんだ・・・って、俺たちのタオルが消えたってことは・・・桃が危ない!!」


ウィングがそう言うと、4人は一気に青ざめた。


「ま、待ってろ!俺が今からこの金を持って、桃と合流してアイツにアイアンウォールをかける!で、みんなの服買って帰ってくるからな!!おいエロ!後ろからヘイスト頼む!アイアンウォールっ!」


「ちょ、俺たちにもウォールを・・・」

「あ、おお!ほら!じゃな!」



桃の部屋に残されたのは、アラストルに間違えてハイパーボディをかけらてれてしまった、全裸のすなぉとナミ、二人だけだった・・・



byDM

プロローグ 4

「あぁ、それ俺だ」


「き、来てたのぉ?」


「「ウ、ウイング!!」」


なみと、すなぉが久しぶり!!と言う顔で叫んだ。

桃の彼・・ウイングだった。

いや、彼と言ういべきなのだろうか・・

この、ウイングと言う男・・何ヶ月か桃の家に転がりこんでは、突然いなくなったり・・とにかくジッとしていない輩なのだ。


「最近、お前の様子が怪しいから俺の友達に頼んでつけさせてもらってたんだ・・・って、なんだよ、お前のそのかっこうは!!恥ずかしいからさっさと服きやがれ!」


「怪しいって言うけど・・あんたの方がよっぽどあやs・・・ボソ」


「あぁぁ?!何か言ったか?!」


「何でもないわよっ!!着やがれって言うけどさー、あんたここの様子見てよ!あたしの洋服が全部なくなっちゃってタオルしかないんだってばぁ!!」

と、ものすごい身振り手振りで話すもんだから、またハラリと桃に巻きついてあったタオルが落ちた。


「あっ・・・・」


「「「・・・・・・」」」


「ったく・・・メルやっから、これでアバタショップ行って洋服買って来い!ばかっ!」

半ばあ飽きれ顔のウイングは、手に持っていた大量のメルの一部を桃に渡した。


「って、すごいメルだわね~」

なみが、うらやましいと言う顔で見つめていた。

そんななみを横目で見ていたすなぉも、「ほら、お前も欲しいんだろ?新しい服が。買って来い!」


「「やったぁぁ!!」」


桃は、自分がタオル一枚なのも忘れて外に飛び出して行った。


「ちょ、ちょ、ちょっと桃!!あんた・・」

と、声をかける間もなく・・・・「あっ・・・」

また、タオルがズレ落ち真っ裸になった桃は、外で真っ赤な顔しながら急いで家に入った。


「ったく・・・・しかし、どうしちゃったんだろうね。 この部屋にある服という服が一切なくなってるなんて。」


「・・・・って、おい!なみ!!お前服が・・消え、消え、消えかかって・・って、え~~?!!」

すなぉが、慌てた様子で話すと自分の服も消えかかっていた。


「「「え~~~?!」」」


「おい!どういう事だよ!俺達が着ていた服が・・・・」


気がつくと、桃の家にいる4人全員がタオル一枚になっていた。

不思議な事に洋服が消えると、タオルが体に巻きつかれるのだ。


機転の利くすなぉは、傍にあったリモコンでテレビをつけた。

テレビの中では、特別変わった様子もなくいつもと変わらない風景。


「・・・・・いったい、どうなっちゃってるんだよ・・・」


「うふふふふ、名探偵ナミンの登場ねっ!」


「ふざけてる場合じゃねーぞ!なみ!」


ウイングがたまらず声をかけ4人は顔では笑っていたが、心の中では、嫌な空気が漂っていた。


ピンポーン♪


「おーぃ!桃ぉ~~いるのかぁ?!」


By 桃姉

プロローグ3

「っていうかさー、なみ・・・ったく気が利かないよね~。」


「えぇ!?だって早く来てっていうから・・・」


「着替えなくなったって聞いたら、普通代えの服持ってこない?こ~んなタオル1枚で

 どうしろっていうのよぉ!」


両手を大の字に広げて、わが身の哀れな姿をご披露した桃だが、細身の体に巻きつけた

タオルがハラリとはだけてしまった。


「ぁ・・・・」

慌てて視線をそらすすなぉ。


「ちょ、ちょっと桃~~!!」


「あ、あはははは~~ごめんね~すなぉ!見なかったことにしてw」

なにも気にしてないのか、照れ隠しなのか、動じることなくタオルを巻きなおした。



軽く咳払いをして、平静を取り戻しながらすなぉが話を元に戻した。


「桃、なんか心当たりないのか?」


「んー・・・そういえば・・・最近誰かに見られてるような、つけられてるような気が・・・

 あ、そうそう!この前カニングのパチンコ屋でね・・・」


半ばあきれながらも二人は桃の話を聞くことにした。


「スロットが調子よくってさ!エヘヘ、けっこう儲かっちゃったww」


「桃ぉ!そんなことはどうでもいいの!で?」


「あ~そうだったね!・・・なんか人の気配を感じたのよね・・・。」



by nami





プロローグ -2-

2人はすぐに桃の家に到着した。


「桃、居るの?」

「う・・・・うん、入って・・・。」


2人は桃の家の玄関を開け、桃の元へ急いだ。

部屋の奥に、桃はタオルをまいた姿でしゃがみこんでいた。


「お・・・おい、桃。何で」

「本当なの、“着るもの”が無くなったって!?」


すなぉの言葉を遮るかのようにナミが聞いた。


「・・・・・うん。」





