Maximum!! -38ページ目

Maximum!!

生きてることを喜ぶことを罪ではないと信じる者たちはロックンロールで悩みを抱えたまま踊る。

今までに見た1番ひどい酔っ払いは? ブログネタ:今までに見た1番ひどい酔っ払いは? 参加中


ナンシーちゃんが、

 自称・お酒が強い申告の人と飲むときは要注意です!!

と言うてはるのはまったくその通りであって、ただし中国の場合は「自称」のみならず周囲からも「つおい」と言われている人(あくまで日本で)がいちばんえらい目にあう。
だって泥酔して外で眠りこけると翌朝死んでいる土地で育った北の勇者に温帯気候の人間がかなうはずがない。

それは前任者が同期の材料担当を連れて出張に来た時のことであった。
ジャズ・ベーシストでもある彼は物静かな酒豪である。どんなに飲んでも決して大声を出したり人に絡んだりすることはない。ただ静かにビールの、焼酎の、日本酒の、ウィスキーの杯が重ねられていく。

こいつをこの檻に放り込んでみたらどうなるのかしらドキドキ

ちょっとわくわくして宴会に臨むとさすが酒豪、顔色ひとつ変えず38℃を空けていく。
次々と訪れる当社精鋭たちによるかんぺー地獄も、にこやかになんなくクリアしていく。
さらにかんぺーの合間には日本ペースで手酌酒。
大人の粋だが、それはちょっと危険。
なぜなら久しぶりに歯ごたえのある相手を見つけた当社酒癖悪いオールスターズが舌なめずりして「海量~」(はいりゃん。海のように酒が入っていくという、ちっとも嬉しくないマリンブルーな褒め言葉)とヨイショしながらわらわら寄ってくるからだ。

しかし顔色一つ変えず迎え撃つ日本代表(いつの間に)。この時点で4杯超え。
度数で換算するとビール5リットル分、わしなら2回吐いてるぞ。

そしてスイッチが入ってしまったのか、日本代表は瓶持って中国代表を追いかけはじめた。
数回にわたるバトルの末、中国代表は日本代表の両手を握りしめ、「すまん」

おおあの酒鬼(じゅーぐい。文字通り「酒の鬼」という、絶対に言われたくない称号)がギブしたぞ!

観衆全員からやんやの喝采を浴びながら、彼はただ静かに微笑むのみ。

さあ勝者を囲んでカラオケだ。ハイエースで夜の街に繰り出す我々だったが、彼の様子がおかしい。
さっきまでほぼシラフに近い状態だったのに、頭ががくんがくん揺れ出している。

白酒のまわりはデジタルだ
(c)なめぴょん名言集

徒歩移動、車の揺れ、これらは酒に浸かった頭を撹拌し急激に酔いを進行させるのだ。
いかん、ホテルに戻れ!運転手(東北人のくせに一滴ものめないがものすごく重宝)に叫びUターン。
到着すると案の定身体が軟体化しており、3人がかりで部屋まで担いで行く。
ようやくベッドに寝かせ、枕元にミネラルウォーターを置き、服務員を呼んできて、

「こいつあぶない いちじかんにいっかい みにきてくれ」

とあやしい中国語で指示を与え、そして我々は・・・

バック・トゥ・カラOK (ええーーーーーー)

ばいちゅうのあとはカラOKだと黒龍江省規則と就業規則で決まっているからめいよばんふぁちゃぶどーしゃーいーすざーだらなのだ。

そして2時間後、おそるおそる従業員の合鍵で部屋に入った我々が見たものは・・・

いつのまにかベッドから抜け出てあぐらをかき、無言で床を見つめる彼の姿であった。

視線の先には。
床の上は。

てんこもりです。

己の吐瀉物と対峙し瞑想にふける彼の眼の奥に見えていたのは何だったのだろうか?

