「ここが、宝物庫?」

見渡す限りのお宝の山、山、山!。 

「うわぁ、すごいです~」 

「あっ『白の腕時計』ありました~」 

アイルはそう言って白く輝く腕時計の元に走っていった。 

「よかったね」 

「はい、これで依頼は終了ですかね?」 

「まだ、終わりませんよ」 

あたしとリルの和やかムードの中に割り込んで入ってきたのは廊下で聞いた不気味な声。 

「うぅっ」 

あたしの頭がまた割れるように痛くなった。 

さっきより強くなっている・・・・・もう限界・・・・・・・。 

「時の門よ時を解き放て!」 

耐え切れなくなってあたしが呪文を唱えるとセピア色だった世界が一気に色づいていった。 

あたしは肩で荒く息をする。 

リルが心配そうにあたしの顔を覗き込む。 

そこに白の腕時計を持ったアイルが血相を変えて走ってきた。 

アイルは謎の声の人物を見た瞬間、腕時計をガタンと落とした。 

「レ・・・・・・・・・・・ン・・・・?」 

アイルのかすかな声を聞き取ったあたしは顔をバッと上げた。 

そこには写真と同じ髪をした男の子が妖艶な笑みを浮かべて立っていたの―――――――。 

腕時計が本を滑ってあたしの手のひらにカチャっと落ちてきた。