最澄と空海展、セガンティーニ展を観る

 比叡山で智慧第一といわれた法然上人の姿を写した像を
はじめて見た。
法然上人の肖像画としてよく紹介されている右にお顔を
向けた絵より迫力があり、また清らかで真摯な表情でした。

 お大師さん(空海)のはにかんだような妖しい若さが匂う
ような像とも、鑑真和上の峻厳で意志強固な意志を表す像とも
違うものでした。

 三番目に好きになりそうな仏僧の像です。

 良いものを見ました。

 セガンティーニは今回の展示で初めて知り見ました。
 彼の描き方は分割画法という。
点描画の点で色をのせていく描き方ではなく、一本一本の線に
色をのせていく描き方をいうそうです。
パステルで描いていくように、筆で色線を書いて描いていく
書きかたです。

 アルプスの風景を描いた明るい絵に目がいきますが、
私は、モチーフの暗い絵の方に迫力を感じました。
ガチョウの死んだ絵は、無言嘆きというか無常観がにじみ出て
いるように感じました。
画家の魂の暗い影の一端が発露したのでしょう。

 最後に損保ジャパンのお約束、ゴッホのひまわりをじっくり見て
鑑賞終了。