8:30  徳澤園


2泊お世話になった徳澤園で朝食をいただき、徳沢を後にした




夜9:00消灯だし、ふとんの上げ下げも自分でやらなければならない不自由な山小屋のはずなのに、他のどんな旅館よりも「おもてなし」を感じさせる不思議な宿であった


山の上で過ごした夢のような時間への未練を振り切るように、我々は人混みの上高地への下山を開始した



徳沢から明神までの道は、何度も歩いているが通るたびに毎回違う姿を見せるので飽きない

葉が大分落ちたせいか、夏に来た時のような鬱蒼とした茂みの様な感じはない

曇り空ではあったが、今日は時間の余裕はたっぷりあるので景色を楽しみながら、清々しい空気の中をのんびり歩くことにした



対岸に見える明神岳や背後の穂高連峰も昨日までとは違って寒々としている

冬へ準備を始めたかのようだ



梓川の右岸沿いに右手に明神岳、穂高、前方には六百山などが見える景色の良い開けた道が続く



ところどころオレンジや赤の紅葉が見られるが大分葉が落ちている感は否めない

9:45  明神橋



明神橋まで降りてくると、紅葉はピークを迎えていた



橋を渡る手前から見える明神岳の背後に聳える穂高連峰は、河童橋や徳沢からの優雅な眺めとは違って、切れ味のいい刃物のような表情を見せていた

上高地から奥上高地へ続く散策路の面白いところは見る場所によって、全く違う山の様な表情を見せる穂高連峰の眺めだ



明神館から続く参道を歩き、明神橋を渡ったところにある鳥居の先に穂高神社奥宮がある




本宮は安積野市、奥穂高山頂に嶺宮があり、穂高見命を御祭神としている

海の国津神とのことだが、なぜ信州の山の中で信仰されているのかはよくわからない

御神体は拝殿の背後にそびえ立つ明神岳だ

10:10  明神池



拝観料¥500を払うと神社の神域である明神池をみることができ


明神池にある桟橋の先にも拝殿があり撮影スポットとなっていたが入り口付近まで続く行列には並ぶ気にはなれなかった

瓢箪型の二つの池からなり、「鏡池」とよばれていたほど澄んだ水と静謐な水面が厳かな雰囲気を醸し出している



明神一之池

湖面には明神岳の裾野に広がる黄色、赤、緑の様々な木の葉の色が映し出されていて美しい



池の底に沈んだ倒木も、透き通った水を通してまるで目の間にあるかのごとく姿を見せている



明神二之池は少し小さめではあるものの、わびさびを感じさせる庭園のようなふんいきがある



明神池から梓川右岸を歩くと、紅葉のトンネルになった道が続く



このあたりが10月下旬の上高地では一番の見頃を迎えているようだ






カエデやモミジがこのあたりは多いようだ

11:11  岳沢湿原





岳沢湿原は立ち枯れの木が多く、針葉樹林帯なので寂しい感じだ




六百山と岳沢湿原に別れを告げるといよいよ本日のゴール河童橋だ


11:28  河童橋


昨日涸沢カールから眺めた穂高連峰を今度は裏側からながめることになる



奥穂高や吊尾根、明神岳の背後にわずかに見える前穂高が昨日とは真逆にならぶ

ジャンダルムや西穂高が北穂高の代わりに見えている



紅葉シーズン真っ最中の河童橋は大変な賑わいだ

インバウンド客がほとんどだが週末ということもあって日本人も多い

バスの出発時間は14:05で時間があるし、どこへいっても人混みなので名物のアップルパイでもたべて時間つぶすとするか!