韓国来客からおみやげにキムチと韓国海苔と謎の朝鮮人参リキッド(レトルトパウチなので正体不明。酒か?)もろた。
早速、ラーメンに入れたあまりの焼豚3切れとキムチで白メシ食う。
うむ、日本スーパーの「甘口」を売りにしたキムチよりはうまいが、外国人みやげ用だからか、なんかこの、

パンチに欠ける

中国人のむすめでさえ辛いと泣いていた、

善玉冷麺館

の凶悪な辣白菜を食いたいぞ。

あと、うっとこではわしが帰る前に店じまいしてたが、お父様の方のバッジが服務員の胸に輝く、元喜び組の再就職先との都市伝説をもつ在中国チェーン店

平壌友誼館

に行って、個室に乱入してカラOKを歌い踊るおねいさんの給仕を受けながら焼肉食いてえ。
MONDO ROCCIA(初回生産限定盤)(DVD付)

¥2,620
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クロマニヨンズについては以前の記事「栄光と名曲からの脱出」で書いたのだが、おさらいすると
*ロックンロールの歌詞などに本来意味はいらないのではないか?
 -物語性、文学性の排除(でも時にやってしまう)
*発語の快感
*ただ声も含めた音のみのコミュニケーション
っていうことになる。
これにライブの現場では「ヘンな動き」も加わるのだが、つまりは「寄りかからない」。

毎年1枚届く新作「MONDO ROCCIA」には仕掛けがちょっとあって、「モノラル録音」。
最近おっさんの旧譜再発リマスター復刻市場では「モノラル」はちょっとしたキーワードになってて、ビートルズも紙ジャケ+モノラルBOXが出てたりする。実はビートルズの初期のアルバムは、モノラルを想定されてミックスされており、ステレオヴァージョンはアメリカ市場用のやっつけ仕事だったのである。
モノラルの場合、どの音もスピーカーの真ん中へん、つまり目のまん前から出てくるので集中度が高まる。
こういうオーヴァーダビングなし、楽器4種類のみの音楽では、たしかにギター、タイコ、くっきりとイイ音で鳴っている。

ただバンドの根元は変わっていない。
曲はどんどん短くなっていき(12曲34分!)、歌詞も切り詰められていく。

ひょっとしたらとんでもない名曲になれたかもしれない「突然バーン」は、まずタイトルでもうダメなのだが、サビ前の正調王道ブルハ路線が ばーん ばんばかばーん ばーん という絶叫によって物語の可能性が断ち切られ、そのままギターリフと共にあっけなく終わる。

歌詞などいらないという決意は次の「恋に落ちたら」で結実する。
恋に落ちている者の「あのね」には、こんなにいろんな思いと意味があることをヒロトの声で知れ。
なによりマーシーの12弦エレキの音そのものが恋に落ちているんだから。

と言いながらなめぴょんさんは3曲目「鉄カブト」の、

あのひとの 思い出は 守ってくれ 鉄カブト
命はいい 記憶だけは 守ってくれ 鉄カブト


っていう詞に遠い目になっていたりするのだが、曲そのものは思い入れさえ与えないままにあっという間に駆け抜け去っていく。

ラスト、「エロこそはすべて」を、増山"エロスジェネ""桃色ゲリラ"麗奈さんに捧げよう。

ヘイ! エロ! いいぞ!
エロこそすべて
エロアンドピース
土曜日は昔からの連れの家で、競技性に徹したなしなし麻雀の会が開催された。
赤とかワレ目とかカン裏とかの運の世界を極力排した実力本位の大人のプレイである。
しかし日頃運に頼って頼って頼りきる打ち方の我々は、実力が試される展開になると化けの皮が剥がれ誰一人3万3千3百にたどりつけず、西場、北場をすぎてもまだイケず、二度目の東場をむかえるありさまになり、半荘3回まわすのに7時間かかったのであった。

