小沢辰男先生のご逝去を悼む | 並木正芳オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 新進党分党に伴い新党「改革クラブ」を結成し、私が事務総長を務めた際の党代表としてたいへんお世話になった『小沢辰男先生』が10月13日、96歳でお亡くなりになられ、12月3日午後、新潟市内のホテルにおいて、「お別れの会」が執り行われました。



 小沢先生は、中曽根康弘元総理と同期で東京大学を卒業され、内務省、その後の厚生省と勤められた後、1960年に自民党から衆議院に初当選(ご尊父は衆議院議員小沢国治氏)、以来13期当選、建設大臣、環境庁長官、厚生大臣などの要職に就きご活躍されました。

 また、田中派木曜会の事務総長を務め、「田中角栄の右腕」、「角栄の金庫番」とも呼ばれました。田中派分裂後は無派閥となり、終生角栄氏への恩義を通した方でもありました。

 私が政界入りしたのは、ロッキード事件を契機に、「金権・長老支配」の打破を掲げた「新自由クラブ」の結党に参加したことからですので、まさか「角栄の金庫番」と言われる人と「新進党そして改革クラブ」と、ご一緒するとは思っても見ませんでした。

 しかしご一緒してみると、ご自身は極めてお金にきれいで、情に厚い方でした。考えてみれば、お金に汚い人に金庫番をさせる訳もなく、「領収書も要らないお金が動く金権的な時代」にお金にきれいというのは、角栄さんが信用するのも道理と言えます。

 政界の裏話もいろいろお聞きしましたが、公言せず自分の中に仕舞って、天国へと旅立たれました。

 政界ご勇退後も新潟国際情報大学の理事長や学院長として大学教育に力を注がれ、ご自宅にお伺いしたり、その後に居られたケア付きホームにも伺いましたが、もうお話できないと思うととても残念です。



 今は只、在りし日のお姿とご功績を偲びつつ、先生のご冥福をお祈りするばかりです。小沢先生、ありがとうございました。