はい。

 

名探偵コナンファンバーロキアンの皆さんには本当に申し訳ないと思っている。

あのような作品と比べられることすら嫌悪感を抑えきれないだろう。私もそう思う。

 

しかし冷静になって分析してみるとこの作品からの「サプライズ重視で整合性ガン無視」のトンチキ展開は同作からインスパイアされたような節があるのだ。

 

 

①誰かを非常識にして笑いものにする・それで笑いを取ろうとする

言うまでもなく浮かび上がってくると思います。そうあの名探偵毛利小五郎である。

彼も彼で家族や友達のために本気出して推理すれば(人生経験込みで)コナンすら凌ぐほどの名探偵なのだがいかんせん普段がからっきし。

のように描写されている。原作からこんななのでなにもアニオリで弄っているわけではないのだが。

それにつけても小五郎がはちゃめちゃな発言をしてそれをバカにされる描写が非常に多い。

まあそれが推理のヒントになることも多いんだけども。

まず小五郎ことおっちゃん大活躍と銘打たれた水平線上の陰謀。

これ、最初に小五郎が犯人を当てているんだけど、結局は証拠がなくて笑いもの扱い。

コナンの前座にされてしまう。

そのあとはもちろん真犯人をちゃんと見つけることに成功しているんだけど

 

これ、一回小五郎がバカにされる描写要る???

さっさと何かしらの証拠掴んで小五郎が一発犯人逮捕KOでよかったやん。

(そうなったら映画は残り時間大量に余るけど)

 

さてまあこんな感じで小五郎=不謹慎なことや的外れな推理をして

お茶の間に笑いを誘う競馬好きで飲んだくれのおっさん

という扱いに大半の視聴者がなっているとおもうのだが

これ、何かに似てないだろうか

 

そう剛陣だ。

ヤツのやること成すことが非常識でそれを冷遇することで笑いものにしている。

ロシアに着いてからの言動ね。

尤もこのギャグ描写は妖怪ウォッチテイスト全開のものだが

(常識だと思っていたものが実は違っていて準備していた方がバカを見る展開)

 

まあロシア以前からレギュラーメンバー争いに何かと顔を出したり空回りしたりと制作の悪ふざけが目についたけど。

 

②視聴者に意地でも結末を予想させないために逆張りサプライズ整合性ガン無視展開

 

はい。まあ実はこれが本命です。

ご存じ名探偵コナンには意外な人物が犯人として挙がることがあります。

推理ものなんですから我々視聴者が簡単に犯人を特定できれば面白くないですよね。

 

だから脚本家やストーリ作者は必死で頭巡らせるわけですよ

こうだよこうみえるでしょと見せておいて実は違う
みたいな視聴者を嘲笑うような展開
どんでん返しできたと勘違いしている

名探偵コナンも残虐な犯人像を見せておきながら
いざ意外な人物として正体が発覚すると
犯人にも同情できる(と思って制作が入れている)動機が語られるが
それ以前に犯人としてやった犯行が常軌を逸していたり、

無駄に緻密なトリックで明確な殺意をもって犯行を隠滅しようとしていたり、

果てはその真実を探るコナンに過激な攻撃を行ったりして言動に説得力がない
「いやでもあなたそんなお涙頂戴ものみたいなこといってコナン君に過剰ともとれる危害を加えましたよね??」
気が動転していたでは済まされない 証拠を隠滅したり(目撃者の皆殺し方面)

しおらしく自首しますみたいな雰囲気を出しておいて躊躇せずぶっ殺そうとしたり

証拠の隠滅がやたら手の込んだものだったり

要するに殺人=悪と見せなければならない演劇上
勧善懲悪が好まれる手法 映像としてわかりやすいように
犯人は必然的に悪人でなければならない
近年は殺すつもりはなかった場合それとわかるようなフォローが

コナンやその筋の知識人から入るようになっている
威嚇射撃、殺せるタイミングで殺さない等々。
それらの証拠や行動が犯人の人間性を表すとともに推理のヒントとして役立つ
殺人に手を染める理由と残虐性、

しかしそれらは映像としての悪人と両立できない

コナンの場合はこのやり方を貫かず近年では
一つの事件だと思っていたことが実は二つの事件が重なってできたもので

残虐な方は新しい真犯人で、過去に起こった事件や犯人と思わしき人物(もし犯人なら矛盾ともとれる言動を取っている黒タイツ)とを分けている
作品を視聴するうえで与えるワクワク感と作品としての整合性が両立している
オリオンやアレスは両立できていない
作品に正しく没入できるための仕掛けがないそれ以前の問題
ちゃんと見てもらうという土台にすら立てない
それが上記の非常識な作風と矛盾の多い整合性の取れない脚本

 

コナン
・誰か一人を非常識にして笑いものにする(小五郎)
・こいつが犯人かと思わせて実は…(なお整合性が取れない矛盾が多い)
これについてはトリックの段階でそもそも矛盾が多い
できなくはないだろうがそう思わせるために仕掛けた罠があまりにも残念な回収方法で終わる
残虐な手を使った犯人が善人ぶったり
警察の目すら欺く名探偵でもなければ見抜けない計画的なトリックを用いたにも関わらずしょうもない証拠でぼろを出す
一星の素性を予想させないようにそれまでの描写と根底から覆るような無理のあるストーリー連発(二重人格、兄を振舞っておきながら実は弟の方が生きていた、etc)

大仰な手口や言いぶりをしておきながら大したことをしていないオリオン

 

コナンに関しては犯人が親族や友人などを殺され復讐の鬼に憑りつかれて

それまでの人間性とがらりと変わってしまったなど

最低限理解が取れるような作りになっているものも多いが、

オリオンはそこに至っていない

悲劇があった!復讐するしかなかった!悲しい出来事があった!

しかしその先がない その先を作っていないから

前後がバラバラの別人が作ったツギハギだらけのストーリーになってしまっている

 

さて、ではなぜ日野社長やアレス制作陣は突然こんな

イナイレとなんら関係ない「サスペンス」、「バイオレンス」、「人狼ゲーム」

なんて要素を盛り込んできたのか

 

アレス路線からすでに画策していた?

それにしてはあまりにも突貫工事すぎる

となれば何らかの作品を参考にして作られたのではないか

それが名探偵コナンだ

しかし上っ面だけ真似たものなのでコナンほどの深みもないし

そもそもイナズマイレブンとして相応しい要素ではない。