わかりやすい文章を書く
感情を伝える(その5)

 感情を伝える文章としては、ラブレター、感謝の手紙、お悔やみの手紙、
激励・お見舞いの手紙などです。

 読み手に自分の思いや感情を伝えることが目的で、伝えられたほうが胸に
ジーンとくる、おかしさがこみあげる、勇気がでてくる、ほっとするなど
感情を揺さぶる文章を書くことです。

 それには、「私はこういう気持ちです」と自己開示することです。
(自己開示とは、自分の内界を相手とシェアしようという姿勢のこと。)
歌・映画・詩・小説など自分が感動・共感したことばや台詞を引用して、
自分の思いや感情を表わすことができます。

 文章の構成は、起承転結にするとよい。

 起承転結の文をものにする方法は、各新聞社の朝刊や夕刊の看板コラム
(例えば、天声人語)を1ヶ月間、手書きで転記することです。
この手書き転記を新入教育として課している会社の報告によるとその効果
は顕著であるtのことです。
何しろ各新聞社の一級の書き手が旬のトピックスを起承転結で料理した文
なのですから、これを学ばない手はありません。

 その上で、「起」になることばとエピソードを蓄積することです。
これには、読書・観劇・音楽・絵画・映画の鑑賞です。
そして、感情を揺さぶられたことをノートに記録しておくことです。

 挨拶状や礼状など表現様式が決まっているものがあります。
これらは、その表現様式に従って書くことです。拝啓で始め → 時候の挨拶
→ 本文 → 締め → 敬具とビジネス・マナーに従った書きかたをします。
礼状の場合、何に対して感謝しているのかを具体的に書くことが、感謝の気持ち
を伝えることになります。

推薦図書&参考文献:
心を伝える技術 國分 康孝