空を見上げるタコさん。
空の遠くに、なにが見えますか?
私の好きな作家さんの言葉
僕が帰り着くと
君は眠りにつくところだった
僕が窓を開けて冷たい水を飲んでいたら
君は目をあけて僕の名を呼んだ
僕たちを巡る日々の暮らしの中で
小さなトラブルの数は最高潮に達し
もういつ終わってもいいくらい
ふたりは疲れきっていた
語り合うことはなにもなく
すれ違いそのものに安堵していたくらいだった
君が目をあけて
僕の名を呼んだあとに
今、夢をみたの、白い百合がでてきたの
とぼんやりとした声で言った時
いつものとげとげした声でなく
やさしい声で言った時
やさしかった最初の頃の君を思い出し
そんな君を愛していた頃の僕を思い出し
いつも笑っていた君を思い出し
いつのまにか
こんなに笑わないふたりになってしまったことに気がついて
驚いた
ごめんね
それから僕は壁にもたれてしゃがみこみ
あふれる涙がかれるまで
じっとそのまま動かなかった
