午後の授業は米GEのビデオからです。
以前、日経新聞の「私の履歴書」でも話題になったジャック・ウェルチさんの
天才的な成長戦略について勉強しました。
彼が注目されたのには理由があります。
GE社のトップに就任した1981年は、業績が右肩下がりの時でした。
それから2001年に退任するまでの間に、V字回復をなし遂げたのです。
ジャック氏の戦略は米だけでなく日本企業にも大きな影響を与えるものでした。
ポイントは3つです。
1、「No.1 No.2戦略」・・・選択と集中・特化です。業界において、1番か2番になれるものだけを選択。
テレビ製造事業は業界先駆者だったにもかかわらず、この事業では勝てないと判断し、
仏のトムソン社にこのテレビ事業を売却。変わりにトムソン社の衣料事業を買収し、No.1になったとか。
要するに、勝てるゲームで勝負したのです。
2、「スピード戦略」・・・早いものが勝ち残る。遅いものは生き残れない。
これまでの規模の経済においては、大きいものが勝つとされてきましたが、
規模の経済<スピードの経済 なのです。
つまり、小さい企業でも環境変化に対応できるスピードがあれば巨像に勝てるという考え。
3、「サービス戦略」・・・お金をもらえるような高度なサービスを提供。
コスト競争にさらされないサービスという着眼は画期的でした。
売っておいしい、守っておいしい、まだまだお金が取れないだろうか。という発想です。
これらは今では当たり前にできている業界、企業などがありますが、
1981年当時はかなり斬新な戦略だったため、反発も多かったようです。
しかし、ステークホルダーをはじめ世論も、業績回復にしたがって、ジャック氏の戦略を
受け入れ、崇めていったようですよ。
ここで重要なのは、撤退による成長です。
自分たちが作ったモノでも、だめなものを引きずっていると、足かせになることがあります。
やめちゃえば一気に成長できることもあります。
未練を断つ、撤退はひとつの戦略なんですって。
こういうことって、実は身近なことでもありますよね。
私はやめられるタイプ。だからバツイチなんだけど・・・(苦笑)
もちろん、やめられない人もいますよね。
でも、どっちがいいという問題じゃなく、これは文化の問題みたいです。
欧米の文化はばっさりいっちゃうことが多いのですが、日本の文化は
「そうは言っても、、、、」「・・・・だし、、、」のようになかなか決断できないみたいです。
それをあらわしているのは、ジャック氏のこの発言。
「人はなぜもっと早くやらなかったんだという後悔が95%だ」といっています。
一方の日本は誰が言ったか知りませんが、
「石橋をたたいてわたる」「残り物には福がある」ということわざからも
待っているほうが美徳で、むしろ急ぐほうが危ない、といった教えがありますね。
日米の違いが良くわかります。
続く・・・。