連投で申し訳ない。
たった今、10年来の付き合いになる友人からメールが届いた。
この友人とは生涯付き合っていきたいと思った。
私がランニングを始めたことを知った友人は、異変に気づき昨夜メールを送って来てくれた。
最初は誤魔化して、別居のことは隠そうと思った。
だが、私の少しの変化を気にかけてくれ、心配してくれた気持ちを裏切ることになると思い、現状について正直に話した。
友人からの返答はこうだった。
なぜそこまでなる前に、相談してくれなかった?
俺では頼りないか?
独身だから気をつかったのか?
俺とお前の仲はそんなものだったっけ?
他人からすれば迷惑に思える内容かもしれない。
だが、友人を知る私には、彼の優しさが痛いほどに伝わってきた。
先のメールの内容は、私が友人に対して過去に言った言葉だったのだ。
友人は父親が死んだことをきっかけに、兄弟で遺産相続問題で揉めていたことがあった。
最終的に 友人vs姉二人 という図式になった。
姉二人は共同で弁護士を雇って攻勢に出てきた。
兄弟で争いごとをしたくないと思った友人は、自分で考えられる範囲内での譲歩した和解案を出したが、調停への流れは止められなかった。
追い詰められた友人は、不眠症から食欲不振となり、最後は職場で倒れて入院することとなった。
入院して3日後のこと。
たまたま私が友人に連絡をした。
日頃からお互いに密に連絡を取り合うわけでなかったので、何となく期間が空いたな、と感じたら、どちらともなく連絡をした。
このときもそのつもりだった。
「最近どう?面白いことあった?」的な。
すぐに電話がかかってきた。
生気がなく抑揚もない、蚊の飛ぶ音のような声であった。
事情を聞き、そこで私の放った言葉が、前述の友人からのメールの言葉だ。
入院中で自由の利かない友人に代わり、私が弁護士を探したり、法的な手続きを行った。
その後、この遺産相続問題は無事に解決した。
おそらく友人はそのときの恩を忘れてはいないと言いたかったのだろう。
友人からのメールには
「申し訳ない」
と謝罪した。
その謝罪メールへの返信が、つい先ほどあったのだった。
困っているなら何でも言ってくれ。
俺にできることなら何でもする。
奥さんに負わされた借金の返済が難しいなら、俺が立て替えたっていい。
住む場所に困ったなら、うちにいつでも来てくれ。
子供と一緒だってかまわないから。
それよりお前をここまで追い詰めた奥さんが許せない。
と。
仕事中にも関わらず、込み上げてくるものを感じ、トイレに駆け込んだ。
水を流しながら、声を殺して涙した。
友人に対して
少し遠くに住んでいるから
独身だから
との理由で相談しなかった自分が、情けなくて仕方ない。
結局のところ、友人を信用していなかっただけなのだから。
こんな相談したら嫌われるだろうな、と。
こんなにもいい友人を持って、私は幸せだ。
一人でないこと。
これほどまでにありがたいことだと感じたのは、生まれて初めてだ。
彼の協力を得られれば、親権を取ることもできるかもしれない。
11日の結果によるが、今後の私の行動に幅を持たせることができた。
本当にありがたいことだ。