わたくしの芸風は棒テン即リー全ツッパー1:バカホン1:七対子という名の死に至る病2:専守防衛つうか無条件降伏6というもので、平和主義者の鑑のようなベタオリにより、7時間かかってマイナス5(チャラ)という生産性の欠乏した結果となった。

いや、大の大人が7時間一銭もかけず遊べたのだから勝ちに等しい引き分けである。

終了後居酒屋で健闘をたたえあいビールと焼酎で乾杯した我々であったが、生ビールといいちこ3杯が電車を降りるなりぐるぐる回ってきて、

あらどうしてかしら。立てないわ。

ホームで半笑いをはりつかせたまま女座りで固まるなめぴょんさん。
ようやく立ち上がり、手すりにつかまってゆやーんゆよーんと便所にたどりつき、最後の理性を指先にこめてのどの奥に。

えろえろえろ

1年前の帰国以来二度目の嘔吐。東北部では季節によっては3日に1回吐いてたのが1年間に2回ならオレの勝ちか。
じゃなくて、こんなことでは次行ったとき戦力外通告を受けるので1敗1分け。

今朝は黄金の右人差し指&中指のおかげで駅の便所以後の記憶こそないがさわやかな目覚め。
澄み切った意識でさわやかな朝の景色の中をおつかいのためにさわやかでない場所に到着。
頼まれ馬券だけ買って帰るつもりが、なぜだろうぼくの足はオッズマシンに。
わたしの意志とは反対に身体が反応してゆき((C)こまわり君)、気がつけば東京11レースの馬連ワイドのオッズとデイリースポーツを持ってサ店にいる。
3連単とか3連複のオッズがプリントされた個所を破って捨てているところに一片の理性がうかがわれるが、こいつが日本を出てから導入された制度なのでなじめてないだけのことかもしれない。

ウオッカは押え程度にしてドリームジャーニーを軸にカンパニー、オウケンブルースリなどの馬連ワイドをちびちびと購入。
桁が昔とひとけた違うのは成長なのか、日本物価にまだ適応できてないのか?
オウケンブルースリっていう名をつけた馬主は筋肉少女帯ファンか?

悩みと疑問はつきぬまま、レースがはじまって、

終 了

7時間1分57秒2で総額4,000円、2敗1分けの週末であった。
チン毛がはえそろった代わりにあたまボンズにさせられた中学入学後、学校帰りに280円握って本屋で文庫本を漁ることを覚えた。
そんな80年代初頭、SFというのはいわばサブカルの手引きとしてマセガキどもに一定の影響力を持っていた。新潮、角川の星・筒井・小松から入って、ハヤカワ創元のブラウンやブラッドベリに進み、そうこうしているうちに「ブレードランナー」が公開されて、電気羊の夢を見たり警官が泣いたりとかのやたら長いタイトルのディック本が増殖。
当時から翻訳がひどいと言われつつもディックのドラッグ漬小説やジャリやバーセルミまで出てたサンリオSF文庫には、「SF」が当時のサブカルクソガキどもの特定の部分で得てた熱い支持を見ることができる。
サンリオSF文庫は後に古本屋での価格が暴騰するのだが、最近やや落ち着いてきたみたいなのでわたくしは今頃になってル=グインなどを集めてたりする。

だからそういう元水色背表紙少年にとって、「核戦争後の誰も何もなくなった世界」っていうのはわりとよく見たなじみ深い光景だったりするのだが、まさか40すぎてこんなとこで出会うとは思わなかった。
それもTheピーズの曲って、なんて食い合わせが悪いこと。

$Maximum!!

