中国に「串貨(chuan huo)」って言葉がある。
例えば、商品の流通において複数の代理店が存在した場合
代理店同士で争って起きる、弊害みたいなのを総合的に表す経済用語。多分ww
日本で、これに相当する単語を考えてみたけど思いつかない。
以前、このブログで、年中雪がある国では雪の色を表す単語がたくさんあったり
多様な雨が降る日本では、雨を指す単語が非常に多いって話したけど
この単語がある・なしで
日本と中国の商習慣の違いがよく出てて面白いと思った。
実際、今やってるプロジェクトでは代理店を希望している会社が数社あるんだけど
担当地域分け一つとっても、もめてます・・・・
もう、お互い牽制しまくり。
どうにか、相手より優位な代理店になろうとしてくる。
これは複数の代理店がある場合は「串貨」があるというのが大前提だからだ。
日本の場合は、代理店同士で足を引っ張り合うなんてのは考えにくい。
そんなことしたら市場は混乱するし、自分の収益にも悪影響なのは目に見えている。
つうか、販売元がそんなの容認しない。
日本での商売は、相互の信頼関係が大前提だ。
誠意をもって商売をすることが、ゆくゆくは自分の利益になることが、お互い分かっているからだ。
相手を半分騙すようにして、短期的に収益を得るようなビジネスモデルは、打ち上げ花火的には成り立つが、長い目で見たら消えゆく運命にある。
そして、そのような商売上の誠実さを貫く事を可能にしているのは、日本の国内市場では、ほとんどの取引先が日本企業という、世界で最高の環境があるからだ。
この最高の環境で生まれ育ったおぼっちゃま日本企業は、海外市場、特に中国のようなスーパー世知辛い市場に出たら、とっても苦労する。
当然だ。
その辺のエアコン完備の部屋で育った室内犬を、いきなりジャングルに連れてって自立させるようなもんだ。
でも、日本国内の不況は未だに深刻だ。
もうこうなっちゃったら、海外で売るか、或いは外国からの投資&人の流入を促進して国内景気を活性化させるかしかない状況だ。
ただ、島国ニッポンは、外国人の流入にはかなり心理的抵抗がある。
だったら、外に出て売るしかないんだな・・・・・
猛獣だらけのジャングルに、チワワみたいなのが行くしかないんだな・・・・
政府は何やってんだろうね・・・
JETROとか言っても、笑いが出るくらいにお役所仕事で、絶望的なくらいに結局何もやってくれないし。
俺、2度行ったけどね。
3度目は絶対無いと心に誓ってるもんwww
なんか、「和僑」とかいう組織を作る動きがあるって聞いたけど
目指せ「華僑」!的な、日本人同士が助け合うイメージの団体かな。
情報交換とかマッチング目的とかってやつかな?
そうだとしたら、そんなの駐在員同士が自主的に作っている、様々な飲み会グループの方がはるかに効果的!
間違いない。
華僑がなんで強いかっていうと、
新しくその国に出てきた新人に、先輩達が出資してやる習慣があるんだよね。
つまり極端に言うと、着の身着のままで外国に行っても、へたしたら中華料理屋を出店するくらいはできるわけ。
で、出資してもらった人が成功したら、次に来た人に出資してあげる。
その資金的な互助までやれる団体ができれば、日本企業の海外進出にかなり役立つだろうね。
ん?
待てよ?
・・・・華僑には「串貨」は無いのかい?
ていうか、お前らやればできるんじゃん?
中国国内でも、助け合って、全体を延ばす方に努力してくれよ~
頼むよ~