10分前・・・・・

桃は自宅にて、入浴中だった。


「♪~♪~。」


カタッ


「! な、何?」


風呂場のドアを開けてみたが、洗面所に異常はなく、気のせいだと桃は思い込んでいた。

だが、風呂から上がった時には、着替えも無く、明日洗濯しようとしていた服も無くなっていた。




「タンスも全部荒らされててとにかく着るもの全て・・・無くなっちゃった。」

「泥棒、じゃないのか?」

「多分そうだと思うけど・・・・・家の鍵は全部しっかりと閉まってた。あたし、お風呂に入る前にいつも点検するもの。」

「じゃあ・・・・・どうやって・・・・・。」



by albel

プロローグ -1-

「なみ、電話が鳴ってる・・・」


隣に眠るすなぉが声をかける。
気がついてるなら自分が出てくれればいいのに
そりゃ、寝るのが遅かったけど・・・それは、私だって一緒なんだから・・


「電話に、ももって出てるよ。」


なみがそう思ったことを分かってか分からずか、
寝返りをしながらすなぉが呟いた。


「そう。」


なみは、素っ気無く言い放ち体を起こす。
自分が裸だったことに気がつき近くのタオルを手に取り
体に巻きつけながらベッドから出ていった。


別にお互い不満があるわけでも冷めてしまっているわけでもない。
ただ、少し倦怠感というか・・・過去の刺激が強すぎた。
そう・・・平和すぎるのだ。


ベッドに残ったすなぉは、目に映るなみの真ん中のあいた
赤いハートのイヤリングを見つめながら考えていた。
確か今は、青いとげとげしいイヤリングをつけているはずだ。


「ふぅ、寝よう。」


すなぉは、深く考えないようにため息をつき瞼を閉じようとした。
が、なみの慌ただしく駆け戻ってくる音に、邪魔されてしまった。


「おい、今、何時だと・・・」


「すなぉっ!お願いっ、はやく!ヘイストかけてっ!!」


慌てているのは一目瞭然だった。
体に巻きつけたタオルもなく一糸纏わぬ姿だったのだから--



BY すなぉ

エピローグ 「おかえり」


全てが終わった。


悲しき戦いが幕を閉じて。


明るい空を見上げて、ナミは黄昏ていた。
このまま吸い込まれそうな蒼。


「全部終わったのね・・・・」



草木が風に揺れて、ナミの髪を撫でた。

今こうして自分が感じている世界も、
自分の両親が生きる世界も。

全てが現実。

あれから、一日経つ。


らわんと桃から聞いたのだが。
あの船は、生きとし生ける者の集いだという。


あの闇の中でらわんが感じた感情。


妬み。嫉妬。憎しみ。悲しみ。悔しさ。怒り。


バルの船は、それらを吸い取る巨大な入れ物だったのだ。

永遠に尽きない、感情。

そしてそれらが、やがてバルになり人間を襲う。



(バルは、仲間が欲しかったんだ)



波長が合ったらわんや桃を闇に飲み込んだのも、おそらくはそのせいだろう。
闇に飲まれた時に、確かに聞いたと言っていた。


『寂しかった』


その気持ちだけで戦っているバル達。
あの水晶は、そういうものだったのだ。

闇の水晶が仲間を探すためにバルとなり、人間を襲う。
そして闇に魅入られた人間は、

また新たなる仲間を探すための駒となり、闇を膨らませていく。


最終段階が、ナミと桃の両親の姿。



あの船を破壊したが。またいつ次の船が出るのかわからない。

ひょっとしたら、無数にあるのかもしれない。


でも、確かになみ達の戦いは終わった。




「ナミ、どうした?」




隣にいる、すなぉに話しかけられて。

なみはなんでもないと返事をした。



「・・・そうか」



ちょっとだけ寂しそうにしたすなぉを見て。
なみはそっと手を握った。




「あらら、邪魔だったかなボク達・・・」
「そうかもねー」




ライとらわんがそれを見て笑い。

桃も釣られるように微笑む。




でも、皆どこかに暗い影があった。



ここにいるはずの仲間が、一人立っていない。

ナミ、すなぉ、桃、らわん、ライ。


そしてあともう一人。



あれから、彼の姿を見たものはいない。




「なみ、桃」




誰かに呼ばれて振り返ると、

なみと桃の両親が立っていた。


まだ戦いから間もなく、

怪我だって完治していない二人がなぜかここにいる。




「パパ!ママ!まだ起きちゃダメだってば!」




ナミが立ち上がって、両親の方へと走る。

しかし不思議な事に。


ふと、ナミの足が止まった。




「・・・・・え・・・・」




ナミは信じられないといった顔で立ち止まり、

両親の後ろを見て凍り付いている。

他の面々からでは、両親の後ろは見えない。




「ああ、お客さんを連れてきたんだ」





父親がそう言って、後ろにいた『彼』を前に連れてきた。





「「「「!!!!」」」」





信じられない人物。

消えたと思っていた、仲間。

もう、会えないと思っていた友。





『彼』はゆっくりと微笑み。




「俺が死ぬわけ、ないだろう?」







帰ってきた。









―おかえり、アル。









ー終わりー     



byらわん