07年にタワレコとライブ会場限定で発売されたマキシシングル「ゲロ犬ボウズ」収録の「犬ゾリ」という曲。
(アフィリ対象外なので、ペンギンさんに持たせてみました)

♪そこに雪があれば
 そこに月があれば
 ウチのいいソリで運ばせよう
 シチュウだ、煙草だ

♪とっくにもう生き延びちまった
 焼けた街にひとり残った


この曲の主人公はたぶん核が飛び交った廃墟の街で一人、犬ゾリに乗って瓦礫の中から缶詰やタバコを運びだしながら生きている。
なんで生き残ったのかって?たまたまだろう。
犬が生き残っているというのは、50年代の最終戦争SFの古典であるネビル・シュート「渚にて」にも、「犬や猫はどうやら人間よりもほんの少し長生きできるらしい」という記述があった。

ぶっきらぼうに淡々と言葉を投げつけるように歌われるボーカル、イキそうでイケない堂々巡りのメロディ、遠くの方でくぐもったように鳴っているミキシングが状況を的確に描写する。

♪サル芝居の後始末だ
 人は何をしたんだろう


といぶかしみながらも、それはもう起こってしまったのだから、主人公はただ廃墟を犬ゾリでめぐる。

♪もうカレンダーん用は無いんだ
 バス通りを 映画館を
 見失ってひと休み
 急いでも歩いても
 同じだアホめ


どうせ放射能にまみれた世界では、生き延びたとはいえもう長くないだろう。
この調子で諦念を飼いならして、まあなんとかうまくおまけの時間を過ごせるのかもしれない。
(このトーンは、前述「渚にて」にも共通するものだ)

だけど、生きていく知恵がまとった自己防衛の殻をつきやぶる思いが、突然あふれてくる。

♪彼女の笑顔は 
 どうしたらいいんだ
 どうして消すんだ


この3行の歌唱以上に「取り返しのつかなさ」を骨の底まで思い知らされる表現は、そうそうあるもんじゃない。
一行たりとも「反核」のストレートな表現はなくても、オナニーとラブホとヤリヤリとイケイケとバカとゲロとアル中と植物化と老衰を歌ってきたアホの総元締めから聞かされる、最大の愚行の取り返しのつかなさ。
彼女の笑顔の、絶対的な喪われ方。

で、深読みのタネ証し。

途中にこんな一行が入ってる。

♪明日の朝ミサイルは降った

泥酔してうたたねしてるだらしないおっさんが見た、夢の中の我々の未来なんだろうか。
バカとかアホは、「さんざん無理してバカになったのに」と20年前にはるが歌ったように、自ら選びとるものなのだ。自ら選択したバカは、自分だけのものである。
他人様のバカにまきこまれるのはごめんだ。


※この結果は期間限定のゲームキャラクタージェネレーターで作成されたものです。


ナンシーちゃんに続きやってみた。

中学生と幼なじみのやつを、しかもボウイを「師範」と呼びたくないと思う。
首相までなってるのにくん付けされて、誰と何を闘うのかよくわからんが、こまわり君が大佐なら国家の未来は安泰だ。
また某SNS記事の過去記事より。
ちょうど2年前の今頃のことだった。

インドネシア人と魅惑の湖 2007年10月18日21:51

10数年前、東南アジア歴訪時代に公私私私私私ともにたいへんお世話になった華僑系インドネシア代理店の社長からとつぜん電話が入り、「今ラマダン明けの休みで中国旅行してておまえのとこも行くからよろしく」ということなので、家族友人一族郎党20名の団体に飛び入り参加して行ってきました1泊2日車で2時間湖観光ツアー。

当地近辺最大の、東北部ではブランドをとどろかせる観光地で、わたくしも社員旅行含め4-5回行っているのだが、いかんせん今はもう秋誰もいない湖。
夕方到着して、一服してメシを食い終わるとレストランも消灯され、
隣のプールボウリングサウナマッサージカラオケすべてはもうLove is overな暗闇の世界。

