艱難辛苦の果てに掴んだ三度目のACL制覇!
言葉にならない。
スタメンは1stレグと同じいつものメンバー。
サブに高橋が入った。三人目の外国人枠はカンテ。
正直に言うと、ただひたすら声援を送ることに集中していたので試合の詳細はよく覚えていない。
感じたのは、選手たちが大舞台に過剰に力むことなく、終始役割を貫徹していたということ。
ここまで積み上げてきた経験を信じて、闘志溢れるプレーを続けているように見えた。
埼スタでも稀な強風も味方につけた。
得点場面も岩尾のFKをマリウスが折り返したふわりとしたボールがゴールに向かって吸い込まれるように動いたのも偶然ではないだろう。
終盤に酒井が脚を痛めたように見えたときはドキリとしたが、最後の10分ぐらい、アルヒラルは既に戦意を欠いていたようだった。
ボール保持率では上回れたが、決して防戦一方ということではなく、前半の酒井のクロスに興梠が右足で合わせたクロスバー直撃、後半の敦樹の無回転ミドルがサイドネットへ飛んだ場面など、全体でも浦和の試合だった。
以下、試合以外の感想。
この一戦に向けてサポーターは周到な準備をしてきた。
普段は座って観戦がルールの南自由席の立っての応援の許可をとり、ビジュアルは試合開始とハーフタイムで異なる絵柄。
公式で販売している数では足りないL旗を補うべく三色旗の自作を呼び掛けた。
その結果、スタジアムの作り出した雰囲気は2017年を凌駕していたと思う。
悔しい思いをした2019年、コロナ禍で制限を受けてきたこの三年間。
絶対に後悔したくない、全てを出し尽くしたサポートだった。
クラブも2019年の敗戦後に3年計画を打ち出し、痛みを伴う改革をしてきた。
だからこそ、この勝利の持つ意味はとてつもなく大きいし、もし負けていたら失うものも取り返しがつかないくらい大きかっただろう。
阿部ちゃんが引退試合で「浦和がひとつにまとまったら、とても大きな力を出せる」と言ったが、それが現実になった試合と言えるだろう。
さあ、次は世界だ。