非常に読み応えのある、そして美しく不可思議な作品が目白押し。

日本の釣り人には馴染み深い「魚拓」だって、確かにそう言った文化のない国から見れば不思議な作品だ。

生成AIの作品はもはや人間の想像を超えている。

と言っても。

AIが学習するためには人間の想像がなければならない。

そうでなければAIは創造できないはずだが、いずれはAIが自ら何かを創り出す世界が来るのだろうか…?

 

傷の解説図や、星座を人体に当てはめるのは何とも非科学的。

これで一体どんな診断をしていたんだろう?

200年前はそれが最新だったけれど、今の最新医学だってもしかしたら10年もしないうちに、馬鹿げている、と思われるのかも。

 

2012年、あまりの酷さ(へたくそ!)で話題となったキリスト像、「この人を見よ」の修復前後の絵も収められている。

「地獄への道は善意で舗装されている」という諺は的を射ている。

でも笑えない。

日本人だって明治維新の時、貴重な版画を燃やしたり包み紙にしたり…文化というものはいとも容易く破壊される。

 

奇怪な宗教画として、聖母子像から乳を与えられた絵があるが、昔、私がタイガーバームガーデンで見た、親孝行の立像を思い出した。

老いた父に娘が乳をやって空腹を満たしていた、らしいのだが、疑問しかない。

どこから突っ込めば良いのやら。

頭沸いてんじゃね?と私の中のヤンキーがむくむくと。

 

「我が子を食らうサトゥルヌス」や、「マダムXの肖像」や、デュシャンの作品のように有名ものも、あまり見たことのないものもたくさんある。

正統派でない、奇妙な絵、彫刻などの美術品は、記憶に残って不思議を駆り立てる。

こんな奇想美術展、開いてくレたら絶対行くのに。

お金がかかりすぎるかな。

 

ナショナルジオグラフィックの本はいつも不思議な世界を開いてくれる。