172 「感覚統合」 | 明石市、加古川市の放課後等デイサービス、児童発達、障害者施設、兵庫明石高等学院の波の家福祉会理事長ブログ

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兵庫県 明石市・加古郡播磨町にあります、大久保駅前保育所・波の家・アスペ 波の家こどもセンター 理事長 のブログです


私共、療育センターアスペでは、100種類程度の教材・教具があり、


その多くは、この 「感覚統合」 という事をキーワードに作られています。



なぜなら、発達障害のお子さんはほぼ全員と言っていいほど、


この感覚統合に問題を抱えているからです。



では、よく言葉としては聞かれる 「感覚統合」 とは、


どういうことなのでしょうか?



本当に雑に説明しますと、人は、


五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)以外にも


身体のバランスを司る前庭感覚・


それに密接して身体(筋肉)を動かす固有感覚、という感覚があります。



発達障害とは、極端な事を言うと


これらの感覚のバランスの悪さです。



例えば、視覚のバランスが悪いため、


色々な物が目に入って、集中できない。



聴覚のバランスが悪いため、聴覚過敏になる。


味覚のバランスが悪いため、極端な偏食がある。


触覚のバランスが悪いため、体を触られると、嫌がる。


嗅覚のバランスが悪いため、においに敏感で、人に近付いてにおいをかいでしまう。


固有感覚のバランスが悪いため、物の扱いが雑で、不器用である。


前庭感覚のバランスが悪いため、転びやすかったり、高い所が大好きだったり。


こういった、バランスの悪さを少しずつトレーニングしていこうというのが、


感覚統合という考えです。



私共の教材の中には、一見してものすごく単調な物もあります。


例えば、「串さし」といって、


ひたすら細い穴に、順番に串をさしていくというものがあります。


これも、実は 「自分の目で見て」 「器用に」 「手、指先を使い」


「微妙な力加減でバランス良く串を穴に入れる」


つまり、人の色んな感覚を使って、


感覚統合をトレーニングするための教材なのです。



個別の教材・教具については、


「療育教材シリーズ」という冊子を私共では作っており、


利用者や見学者には無料で配布していますので、


それを、ぜひご覧になって下さい。