わかりやすい文章を書く
筋書きを組み立てる(その7)

 わかりやすい文章を書くテクニック編です。
初回は、文章の筋書きを組み立てるテクニックです。

 わかりやすい文章を書くための文章構成を知るために、練習として
3分間スピーチの原稿を書く場合で考えてみましょう。

 結婚式スピーチの定番とされている“人生には大切な3つの袋”
の構成です。
「人生には大切な3つの袋があります。
1つ目は給料袋、2つめはお袋、そして3つめは堪忍袋です。」
という3つの袋です。

 3つの袋をまず紹介しておいて、「まず1つめの、給料袋ですが」
というように、順番に具体的に説明を加えていきます。
まず、3つにまとめることで、聞き手も3つあるのだなと、聞く準備が
できます。これから話すことをガイドしてやるのです。
これが、わかりやすいスピーチとなります。

 この構成がピラミッド・ストラクチャ(ピラミッド・プリンシプル)
と言われる論理構造です。

 わかりやすい文章を書くために大切なのは、目的やテーマを明確に
することでした。
次に、何を伝えたいのかを整理・明確化することです。
何を伝えたいかは、ピラミッド・ストラクチャ(ピラミッドプリンシプル)
の論理構造を使って整理するのが簡単です。

 ピラミッド・ストラクチャは、1つの主張を明確にして、論拠と論拠
を支える事実とデータを3つ前後で整理する手法です。
ピラミッド・ストラクチャは、最上段に主張(または結論)を配置
します。
そして、2段目に主張を支える論拠(理由)として、説得理由を3つ前後
並べます。
そしてその論拠を裏付ける事実やデータを、3段目にさらに3つ前後に
まとめて並べます。
なお、必要に応じて4段目に具体的な事例を加えます。
「たとえば」という形で事例を入れると、わかりやすさ、説得力を増す
ことができます。

 上記ピラミッド・ストラクチャは、Wisdom 西村 克己
直感で理解する経営基礎講座 戦略思考編 第10回、第11回から
抜粋引用しています。各回を合わせ読むと理解が深まります。
WisdomのURLは、http://www.blwisdom.com/です。

 Self-helpしませんか 脳の入力と出力のサイクルを回す(その5)の
ロジカル・ライティングも参照ください。

 提案書や論文をピラミッド・ストラクチャで構想したとします。
その際、説得理由1に対して1段落として書きます。
1段落は主題文と支持文で構成されます。
主題文は一番いいたいことを述べます。
その後の支持文は、主題文の主旨や理由を述べます。
あくまでも主題文に関する事柄です。1文は40文字程度です。
1つの段落は、主題文と2~4の支持文で構成します。


推薦図書&参考文献:
Wisdom 西村 克己 直感で理解する経営基礎講座
  戦略思考編 第10回、第11回
「考える技術・書く技術 説得力を高めるピラミッド原則」
  バーバラ・ミント 山崎 康司訳
「ロジカル・シンキング」 照屋 華子・岡田 恵子