昼間の墓場警備を終え、買い物をしていたところに突然の緊急出動要請。急遽千葉へと向かったのだが、これが怒涛の「絶望の8時間」の始まりになるとは思いもしなかった。
現地に近づくにつれ、状況は一変する。 道路は激しい冠水。前を進むバスすら停車して動かなくなり、至る所で立ち往生した車両が放置されていた。ついにはボンネットの上、フロントガラスの下まで完全に水没している車まで目撃した。 ナビ画面には「大雨特別警報」の赤い文字。そこは警戒レベル5、災害のど真ん中だった。
目的地までの到達を断念し、なんとか帰還ルートを探そうと試みるも、主要道路は軒並み全滅。 東金街道も、東金有料道路もすべて通行止め。 「大網街道なら…」と遠回りをしながら進むも、あすみが丘周辺で大網街道も通行止めに阻まれる。
八方塞がりの中、大木戸から旧外房有料道路へと望みを繋いだ。 しかし、道中には倒木が転がり、それを必死でかわしながら進む綱渡りの運転。 さらに恐怖は終わらなかった。茂原北付近まで辿り着いたとき、まだ通行止めなどの規制すら張られていない闇の中に、とんでもない光景が飛び込んできた。
道路が丸ごとなくなっている。
大規模な土砂崩れにより、道そのものが崖のように崩落していたのだ。 引き返すこともできず、意を決して暗闇の山道へと侵入。いつ二次災害が起きてもおかしくない緊張感の中、車を走らせ続けた。
道中では激しい緊張とストレスから猛烈なお腹の痛みに襲われ、精神的にも限界寸前だったが、誉田駅近くのコンビニに命からがら駆け込み、なんとか体勢を立て直した。
そうして暗闇と濁流、崩落した道を潜り抜け、最終的に茂原へ辿り着いた頃には、出発から実に8時間が経過していた。
今回痛感したのは、「特別警報級の大雨の際、ナビの迂回路案内や都市部の道路網は一瞬で崩壊する」ということ、そして「水圧や土砂の恐怖は想像を絶する」ということだ。
一歩間違えれば自分もあの水没車や崩落に巻き込まれていたかもしれない。 無事に帰還できたことに感謝しつつ、二度とあのような危険に飛び込まないよう、今回の体験を強い教訓として心に刻みたい。





