大学生になればいじめなんてする人なんて、都市伝説だろうと、昔の私は思っていた。

 

 

しかし、実際に私の通っていた大学(一応、駅〇出場常連校)に存在した。

 

いじめというものは、年齢が上がれば自然となくなるものではない。

 

いじめは、人を傷つけたりバカにしたりすることで喜んだり、もめごとが大好きな人間がコミュニティに一人でもいれば起こる可能性が高いものなのである。

 

 

私が大学のいじめの存在を知ったのは大学3年生の時だった。

 

なぜ、存在を知るのが遅かったのかというと、大学にはクラス制度はなく、席が自由な講義が多かったので自然と仲の良い人同士で固まることが多く、また、学校だけが世界のすべてではなく開けている人が多いので、いじめっ子のことに関心をもつことがなかったからである。

 

私がいじめの存在を知ったのは、私がいじめのことはあまり知らずにいじめっ子のグループに所属していた白石(仮名)と日吉(仮名)と親しくなったことがきっかけだった。

 

白石と日吉は仲良くなると、同じグループのボス格である、ミンコ(仮名)とドキコ(仮名)のことを相談してきた。

 

それは、同じグループのミンコ(仮名)とドキコ(仮名)のいじめ気質にもう付き合いきれないという内容だった。

 

 

ミンコは生粋のいじめっ子気質で、周囲の人間や通りすがりの人間を上から下までじろじろ観察して、表面や他人からの聞いたことだけで人を判断して、自分より格下だと判断した相手をバカにしたり悪口を言ってグループ内で笑いものにしたり、誰かが失敗したり事件を起こしたり巻き込まれたら我先に喜んで野次馬したり、正義を盾に便乗して叩いたり、大したことない失敗や事件でも大事にして盛り上がるのが好きな性質の持ち主だった。

 

 

 

 

ドキコ(仮名)はミンコと同じような性質の持ち主だったが、ミンコよりもずる賢く、表面上ではミンコと仲良しのようにふるまっていたが、影ではミンコの悪口を言いまくっており、ミンコを都合良く利用するためのものとしてしか思っていなかった。

 

思えばミンコは周囲の人間の悪口を言いまくりだったが、自分のグループにいるメンバーの悪口は一切言っていなかったのである意味では純粋なのかもしれない。

 

たとえるなら、ミンコがジャイアンタイプでドキコがスネ夫タイプといった感じで、ドキコのほうが厄介な存在だった。

 

この二人は1年生のときの球技の選択授業のときに、同じ学科のきび子(仮名)をターゲットにいじめをしていた。

私はきび子とはそれなりに親しくしていたのでその話を聞いたときはとても驚いた。

 

私の出身大学では、スポーツに力を入れておりスポーツ特待生も多かった。

 

バスケを担当することになった先生は上昇志向が強く、チームを強くしたい、学校のチームを優勝させたい気持ちが強く、選択授業の初日の説明で

 

「生半可な気持ちの人は来ないで下さい!本気の人だけ来て下さい!」

 

という強気な発言で学生たちを圧倒した。

 

おそらく、有力な人材がいたら学校のチームに引き入れて育てたかったのだろう。

 

私や私の周囲の人間の大多数はバスケを避けて他の競技を選びそれなりに平和にやっていた。

 

しかし、そんな選択者の少ないバスケの授業でミンコとドキコによる、きび子(仮名)に対するいじめは起こった。