わかりやすい文章を書く
説明してわかってもらう文章(その3)

 説明してわかってもらう文章としては、研究の発表大会、祝賀会、
体育祭などのエベント運営の手順書や係員の役割や心得を示す文書
です。
また、各種の業務手順書や取り扱い説明書も、これにあたります。

 これは行動の仕方を解説するわけだから具体的に書くことです。
読み手に間違いのない対処をしてもらえるよう、読み手がなるべく
イメージしやすいように書くことです。
「例」、「ポンチ絵」、「地図」などを入れ、視覚からの理解も使う
ことです。

 エベントの運営の手順書(祝賀会の係員の役割や心得の場合)
・行動の仕方を解説するのだから役割毎に書く構成にする
  受付・案内・司会進行など
・書く内容は、手順に従い具体的に書く
  「来賓にリボンをつけ案内する」
  →「来賓が受付を済ませたらリボンをつけ、来賓席に案内する」
・道案内や会場の配置は、図で示す

 機器の取り扱い説明書の場合
ここでは、心構えを示します。
・用途、機能、機構(メカニズム)の観点で説明する
 ユーザーの知りたいことは何か、ユーザーに伝えなければならない
ことは何か、の二面から考えなければなりません。
この装置には、こんな機能があって便利です。こんな精巧な機構を
使っています。
というような仕様書そのままのようなものは、取り扱い説明書では
ありません。

 ユーザーの知りたいことは何か、ユーザーに伝えなければならない
ことは何かを軸に、用途と機能と機構を整理して、優先順位を決め
構成して書くことです。

 取り扱い説明書の書きかたは、テクニカルライティングの領域に
入ります。
多様多様な市販本がありますが、本格的に取り組むならTC協会の
サイトを探ってみてください。
マニュアル・コンテスト、書きかた講習会、書きかた検定などの情報
が掲載されています。


推薦図書&参考文献:
心を伝える技術 國分 康孝
図解 大人の「説明力!」 開米 瑞浩