〜ドライヤー裁判〜
裁判長「検察官、事件のあらましを」
検察官「はい、被告ドライヤー氏は持ち主のヘアーセットの際、持ち主の手が当たった事をいい事に、先っちょを外し床に落下、床で大きく跳ねたことを利用し、洗濯機の下に逃亡した罪に問われています。」
裁判長「…という事は、被告は『先っちょ』、という事で?」
検察官「はい、厳密にいえばそうなります。」
弁護士「異議あり裁判長!被告と先っちょは普段常に共にあります、いわば一心同体です!」
裁判長「異議を認めます。一緒、なんですね?」
弁護士「そうです。今回の事件は持ち主が不用意に手をドライヤー氏に当ててしまった事が原因としてあります。ドライヤー氏は、被害者でもあるのです。」
検察官「異議あり、だ、弁護士クン。確かにことの発端はそうかもしれない。しかしその後被告は逃亡している!こともあろうに見つけにくい洗濯機の下に…‼︎」
裁判長「どうなのですか、弁護人。」
弁護士「はい、それはおそらく、被告の先っちょの形状が原因だと思われます。被告の先っちょは、プラスチック製であり、かつ円筒状になっています。これが硬い床に落下するとマリオのジャンプ台、またはDr.中松のジャンピングシューズのような働きを…」
検察官「異議あり裁判長!弁護人はよく分からない例えで被告の罪をうやむやにしています‼︎」
裁判長「異議を認めます。弁護人はもっと分かり易い例えで答える様に。」
弁護士「…はい。」
裁判長「一つ聞きたいのですが、被告とその先っちょはどうして外れる様になっているのですか?」
弁護士「それはですね、温風を持ち主の思う方向に向けて出す為の調整として動かせるのだと…」
検察官「異議あり!温風の向きを変える為、だと?そんなところで温風の向きを変える奴は居ない!」
検察官「裁判長、コレでよくわかったと思います。温風の向きを変える…それなら持ち主がドライヤーを持つその手を動かせば良いはず!先っちょが動かせる意味は一つもないのです!」
裁判長「…たしかにそうですね。弁護人、どうですか?」
弁護士「…異議は…ありません。」
裁判長「答えが出た様ですね。被告、ドライヤー氏を意味なく先っちょが外れる罪と認めセロハンテープぐるぐる巻き終身刑とします。」
〜閉廷〜
…っていう出来事があったよ。
ナメの頭の中で。
アソコ外れる意味、あるんか?