星がきれいだった。
何年ぶりだろこんなたくさんの星を見たのは。
来日時はてめえ一人でも天満東洋ショーに通う社長には悪いが8時でお開きの夜であった。

翌朝はお約束の遊覧船観光。
乗船時いきなり渡し板を踏み外して湖に落ちるばあさんがいてガイドと船員の血の気が失せていたが、モコモコに着ぶくれた故郷では二度と着ない防寒仕様ジャンパーが功を奏し、大事に至らなかったのは幸いであった。
で、気温推定8℃。湖面に吹きつける突風。
防寒具とはじめての北国によるナチュラルハイに守られたインドネシア人とは違い、セーターとジャケットだけのわたくしは5分でリタイアし、甲板から船室に逃げました。
後半は他の中国人観光客も続々と下りてきて、甲板にはインドネシア人の嬌声だけがひびきわたっていた。

船を降りて次はお約束その2の瀑布へ。
観光案内や町中の看板には必ず載ってる有名な滝だが、そういう写真のような水の流れ方は十年に一回と言われているサギ的観光地。ラッキーにもなめぴょんさんは5年ほど前の大雨のあとけっこうな水量の状態を見ているので、死ぬまでこんないかついのは見ることはないだろうと思ってたら、今回も馬の小便がどうどうと音をたてるまあごりっぱなぶっとい水流であった。

おおこれはよい写真が撮れますぜと案内していったら、夏いつもいる50代前半髪は薄いが筋肉固太りのおやじが写真集を売りさばいていた。
な「このおっちゃん、夏は滝のてっぺんからダイブするんですよ。今売ってるのがその写真集。写真では、もっと髪ふさふさなんだけど」
社長「200元出したら今飛び込むって言ってる」

インドネシア人速攻で200元ペイ。
おっさん~水温何度や。もう若くないぞ。

固唾をのんで見守るインドネシア人20人(他は、2,3人のみ)を前に、真っ赤な海パンいっちょうで滝に立つ50がらみのおやじ。
10mはあろうかという真下の湖面を見つめ、おもむろに準備運動の倒立を・・・

できてない(涙)

不安が増す中、オリンピックの飛び込み選手(中国女子飛び込みの金メダリストの女の子はとても可愛い)のようにおっさんは両手をまっすぐに伸ばし、

みごとに鳥になった。

岸壁をよじ登り(たぶん足場つけてる)はい上がって来たおやじは万雷の拍手で迎えられ、写真集は飛ぶように売れ、買った写真集にはサインを求められ、英雄と二人並んで固い握手の2ショット写真には列ができ(この写真はおやじの相方が撮影し一枚20元で引き延ばしてパウチします)、なんだかよくわからない中国インドネシア友好の光景がくり広げられていた。

昼食後、北朝鮮国境「長白山」に行く一行と別れ、社長から「11月にタイで代理店会議があるからそこで会おう!」 とのあたたかいお言葉をいただいたが、社長申し訳ない、それ本社から聞いてない。オレら声すらかかってねえよ。

まあ、おやじMVPで、楽しんではいただけたと思う。
ズィンク・アロイと朝焼けの仮面ライダー(紙ジャケット仕様)

¥2,520
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みみずさんのコチラの記事に触発されて、シルクハットのアルバムを引っ張り出して聞いていたら、レコードコレクター誌でT.レックス(恐竜じゃない方)が大量に紙ジャケで再発されてることに気づく。
タワーレコードに駆けつけると、「下敷き」特典付きとな。
おおあの美しいボーシあたまが下敷きに。と喜びいさんでレジに持っていくと、渡されたのは「二十世紀少年」イラスト下敷き。ああそういうことか。

でもいらねえ

今回買ったのは「ジンク・アロイと朝焼けの仮面ライダー」「地下世界のダンディ」の2枚。
どちらも大学の時に中古屋でレコードを買った。
前者はなんてタイトルだと思うが、原題からそう外れてないところがステキ。
(Zinc Alloy and the hidden riders of tomorrow or a creamed cage in August)
もっと長いのかよ。

