太陽が主役を務める一日。
窓を開け放ち、風を呼び入れる。
お向かい宅の黒猫 しょうたろう は、お食事中。
頬張りながらも、やはりこちらに顔を向ける。
「君もちゃんと食べな。
しっかり食べなきゃ太陽と友達なんかになれないよ。」
と、少し生意気に言った。 たぶん。
女の勘は鋭いらしいから、きっと当たってる。
近所のアイス屋さんに長い列。
並ぶ人みんなぐったりしている。
隣りのコンビニでアイスを買った方がいいのでは…と思った。
そういうわたしは、毎晩食べるアイスでずっとお腹を壊している。
それでも、やめない。 やめられない。
賑わう駅ビル、涼しさ求め。
警備のお兄さん、背筋がピンと伸びていて気持ちがいい。
兵隊さんの行進みたいに歩いて安全確認。
ママの洋服選びに退屈した男の子、
マネキンのお姉さんと照れながら握手をしている。
おもしろい。
いろいろなところに愉快は潜んでいる。
最近、少しだけ夕陽が好きになった。
疲れた足でトボトボ歩いて帰るとき、
淡くオレンジに染められた雲が幻想的で美しいと思った。
何かを愛しいと思うことは、
自分を慰める行為のように感じた。