行ってまいりました。桂佐ん吉さんの落語会、『佐ん吉大一番』。開演しても見つからない笛紛失事故、音曲漫才、鳴り物も賑やかに楽しい落語会でした。

 

というわけで。

 

今回は、前回このお江戸日本橋亭で知り合った大阪から遠征されたよーこさんと一緒に。

会場に入る前に時間的余裕をもって落ち合い、アルコール生ビールも多少入れつつ腹ごしらえ。

今まで話せる人のいなかった、上方落語の心に残った噺について聞いてもらい、開演前だけでも大いに楽しんだのであります。

 

どうしても聞いてほしかったこと。

  • 桂雀太さんで聞いた『遊山船』。下げの会話、言葉遊びの粋な美しさに心底うっとりした話。
  • 落語を聞くようになり、米朝さんの『質屋蔵』のまくらと小佐田定男先生の本『上方落語のネタ帳』での丁寧な解説で、いつの間にか質屋のシステムと用語を覚えていたこと。その知識がなければ『遊山船』が楽しめないと発見したこと。
  • 桂米紫さんで聞いた『まめだ』最後、タヌキの亡骸に銀杏の落葉がさーっと吹き溜まる場面にジーン…とした瞬間、米紫さんの着物の色が銀杏の落葉を表わしていることを知り、更に覆いかぶさるような感動が押し寄せてきたこと。
  • 以上の二つの演目から、予備知識なしで生で初めて見る噺から得る感動は、とても貴重であると実感したこと。
  • 私、吉朝一門の方々の落語を中心にまだ数回しか見に行ったことがないのに、東京・横浜での演目が今回含め、既に2回目の演目が3作品もあるんですな。具体的には『転失気』⇒弥太郎・佐ん吉、『くしゃみ講釈』⇒吉弥・佐ん吉、『蛸芝居』⇒よね吉・佐ん吉。どうやら、ホームグラウンドである関西での日常的な寄席で演じる演目と、遠征先である東京で演じる演目の傾向があり、東京での演目は一門での得意演目(代表演目)が多いのだろうと推測したこと。もちろん嫌ではないのです、吉朝さんをきっかけにして好きになった演目ばかりですので。

などなど。

 

呑みつ語りつ充実の1時間を過ごして、いざ会場へグーグー

前の方の座椅子に陣取る気満々で、早めに行動。ま、ちょいと遅くなったとしても、座椅子席を目指す人は少ないって前回行った時に分かっているんですけどね。

開場待ちの列に並んでいると、背にした建物の壁の向こうからバタッバタッバタバタバタ…とツケの音が。よーこさんが「今、練習してるね」とつぶやき、よく聞いてみると、『蛸芝居』で蛸がすり鉢を持ち上げて出てくる場面の音が音譜。しばらくすると今度は歌舞伎の『勧進帳』などでもおなじみ飛び去りの合方が音譜音譜。今度は蛸が六法踏んで帰っていく場面ですね。後ろを見たら扉に「楽屋入口」と書いてありました。すぐ後ろでやってたのね。

立って待ってる合間に、思わぬお楽しみがあったのでした照れ

 

さて、ようやく本題の落語会そのものの記憶です。

 

開演直前に客席を見渡せば、ほぼ満席。客層は中高年男女均等に入り交ざり、いかにも耳の肥えた方が多そうな客席です。後ろから聞こえてきた妙齢の3人連れの方の会話を聞けば、自身も趣味で落語をされる方がいらしたり、最前列を見れば、前回もお見掛けしたような男性がいたり。どの落語会でも、どんな客層なのか見るのも楽しみですなぁ。

 

長引きそうなんで、今回はこれにて~爆  笑