これはどういうアルバムか?と問うならば、収録曲の邦題を書きならべるのがいちばん早い。

1.ビーナスの美少年
2.悪魔のしもべはのろまが嫌い
3.熱く激しく爆発する唇
4.銀河の国へ
5.変革はお陽さまの如く
6.名もなき狂人
7.ティーンエイジ・ドリーム
8.いやな液体
9.懐かしのカースマイル
10.ジャイブで行こう/燃えるスペインの今宵
11.星空のソウル
12.破滅への希望
13.僕たちの復讐者(ひどいもの)
14.豹の歌/主演:くちなしの花となめくじ野郎


ひとこと言う。やりすぎだ。
しかし繰り返すがこれらの邦題はそう原題から外れていない(ええー)。
14.などはほぼ直訳である。ぼくは3.と8.の題がスキ。

T.レックスは、マーク・ボランは、グラムである。
グラムは過剰をもって良しとする。
そしてこのアルバムはグラムにソウル、ファンク、ゴスペルが絢爛豪華に加わりすぎて、聞くものが浜田なら「もうええわ」とキレるぐらいに過剰でマキシマムな祝祭を繰り広げる。

前年のUSツアーで知り合い、後に子供をもうけることになる黒人女性グロリア・ジョーンズも加わったThe Cosmic Choirはそれはそれは本格的なソウルレビュー風コーラスを繰り広げるが、正直言って

うるせえ

ボランの弾きまくるたいしてうまくもないギターソロもうるさい上にくどい。
盟友ヴィスコンティの書き割りストリングスはムダに美しい。

かように迷惑なポップスの魔法が展開されるわけだが、歌っているのはボランだ。
通常のシンガーならシャウトでキメるところを、「はぁー」という溜息もしくは断末魔の悲鳴で代用する人である。そこにはソウルのかけらもない。
体育会的マッチョの対極にあり、かといって「ぼく、文科系」とスノッブにかまえるには疲れすぎている声。
だからこのアルバムで表現されるのは、徹頭徹尾、空元気なのだ。

ライナーで触れられてるように、この声を聞いていると、プリンスを思い出すものがある。
でもプリンスの声にはもっと切羽詰まっているような、密室的な、「あなたへの悲痛な呼びかけ」がある。
ボランにはそんなものはありはしない。むしろ「切羽詰まってどうすんねん」と思っている。
この疲労が決して取り除けないものならば、書き割りの、まがいものの、プラスチックの世界でどれだけ遊べるか、踊れるか。だからあくまで使い道のないウソゴージャスに突き進む。

そこで思いだすのは、鈴木いづみの小説だったりする。

ようつべで74年ドイツのディスコで収録したライブがある。
いやライブじゃない、口パクでギターも「ギター付きエアギター」だ。
右手にこんなヒラヒラのスカーフ巻いてたらジャマでしょうがない。思い切り弦に触れてるし。
だけど、ロケンロールには、Maximum!の精神のもとに、果たさなければならない
アホの約束があるのだ。



ボランがあのまま生きてたら、さらにブラックミュージック路線を追求し、EW&Fとか、Pファンクとか、音楽的にはもうほんとに素晴らしいのだけど、衣装や芸人としてのコンセプト的には突っ込みどころだらけな人たちのような方向をめざしたのだろうか?とか考えてみるのは楽しい。もうちょっと生きてたらディスコ時代だったのに。
ただ、生前最後のアルバムでは音を切り詰め、シンプルなブギースタイルへの回帰がなされていた。

恋人たちは去り 若さは無為に失われた
地下牢で嘆き悲しみ 悔い改めようとする
だけど変化は怪物 変わることは易しいことじゃない
彼は凍てついた夏を地下世界の庭に貯め込む

