お金と愛
すごく衝撃的な作品を観てしまいました。
「ボーダータウン 報道されない殺人者 」というタイトルの
メキシコのアメリカ国境沿いの街で
実際に起きている連続殺人事件を主題にした社会派サスペンス・ドラマ。
どんなあらすじかと言いますと、
「ジェニファー・ロペス扮するアメリカ人新聞記者ローレンは
1993年以来、この15年間で推定5000人以上の犠牲者を出している
連続強姦殺人事件を取材することに。
最初は、上司命令で気乗りしないまま
昇格を餌に受けた仕事だったが、
調べていくうちに、これだけ多くの女性が性暴力後惨殺されているのに、
そのすべてが犯人が挙がることもなく未解決のままになっていることに疑問を抱き
築いてきた「キャリア」という名の地位や名誉をも放棄、
命をかけて次第に真相に迫っていきます。
そこには経済格差、警察や政治の腐敗、女性への無差別なDVと人格無視、
中立であるはずのマスコミの堕落・沈黙と、絶望あるのみ・・・。
まさに無法地帯となった小さな街で、大きな力に負けじと正義を追求する。」
というもの。
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この実際起きてる未解決事件、犠牲者のほとんどは、
アメリカや日本などに輸出されるPCや家電の製造工場で働く
低賃金(日給5ドル)、単純労働の若い女性たちなんですよ。
北朝鮮みたいな「理解不可能な国」があることは知っていますが、
まさかメキシコで、
この時代に司法が機能していないエリアがあるなんて思いもよらなかったから、
実話を元にと聞いたとき激しく驚いてしまったわ・・・。
だってありえないでしょ?
ひどい殺され方をして、それも何千人もの女性が被害に遭っているのに
警察も報道もそれを見てみぬフリで、犯人がまったく捕まらないなんて!!
権力者にとって、不都合はお金でなんとでもなるんだそうです。
権力者のもたらす利益を搾取する国も、それを黙認ですよ(((( ;°Д°))))
それがどれほど恐ろしいことか!
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最初に書いたように、この作品の主演はジェニロペだけど
迫真の演技で、真剣にこの問題に取り組み、
どうしても伝えたい真実があるんだ!という強い信念と思いがスクリーンから伝わってきました。
彼女に対してのイメージも変わりましたねー。
もっと、娯楽性のある華やかな作品向けな人だと思っていたけど
こんな難しいストーリーもこなすんだな~と。
共演のアントニオ・バンテラスや、
暴漢に殺されかけて埋められたところから
奇跡的に命を取り留め逃げてきた少女役のマヤ・サパタも
それぞれに抱える苦悩と、迫りくる恐怖を好演してました。
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正直、私は娯楽作品といわれるような
エンターテイメント性の高い作品を好む傾向がありますが
これは問題提起のひとつとして、見ておいたほうがいいんじゃなかろうかと感じましたよ。
(けして後味のいい作品じゃないし、
もちろん感想も主観なので、賛否両論、好き嫌いはあると思いますが)
物語の最後、主人公が抱えていた忘れたい過去や宿命を
受け入れられるようになるまでのいろいろが切ない。
そして日本に生まれてよかったと思うと同時に、
世論がこの事件を解決してくれたらいいなというのが感想です。
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▼「ボーダータウン 報道されない殺人者」公式サイトhttp://www.bordertown.jp/index.html

