「人が死んだ」。これの「主体」は「すでに死んだ人」または「もう生きていない人」ということになります。それでは、それらはどんな人でしょうか?


それは、「肉体の生命活動の終焉をむかえた人」、と言い換えられるのではないでしょうか?「肉体がもうはたらかない」、それが、「死」、ということだと考えられるからです。


……少しややこしいですがつづけます。


「人が死んだ」の主体は「すでに死んだ人」。「すでに死んだ人」というのは「すでに肉体ははたらいていない人」。


つまり、「すでに死んだ人」という「主体」は、「肉体ではないナニカ」ということになります。なぜなら、肉体活動は終焉しているからです。


死後、それは肉体活動の終焉後、のことです。そしてそこにはそれをした「主体」があるはずです。その「主体」とは、もう肉体ははたらいていないので、肉体ではない「ナニカ」である必要があるのです。