核兵器は絶対悪だ!
こんなとき、あんな本
言い残しておくこと 鶴見 俊輔
ICANノーベル平和賞受賞講演でサーロ・節子さんは、
「核兵器は、必要悪ではなく、絶対悪です」と言い切った。
皆さん、この公演の全文は読んでください。
「言い残しておくこと」で鶴見さんも原爆のことを語っている。
原爆が使用されたという事実から思考を始めないとと。
「生物のなかでも同じ種同士で互いで殺し合いをしているものは
あるにはありますが、人間ほどひどい殺し合いをする生物はいない。
人間の場合は、いちどに十万人、二十万人という大量の数の
人間を殺す武器を発明し、それを実際に使用した・・・略
まさに生物が始まって以来の特別のことを経験しているんだ。
存在の歴史の中で画期的なことなんです。
原爆の出現は、世界史全体、生物史全体を変えた」
核の傘の中の日本国、思考停止に陥っていませんかと。
この本では、氏の生い立ちや友人たちとの交流が語られていて、
そこから氏の思想のルーツや氏の周辺の戦後の日本思想史が
垣間見られる。
鶴見俊輔の入門編として如何かと思う。