彼は地下世界のダンディ
地下世界のダンディ
空気を吸いに上がってくるのはいつ?
気にするやつは誰もいないさ 


まるで遺言のように聞こえる「Dandy in the underground」はすげえいい曲なんだけど、できればボラン、あんたからそういうことは聞きたくなかったよ。
火曜日にプチ破裂したわたくしの左けつおできは医師の手によって切開され、術後は血膿止めのタンポンがあてがわれていて多い日も安心だったのだが、今朝それもめでたく撤去されガーゼのみに出世したため、京都は磔磔までTheピーズのライブに行ってきた。

Theピーズはわたくしが20年愛してきたバンドである。
最初こそ宝島の仕掛けた「バカ・ロック」の波にも乗ってデビューアルバム2枚同時発売の花火を打ち上げた鳴り物入りのメジャーデビューだったが、その後はアルバムタイトルといくつかの曲名を記すだけでバンドの辿った道がわかる。

『マスカキザル』 「オナニー禁止令」
『クズんなってGo』 「やりっぱなしでサイナラだBye Bye」
『とどめをハデにくれ』 「みじかい夏は終わっただよ」「手おくれか」「シニタイヤツハシネ」
『どこにも帰らない』 「底なし」「ザーメン」「負け犬」
『リハビリ中断』 「鉄道6号」「実験4号」「植物きどりか」「反応ゼロ」

アルバムを重ねるごとに重くなっていくドロ舟の中で、だが大木温之(はる)のブリティッシュビート直系のメロディメーカーとしての才能と、「どっかにいこー」「君は僕を好きかい」「Hey君に何をあげよー」「日が暮れても彼女と歩いてた」といった曲に見られる、一切の技巧と表現欲を捨て切った、"日常を生きる中で頭に浮かんだことのダダ漏れ"から生まれる詩情は時に爆発していた。

97年の『リハビリ中断』から6年の活動中止期間を経て03年に発表された『Theピーズ』の後は、「生きのばし」ていくことをダラダラと誠実にふざけながら歌うロックンロールが続いている。

磔磔は小さい小屋なのに、プレオーダーで当選した整理番号は239というふざけたものだったので、かぶりつきはあきらめていたが、さすが小さい小屋でなんとなく4-5列目確保。
アビさんが前に出てがんがん弾き出すともう目の前2mの世界。
これは儲けものだと喜んで見ていると、予想を上回るモッシュの波。

しまったこいつらもともとパンクだった。

バンドのメンバーおよび古くからの客の年齢層、僻地で酒のみながら聞いてた自分胸キュン禁止系の曲のイメージがしみついたことで油断していたが、出所は暴れてなんぼの世界。詞だって言葉本来の意味のパンク=クズじゃないか。モッシュ組にはバンドブーム時代から衣装のみタイムマシンに乗ってやってきた明らかに同年代のおっさんおばはんもいて言い訳もきかねえ。

あわてて連れの女の子の手を引っぱって後ろの列に逃げる客あり。しかしこのギチギチの会場では移動もままならぬ。

何よりけつが心配だ

ここでまた開きっぱなしの島になってもかなわんが、どうやらわしのいる付近はモッシュ組と「かかとが床についている組」のボーダーである。とりあえず流れに乗って、センが切れてああもうどうにでもして状態に突入したときだけ飛ぶことにする。

『Theピーズ』以後の、ロックを日常の中で当たり前に生きのばす方法を歌った曲がやっぱり良かった。
「サイナラ」で見える最果ての青空。
「ノロマが走っていく」の足元がおぼつかないスピード感ゼロの疾走。
だから、ずっと身体の中で鳴らしていける。


帰らなきゃなんねえか 足りないのは時間だけ
ノロマが走っていく しあわせなんてそんなもんだ
ノロマでGO GO ノロマでGO GO
ヨダレ垂らして 乾かしきってGO


一度目のアンコール最終曲「体にやさしいパンク」。なんちゅうか、その通りなんだ。

まだしたいんなら突き詰め
もうシンドいなら慎め
魂ふざけろ 
欲ボーかためろ

どうしようもねえ 謝りようもねえ


元キッズと、けつは、今のところAllrightだ。