友達 「友達になろう」と君は言った。 「わたしは自分の殻の中だけで生きてる。 破れない、すごくすごく硬いから」 拒否をした、努力する前に。 すると君はこう言った。 「破ってくれなくていい。 外から力任せに破ろうとも思ってない。 ただ僕は、毎日 君のその殻をノックする。 君はそれに同じくノックを返してくれるだけでいい。」 わたしは何も答えられない。 「それなら出来るだろ? 決まり、今から僕たち友達ね」 そう言って、満足気に君は笑った。