「みんな おやすみ、また明日ね」 誰かと過ごすとき、 自分が消えたらこの人はどうなるだろう、 どんな心境に陥るのだろう、 何かを強く悔いるかもしれない、 そんなことを考えてしまう。 わたしと過ごした最後の時間として 今日という日を思い出したりするのだろう、 そこまで巡らして考えを振り払う。 決して口には出さない、誰かに伝えることもない。 いつものように 一人になってから、繁華街を徘徊した。 綺麗な満月を見上げながら、 今この瞬間に世界が終わればいい、と本気で思った。