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私の好きな作家さんの本の一説
「井の中の蛙ってあるでしょ?」
「うん」
「あの続きを知ってる?」
「大海を知らず?」
「そのあと」

「知らない。なに?」
「井の中の蛙、大海を知らず。されど」

「されど」
「空の青さを知る」



あの頃の
あの時の
私は
読んだ瞬間に

泣き崩れました。


なぜだか
なぜだか
涙がとまりませんでした。


なんてことのないこの一説に

自分を許された気がしました。