少し遡り幻覚と幻聴の続きになるが


この日の担当さんは柳原可奈子みたいな


元気の良い動きが早いやり手の看護師さん


お昼とろみのついた食事をさっそく出される


ただサバ味噌のペーストみたいなやつがあって


あれはすごい不味かった!!


とにかく仮面ライダーカブトが


「食と言う字は人が良くなると書く」


と言っていたので


ヨーグルトなど食べやすいものから


できるだけ精一杯食べるようにした!


そしたら、担当看護師さんが妻に電話してくれた


しかし、すぐには妻は出なかった


まあ、仕事してる時間だし(笑)


そしてベッド上部を起こされて体が起きた状態で


放置されていたがこの日のICUは忙しそうだった


そのうちに病室の電話が鳴り


看護師さんが子機を持ってきて代わってくれた。


妻だった。


普段冷血な妻が嘘のように泣いていた。


私もこの時はさすがに半べそかいて


「生きてるよ…。」


挿管で枯れている声で精一杯話した。


生きなければ!強く思った。


しかしこの日も幻聴は続いていた。


医師団が私の方を見て頭を抱えて


手術は失敗した!と言っていたり


その他にも細々あったが


この時の私は明らかにおかしいのはきっと幻聴だ!


と自分に言い聞かせることができた。


だから、ICUを出るまで気をしっかり持とう!


まだ長い夢の中なのかもしれない!


そう思って日中を過ごしていた!