執筆日誌365日目 -「第二章 古代の権現堂」旧石器時代から古墳時代(2)- | 『大字誌 浪江町○○』調査日誌

『大字誌 浪江町○○』調査日誌

旧「『大字誌浪江町権現堂』編さん室、調査日誌」のブログ。2021年3月12日より『大字誌 浪江町権現堂』(仮)を刊行すべく活動をはじめました。2023年11月1日より町域全体の調査・研究のため新装オープン。

2023年6月16日

 

『大字誌浪江町権現堂』前近代編執筆中の西村慎太郎です。

「第二章 古代の権現堂」旧石器時代から古墳時代の浪江町における埋蔵文化財、を推敲しています。

 

-----------------------------------------------

 

弥生時代の遺跡としては、上原遺跡(酒田字上原)・金ヶ森遺跡(北幾世橋字金ヶ森)から石庖丁が出土している。

 

石庖丁は、稲の穂を刈るための磨製石器であり、農耕の広がりを裏付けている。また、上ノ原遺跡(川添字北上ノ原)は大規模な集落であり、後期天王山式土器が出土している。天王山式土器とは、昭和二十五年(一九五〇)福島県白河市天王山遺跡から出土した土器群を検討して設定された土器型式である。東北地方に広く分布しており、その器形と文様帯によって段階に分類されている。

 

しかし、全体としては浪江町域に弥生時代の遺跡は少ないと評されている。